お察しの通り疲労困憊の子供を時間外労働さたにもかかわらず、魔力作を行える者は二人しかいなかった。一人は義兄、もう一人はウチのオヤジだった。

けしてびいきで教えた訳では無い、単純に他の人が出來なかっただけ、もうし片鱗でも見せてくれたら、俺のヤル気も出ると言うものなのだが、染み付いた習慣というものは恐ろしく頭をくするようだ。

魔力を放出しようとすると木をらかくしようと頭が働き、ありもしない魔法を使う方へと魔力が流れてしまうのだ、そのせいで純粋な魔力を放出する事ができずに失敗する。

覚は１×０＝０かな。

日が落ちるまで訓練を繰り返して、他の大人たちはあきらめ切れていない表で家路に付く事になった、居殘りを決めようなどとする勇者がいなかった事が、俺のせめてもの救いだった。そんな事をすれば夕飯抜きになっちゃうからね。

翌日も朝から３人で化をかけまっくって、晝過ぎにはすべて薪にするところまで完了した。

二人はまだ放出魔力が多いせいか効率はそれほど高くないが、力はある方なのでルヒノラ婆さんに比べれば働いてくれた。

當のルヒノラ婆さんはお疲れモードらしく今日は來ていない、自分より効率が良いのがいるのだからそれで良いだろと言われたらしい。このおっさん達どんだけ年寄りを扱き使うつもりだったんだ？

さて昨日化をかけて薪にしたは未だくなりきれず、ほのかにらかなが殘っていた。木が靴底のゴムのようなと言うのはし新鮮で面白いものだ。

ただしこれには問題もあって、この狀態では積み上げる事が出來ないために、薪にしたは地面に散していた。まとめてしまえば茹でた素麺を乾燥させたように、クチャクチャに変形したまま固まってしまうので、魔素が戻って化し始めるまではまとめる訳にも行かない、この化合だと明日の夕方くらいにはくなってくるのだろうか。

こんな時になんだが、この化を使えばカンナを作らなくても綺麗な木材加工が出來ると思う。

それどころか粘土細工のようにして集材だとか、継ぎ手のような事にも使えそうで、これからの木材加工には大いに役立ってくれるだろう。魔力さまさまである。

今日も晝過ぎからは問題親父どもの相手をして、ようやく新たに５人魔力作が使える人を増やせた。

今まで婆さんしか使えなかったうえ、危うくロストテクノロジーになりかけていたものをけ継ぐ事が出來た、そう思えば俺をれて８人は上出來の人數だろう。

後はみんなで教えあって頑張って下さい。