《異世界生活語》魔法拾得も一騒・中

膏ってのは何なんだい?」

ルヒノラ婆さんは魔法云々を置いておけば完全なる一般人、それも南區畫の住人なのでいまだクリームの報はってはいないので、エドワード謹製薬である膏やハンドクリームの事は知りもしない。

「ウチの孫、今のエドワードと言うのだが、あやつが作り出した傷を埋めるとその傷が治る傷薬の事なんじゃ、回復魔法には酔いが付いて回るじゃろ、それが膏はちぃとばかり時間がかかるが酔う事無く傷の手當が出來る、領兵団にも卸し始めたまともな品なんじゃわ、領兵のように魔と戦う事が多い者にしてみれば酔いで持ち場を離れずに済むと言うので、戦闘備品として即納めが決まった優れモンじゃぞ」

「さっきの小さいのがそれを作ったって言うのかい?」

「それだけじゃないと言うのか、元々は水仕事で荒れた手に塗るハンドクリームとか言うものだったんじゃ、それを作り直したのが膏じゃな」

ルヒノラ婆さんの口はポカンと開いたままになってしまっていた、それもそうだ地球だろうがこちらの世界だろうが軍備品を保育園児が作りましたなんて言われても、オタクのご子息は優秀ですなと返せるのはどこぞの・・・いや、いるわけ無いよね。

「じいちゃん持って來たよ」

「これじゃ、もちろんわしらは何もしとらん、ハンドクリームとか言うのを見せられるまで、油がしいとか言っておったくらいじゃしな」

そう言いながらルヒノラ婆さんに膏を見せていた。

「・・・それにしてもじゃ、子供を魔が出る傍に連れて來るのは心出來んぞ」

「前に伐採に連れて行った時にも蟻に襲われたのじゃが、泣きぶ訳でもなく冷靜に撤退しておった、ワシとてこの位の時に同じ事をしろと言われて出來たかどうか、それに魔力も多い、何と言っても母様のお気にりじゃからな」

ルヒノラ婆さんにもただの爺バカでこんな事を言っている訳ではいと伝わったのか、説教モードの顔から優しげなおばあちゃんモードへと表が変わっていた。

「あのエリザが認めたほどとは面白い子だよ、坊、エドワードと言ったね、良いじゃろ化を教えてやろう、とは言ってもワシの教え方が悪いのか今まで出來るようになった者は一人もおらんが、それでも良いか?」

斷る理由はない、作業効率向上のためにも、これからのためにもかの魔法は手にれておかなければ。

「よろしくお願いします」

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください