門をくぐるとそこには、広い草原とし離れた位置に森があった。草原には、數十人のプレイヤーと敵対MOBがいた。しかし、相変わらずビーストがなかった。見たじでは、3、4人と言った所だ。しかも、ほとんどのビーストが攻撃が當たられずに、ビーストのスピードに振り回されて居た。

あー、使う人がないと思ったら、そう言う事か。慣れなければ、移しながら攻撃が當たらなさそうだな。とりあえず慣れるまで戦うか。

勇人は、他のプレイヤーが居なくて、敵対MOBが多い場所を千里眼で探した。そして、他のプレイヤーが居ない場所を発見して、そこに移する。移はビーストのスピードと《死の大鎌》の＋値で一瞬だった。敵対MOBは、兎に角がついた、《角兎》と言う敵対MOBだった。角兎は勇人を確認すると、飛び込んで攻撃してくる。しかし、角兎の攻撃は、勇人にダメージを與えられなかった。

《死の大鎌》の＋値の防力アップで、ダメージが全く通らないな…ちょっとだけ可いし、戯れとこうかな？

そう思い勇人は、しばらくの間、自由に攻撃をさせておく。20分が経った辺りで、角兎のHPを指す緑のゲージが減し始めた。

ん？どうしたんだ？

よく見ると、スタミナを指す、黃のゲージが全て黒くなっていた。ちなみに、ビーストにはスタミナゲージが無く、スタミナ切れを起こさない。なので、移には適した種族だ。

何だ、スタミナ切れか。なら、早めに倒すかな？

そう思い、角兎を死の大鎌で切り裂く。角兎の7割あったHPは一瞬で黒く塗りつぶされ、角兎はの粒子となって消滅した。そして、角兎が消えた場所には、角が落ちていた。

ドロップ品？説明は？

『『角兎の角』レアリティ：N低レベルの魔力回復薬の素材売価：10G』

魔力回復薬の素材になるのか。作り方分からないし、今は放置かな。

それから、しばらくは角兎を狩っていた。すると、急に頭の中に、『レベルが2に上がりました。ステータスが上がりました。』と鳴り響いた。

レベルアップか。キリがいいし、一旦ログアウトするかな。

勇人は、町の門まで走って戻ってから、町にってログアウトボタンを押した。ログアウトボタンを押すと、フェイドバックして最初の畫面に戻った。Fに頼んで電源を切り、元の世界へと帰った。目を覚まして時計を見ると、12:05を指していた。「丁度お晝時か。ご飯食べよ。」ベットからを起こそうとすると、ベットの反対側にな何からかいがした。そちらの方を見ると、黒い髪を腰あたりまでばしたの子が寢ていた。勇人は見てすぐに誰だかわかった。勇人の妹の木葉だ。

とりあえず、こいつを起こすか。

「木葉、起きろ。」そう言いながら、木葉の肩を揺らす。すると、木葉がき聲を上げながら起きた。「ん〜、お兄ちゃんおはよ〜」大きなあくびをしてから木葉は勇人に挨拶した。「はいはい、おはよう。」勇人が挨拶を返すと、木葉は満足そうな顔になってから、勇人にもたれかかってまた寢ようとする。「おい、何故また寢ようとしている？」「眠いから寢る。それ以外に理由は無い。」「じゃあ、お晝ご飯抜きで良いか？」「む？それは困る。」「じゃあ下行くぞ。」「うい〜」木葉はやる気無さそうに返事をして、勇人に手をばして來た。「木葉、この手は何だ？」「抱っこして。」「自分で歩きなさい。」そう言ってから、勇人は木葉のデコにチョップした。木葉は「アウッ」と可い悲鳴をあげて、半泣きになりながら、ベットから出てきた。木葉と一緒に下へ降りると、丁度玄関が開き、の人がってきた。勇人の姉の優香だ。優香は頭が良く、人なのだが…「勇人ーーー！疲れたよーー！」勇人を見るなり走って勇人に抱きついてくる。

ちょっ、當たってる當たってる。

何がとは言わないが、らかいものが當たっている。「姉さん、良い歳して弟に抱きつかないで。」「だって、疲れたんだもん。休日出勤だよ、休日出勤！日本の闇は深い。て言うか、私はまだ21だ！」「はいはい。まぁ、お疲れ様。それと、早く離れて。」「もうちょっとだけ〜」「あらあら、あんまり勇人に迷かけちゃダメよ。」そう言ったのは、勇人と木葉と優香の母親だ。もう40後半を既に過ぎたのに、その見た目はまだ20代後半と言われても信じてしまうほどの若々しさだ。「お晝ご飯出來てるから早く來なさいよ。」「お晝！」お晝ご飯と聞いて一番早く反応したのは木葉だった。木葉は細なのに良く食べる。「お兄ちゃん、早く。お姉ちゃんも。」木葉が勇人の腕を引っ張りながら言う。「木葉もこう言ってるんだから、早く著替えて來て。」「むぅ、分かったわよ。」優香は、名殘惜しそうに勇人から離れ、二階の優香の部屋へ向かう。勇人と木葉は、リビングへり、隣り合って椅子に座った。しばらくして、優香が降りて來て、勇人の向かいに座って、その隣に母が座った。ご飯を食べた。ご飯は、母が得意な焼き飯だ。母曰く、「野菜も食べれるし、殘りの処理も出來るから、かなり良いの」との事だった。木葉だけは大盛りで殘りは普通盛りにした。「そう言えば、兄さんっていつ帰って來るの？」「和人は今忙しいらしいから、しばらくは帰ってこれないって。でも、再來週の週末くらいには帰って來るらしいわよ。」「おぉ、かず兄帰って來るんだ。」「和人お兄ちゃんは今大切な時期だからね。モグモグ…」「木葉、口にをれながら喋らない。」「はいはい、分かってるよ。全く、お兄ちゃんは厳しいなぁ。」「分かってないだろ。木葉が將來社會に出て恥をかかないように言ってるんだぞ。」「そうよ。勇人は何処かのお姉ちゃんと違って真面目だから話はちゃんと聞いた方が良いわよ。」「何処かのお姉ちゃんって誰のこと言ってるの！」何時もの賑やかな食卓だ。兄の和人は、會社に泊まり込みで仕事をしている。父は夜には何時も帰って來るが夜遅くで會社に行くのも朝が早く、ほとんど會わない。まぁ、兄と違って土曜日と日曜日には家に居る。「そう言えば、勇人はファーストギア買えたの？」突然優香が話を振って來る。「うん、買えたよ。」「良かった、実は私も買ったんだ。」「そうなんだ。」「うん。さっき予約してたの取りに行ったんだ。だからご飯の後やろうと思ってね。」「じゃあ、一緒にやろ？」「おぉ、流石は私の弟だ。話が早い。じゃあご飯の後、どうすれば良いか教えてね。」「むぅ、私だけ仲間外れ…」木葉が此方を見ながら言う。「う〜ん、確かにそうだな……あっ、そうだ。」「おぉ、何か思いついたの？」「和人兄さんに頼んだら良いじゃん。」「確かに。」「どうせ和人兄さんなら、ファーストギア一臺持ってると思うし。」「よし、そうなったら和兄に電話だ！」「先にご飯食えよ。」「分かった！」木葉は皿に殘っていた焼き飯もすぐに食べ、電話をしだした。もちろん、相手は和人だ。數コールの後、ガチャッっと言う音が聞こえる。「もしもし、和兄？」『おぉ、木葉か。電話を掛けて來るとは珍しい。どうした？』電話越しから和人の聲が聞こえてくる。「実は…」木葉は和人に、ファーストギアがしいと伝えた。『そう言うことか。分かった。今度帰る時にでも渡すよ。』「ありがとう！和兄！」『可い妹の為と思えば安いよ。じゃあな。』「うん！またね！」和人との通話が終わり、木葉が此方に向かってピースサインをして來る。「買って貰えるって！」「良かったな。」「うん！」元気に答える木葉の頭をでて上げると「えへへ〜」と言いながら目を細める。「二人とも、ゲームの話も良いけど、早く食べちゃったね。洗い出來ないから。」「「はーい。」」二人の聲がリビングに響いた。