《初心者がVRMMOをやります(仮)》カナリア流アクセサリーを作るために

カナリアとセバスチャンが拠點に戻ると、久しぶりにジャッジに會った。

ジャッジも知り合いとクエストをこなしてきたばかりらしい。

「これのおかげで助かった」

「役に立ててよかったです」

ジャッジの言葉にカナリアは笑って返した。そして、今度行くという織職人のためにアクセサリーを作り始めた。

相手は男。それだけしか報はない。好きなのもは分からず、とりあえずウォールベアの皮を紐狀にしたものと、銀とボーンビーズを使って作業していく。

「できたっ」

一度作ったアクセサリーは、タブレットからも作ることは可能なようだが、如何せん能が落ちてしまう。よりよいものを作るなら手作業になってしまう。ただし、功した小さなビーズに関してだけは、効率上タブレットを使っている。こればかりは功率を取った形だ。

ウォールベアの骨を牙狀にカットし、それに細かい模様をつけていく。それをメインにしたピアスとチョーカー。チョーカーは紐の長さをある程度変えられるというものにした。

殘った小さな破片は全てビーズへ変換しておく。

「ジャッジさん。相手の方に持って行くアクセサリーってこんなじでいいですか?」

「……おまっ。またなんつうモノを。十分だ。それからセバスに聞いたんだが……」

「ハイ。せっかくここまでビーズ作ったんですし、それを生かしたいんですよ。銀粘土をワイヤー狀にするにも結局『錬金』か何かが必要みたいですし」

鋼鉄をワイヤーにするにも「鍛冶師」と「錬金」は必要だ。太目のものなら需要があるためかなり売っているが、カナリアが使おうとしているものは市場にほとんど出ていない。以前師事していた細工職人がどこからか手にれたものばかりだ。

あとは釣り糸を使って作っている。その釣り糸だって太い。ワイヤーほどでないにしろ、使いにくいのだ。

その方法は勿論、現実世界で手蕓ショップに行った時に知り合いから教えてもらった。「TabTapS!」ではその方法がなかったため、師匠も驚いたくらいだ。

「編むだけならスパイダーシルクがあれば問題ないだろうが、現実向こうにもあるようなアクセサリーとなると、確かに金屬加工は必要だな。でかいを加工する知り合いなら両手で足りないくらいいるが、細かい作業が出來る職人となるとなぁ……」

「鍛冶職人さんに弟子りしようと思ってたんですが」

ジャッジの呟きに、カナリアは思っていたことを返した。

「いや。NPCだと概念がないから難しい。それだったら、PCの職人の方がいい」

そう言うなり、すぐさまスマホを取り出して、何人かに電話をかけていた。

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