《スキルを使い続けたら変異したんだが?》第七話 新生活
ゴーレムの戦闘から一週間が経った。
あれから俺とレナは、草原エリアの片隅にあった小屋を拠點に、生活スキルのレベル上げにを出していた。
生活スキルは、
調合。
狩猟。
料理。
開拓。
の大きく四つに分類される。
二人が二人とも同じスキルを上げても得られる恩恵が薄いので、俺が狩猟と開拓を。レナが調合と料理のスキルを専門的に上げることになった。
これらのスキルを上げる方法は、そのスキルに対応した行を取るだけだ。
ただし、最初に街で門書を買って読む必要があるそうで、律儀に四冊買っていたレナに読ませてもらった。
そのことにより、俺は狩猟と開拓を行えるようになり、今日も近くの森にモンスターを狩りに行っていた。
「はあっ!」
もうすっかり手に馴染んだ鉄の剣を振るう。
豬型のモンスターのバッファローは、し掠っただけでその巨をに変えていった。
経験値:15×2
ゴールド:10
ドロップ:豬、獣の骨
おお、いきなり二つもドロップした!
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俺は心の中で喝采を上げる。
こんなじで、狩猟のスキルを上げていくと食材や調合の材料を落とすようになる。
しかし、今までは十狩って一が一つ素材を落とすかどうかという渋いものだった。
今回の果は、昨日狩猟レベルが10になり、【狩猟の心得】という技能を手にれたのが大きいようだ。
さて、メインディッシュをいきなり手にれられたことだし、あとは適當に果でも取って帰るかな。畑仕事で開拓のスキルも上げないと。
あまりむやみにはモンスターを狩らないようにしていた。
素材はともかく、食材は一定時間毎に鮮度が落ちていく。最終的には生ゴミになってしまうし、鮮度が落ちた食材を使うと料理の味と効果が薄れてしまうのだ。
ゲームとはいえ、食材を無駄にしてしまうのは気が引けた。
特にや魚は足が速い。目に見えて鮮度が落ちていくのがわかる。
まあ、今のレナの料理のスキルレベルだと、鮮度が半分に落ちても味や効果は変わらないのだが。
そんな彼の甘いものが食べたいという要求に答えるため、俺は果を取りにいく。
エルリルの森。
草原エリアの南西に位置するこのダンジョンは、生活スキルや職業スキルのレベル上げにとても適していると言えた。
癖のあるモンスターは存在しないし、森の至る所に生産や料理に必要な素材に溢れている。
しかし、他のプレイヤーたちの姿はあまり見ない。そういう生産系のプレイが好きなプレイヤーが居ても、まずは素材集めの途中で倒れないために戦闘レベルを上げているのだろう。
森を奧に進んでいくと、し開けた場所に出る。そこにはリンゴやブドウに似た果をつける木々が自生している場所だった。
「うわ、やっぱりまた取られているか」
思わず俺は肩を落とした。木々には花は咲いていても、実をつけている木は存在しない。
理由はわかっている。
「……ちっ、あの害鳥どもめ」
俺は憎しみを込め、空を旋回するイーグルの群れを睨みつける。
あいつらが実をつけた端からどんどん食べていってしまうのだ。
それでも果がしいなら、実をつけた瞬間に奪うしかない。だが、木々を見ると花は五分咲き程度のものが多く、あと數時間は待たなければならない。
しかし、それでは流石に豬の鮮度が持たないだろう。
今日は諦めるか。
レナの文句が聞こえるようだが、これではしょうがない。
こんなイーグルの群れを設置するなんて意地の悪い運営だ。
そう踵を返した時だった。
『お前さんも、果を取りに來たのかい?』
まずい、他のプレイヤーか……⁉
恐る恐る背後を振り返ると、白髪頭に白い髭を蓄えた爺さんが立っていた。ステータスを覗いて見るとゼオンという名前はあるが、レベルはない。どうやらNPCのようだ。
でも、なんでNPCがこんなところに?
そんな疑問に答えるようにゼオンは話を続けた。
『忌々しいモンスターじゃろう。
わしもここの果が好きなんじゃが、最近はアイツらにいつも先を越されてしまう。』
「最近は?」
思わず聞き返すと、彼は頷いて見せた。
『ああ。本來なら、イーグルたちはあの崖の上にある果の木々を棲み処にしておるんじゃ。
それが、どういうわけか最近下に降りてきてな。恐らく上で何かあったんじゃろう』
そうゼオンが指差したのは、五階建てのビルほどもある切り立った崖だった。
確かにその上にも種類はわからないが、木々が生い茂っているのが見える。
『その様相から察するに、かなり名の知れた剣士とお見けした。
崖の上の異変を解決してはもらえんか? それに見合う報酬も用意しよう』
そこで察する。これはクエストだ。
しかし、と俺は悩む。
どれぐらい掛かるかもわからないクエストだ。食材のこともあるし、気軽に引きけることはできない。それに、レナに緒でけるのも気が引ける。
彼と相談してからまた來よう。そうして一旦斷ろうとした時だった。
「何悩んでるの? 普通に考えてけるしかないでしょ」
聲に振り返ると、今頭に思い浮かべていた顔がそこにあった。
「レナ⁉ どうしてここに……?」
ここに居るはずのないの登場に俺が驚愕の聲を上げる。
彼は肩を回す仕草をして笑った。
「ほら、ずっと小屋に居るとなんか肩凝っちゃって。たまには狩りでも手伝おうかなってね」
「いやいや。小屋の前の畑はどうしたんだよ? お前がいないとモンスターに荒らされるだろっ」
「……えへ」
えへじゃないが。
しかし、俺が問い質すよりも早く、レナはNPCの爺さんの所へ行っていた。
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