しばらくすると目の前に半明のプレートが現れる。

『プレイヤーネームをつけてください』

なるほどプレイヤーネームか…うーん、まあシュウでいいか。シュウ、と…

『それではシュウさん、固有技能オリジナルスキルにしますか？固有裝備にしますか？固有職業にしますか？』

ん？ああ、そうだな…それじゃあ固有技能にしよう。いいものが當たりますように。

『それではシュウさんゲームをお楽しみください』

そんな文章が出た後、真っ暗だった俺の目の前がいきなり明るくなる。先ほどまで暗闇だったため目が慣れずしの間目を細めていると、段々目が慣れてきたのか辺あたりの様子がわかった。

まず初めに目に飛び込んできたのはとても大きな城である。世界史の教科書で見た様な立派な城が建っていたのである。さらに辺りを見渡してみるとプレイヤーであろう男がどんどんと増えていた。

ちなみにこのゲームにはキャラクターメイキングというものが存在しない。と言うよりもこのゲーム通貨で見た目の変更ができるのである。

ちなみに俺の見た目は黒髪のし癖のった髪に黒い目、長は170cm程で程々の付きをしている。そして今はおそらく布製であろう服を著ていた。

「にしてもすごいな…って、そういえば【ステータス】」

俺がそう言うと目の前に半明のプレートが現れる。そこにはこう書かれていた。

◇◇◇◇◇◇

名前:シュウ

別:男

レベル:1

職業:メインジョブ【錬金士Lv.1】

サブジョブ　【盜賊Lv.1】

HP:125

MP:100

STR:10

DEF:10

INT:25

MEN:20

VIT:15

DEX:50

SPD:40

〈技能〉

固有技能:【法則介Lv.1】

通常技能:なし（殘り10）

〈裝備〉

武　:なし

頭 :なし

防　:布の服

:布のズボン

靴 :皮の靴

裝飾品:なし

【所持金:2000L】

◇◇◇◇◇◇

なるほど、俺の職業は錬金士か。それにしても武なしは酷くないだろうか。まあ、その分スキルが強力なんだろう。【法則介】か…よし、早速使ってみるか。

「【法則介】…ってこれなんだ？」

俺が【法則介】を使用すると目の前にプレイヤーネームをれたときと同じような畫面が現れる。しかし、何もせずに30秒ほど放置すると消えてしまった。一瞬失敗という文字が頭に浮かんだがステータスを見たところMPが10減っているのでそれはないと思いたい。

「まあ、それはいい。そんなことよりスキルだスキル」

そして結果…

◇◇◇◇◇◇

名前:シュウ

別:男

レベル:1

職業:メインジョブ【錬金士Lv.1】

サブジョブ　【盜賊Lv.1】

HP:125

MP:100(+25)

STR:10

DEF:10(+3)

INT:25(+5)

MEN:20

VIT:15

DEX:50

SPD:40

〈技能〉

固有技能:【法則介Lv.1】

通常技能:【錬金Lv.1】【火ひ魔法Lv.1】【風かぜ魔法Lv.1】【罠知Lv.1】【罠解除Lv.1】【罠作Lv.1】【敵知Lv.1】【鑑定Lv.1】【魔力増加［小］】【魔の心得Lv.1】

〈裝備〉

武　:なし

頭 :なし

防　:布の服

:布のズボン

靴 :皮の靴

裝飾品:なし

【所持金:2000L】

◇◇◇◇◇◇

【魔力増加［小］】はMP上昇系のパッシブスキルである。ステータスの橫の(+25)はこのスキルの効果である。スキルレベルを上げることで更に効果は高くなるらしい。

なぜ武系のスキルを取っていないのかというと、単純に武系のスキルが存在しないからである。

ちなみにスキルスロットはレベルが20上がるごとに２つ増えるらしい。なぜ10レベルで1つじゃないのかはわからない。拘こだわりか何かなのだろう

結局固有スキルの使い方はわからなかったが、とりあえずこれで戦えるだろう。

こうして俺は街の外へと向かったのだった。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「よし、それじゃあ始めるか！」

街の外へとやってきた俺は軽く準備運をする。それにしても、日のといい、風といい、土の香りといい、本當にリアルだな。ここが異世界だと言われても納得できるレベルだぜ。

そう1人でしていると目の前に小さな影が、見てみるとそれは小さくて緑の小鬼だった。黃ばんだ犬歯を見せて「ゲッヘッヘ」と笑っている。汚い。

鑑定を使ってみると【ゴブリン】と表示された。あれがゴブリンか…思ってたより汚いな…

そんな想を心の中で述べているとゴブリンがこちらに向けて棒を振り上げながら走りこんできたので、その頭を足で抑えるとゴブリンはそれ以上進めなくなってしまう。長足舐めんな。

「【ウインドカッター】」

「グゲッ」

俺が風魔法を唱えると見事にゴブリンのを切り裂いたようでゴブリンはその場に崩れ落ちる。そして、そのからしばらくが流れるとの粒子となって消えてしまう。が妙にリアルで臭いもしたもんだから吐きそうになった、そこまでリアルにしなくていいんだよ。

すると目の前にリザルト畫面が出てきて今回の戦闘で得た経験値とLを表示する。

そんなこんなで1時間ほど戦った結果がこれだ。

◇◇◇◇◇◇

名前:シュウ

別:男

レベル:8

職業:メインジョブ【錬金士Lv.1】

サブジョブ　【盜賊Lv.3】

HP:155

MP:200(+25)

STR:30(+2)

DEF:25(+3)

INT:60(+20)

MEN:40

VIT:25

DEX:95

SPD:75

〈技能〉

固有技能:【法則介Lv.1】

通常技能:【錬金Lv.1】【火魔法Lv.5】【風魔法Lv.8】【罠知Lv.1】【罠解除Lv.1】【罠作Lv.3】【敵知Lv.4】【鑑定Lv.3】【魔力増加［中］】【魔の心得Lv.2】

〈裝備〉

武　:末なダガー

頭 :なし

防　:布の服

:布のズボン

靴 :皮の靴

裝飾品:なし

【所持金:5080L】

◇◇◇◇◇◇

裝備品の末な短剣はゴブリンのドロップアイテムである。ちなみに鑑定で出た結果がこれである。

『末な短剣:ボロボロの短剣、こんなものを使うくらいだったら店売りの裝備を使えよ。ボケが』

全力でイラついた。しかし、確かにこのままではいけないだろう。ある程度所持金も貯まったことだし裝備を整えるべきだろう。

こうして俺は裝備を整えるために街へと戻るのであった。