《異世界生活語》伐採の朝

やっとココまで辿り著いた、長くは無かったけど大変だった、そう今日は待ちに待った伐採の日なのだ。

準備は萬全、護衛も知っている限り最強、もはや焼きを焼く煙の香りまでして來そうだ、・・・なんて言っていると失敗フラグにしか聞こえないのは、前世の思考が殘っているせいだろう。

今日の伐採には祖父に父、マリオネル隊長が率いる護衛兵団が付くのだから、父いわく、北區の森にでもれそうな戦力はある、との事だ。

さらには、父と同じように半農半兵の一領足みたいな同じ東區に住む、おっちゃん達も奧方様に文字通りを叩かれて參加している。

前回のような弱兵団モドキとは戦力が桁ではなく段で違う、さらには俺も奧の手を用意してある。

今回伐採にる場所は、東の草原と南區畫の森が始まるその境目になる、距離の問題と採取量を考えての場所選びだったようで、前回のように南區畫の森を使うとなると、住民にも影響を出してしまう事から選ばれたのが今回の場所だ。

普段なら防護柵が設置されている場所を一部取り壊して臨時の門を設置していた、この門も伐採が終われば取り壊されて元の防護柵の戻されるらしい、新たな門を維持し続けるほどの兵もお金も無いからとの、実も蓋も無い理由なのだが、般ピーが魔相手に無雙出來る訳も無いし、領主側としてもゴーレムが働いている訳ではないのだから門を維持する兵の給料となると、その予算をつける事は頭を抱えるほどの金額になることだろう。

他の區畫は知らないが、マリオネル隊長が率いている南門に配されているのが、総勢180人それが半日代で警備に當たっているのが南門なのだ。

日本人の全年齢平均給與で換算したら、7億5千萬円オーバーと言えば、たかが門くらいもう一つ増やせば良いじゃないかなどと言えない事がお解かり頂けるだろう。

その門に向けて大人たちが大八車を押して歩いていく、顔ぶれは前回と同じかなと言った所だ、例に洩れず俺は參加している、ウェインと似た年の兄ちゃん達からすると、またガキが來ていると言いたげなところがあるのだろう、俺の顔を見ると逃げ出した前回を思い出すんだろうな。

「ボウズ、気持ちのワリい笑い方すんじゃねぇー、気い抜いてると死んじまうんだぞ」

プププな心が顔に出ていたようだ、気を引き締めねば。

「ごめんなさい」

前回と違って強化が使えるおれば伐採に混じる事もできるのだ、主な目的は救護班員になるのだが、本來人數に數えられないため、無茶以外なら自由に行できるのも良い、俺からみたら恵まれた立ち位置な訳だ。

さあ今日から伐採、頑張るぞい

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