《転生プログラマのゴーレム王朝建國日誌~自重せずにゴーレムを量産していたら大変なことになりました~》36 始

「東商店が諸悪の源とは、いったいどういう事でしょうか?」

「よくぞ聞いてくれた!」

「あわわ!!」

彼が丸いをぐいっと反らすと、慌てての子が後ろから支えにった。

ん? この子の服……もしかして……

「東商店がゴーレムを使った悪どい商売を始めたおで、我が豚狩村の観は激減! これは東商店に盜まれたも同然だ。そこで俺様は村を代表し、盜まれた金を取り戻しに來たと言うわけだ!」

(なんだその屁理屈は。

そもそも、豚狩村が観を収にしているなど聞いたことがない。あの村はオーク平原での狩猟しゅりょうが主な収源のはずだ)

「はあ。とんだ言いがかりですね」

「……何? 言いがかりだと?! 訂正しろボウズ! 言っていいことと悪いことがあるぞ!」「アルゾ!」

「その言葉、そっくりそのままお返しします。それに、私はボウズではありません。東商店の武造り擔當、巧魔と申します」

「何? ボウズは東商店の関係者か? だが子供では話にならんな。大人を連れてこい」

「僕は『転生者』です。見た目通りの年齢ではありませんよ。なんなら、証拠を見せましょう。そちらを見ていて下さい」

俺は噴水の方を見るように彼を促す。

「なんだあ? この噴水がどうかしたのか?」

『――赤武者。起せよ』

ズン、と噴水の中心から振が起きた。ただの像であったそれ・の眼が蒼白いを放つ。

それは組んでいた腕を外し跳躍し、俺の隣に大きな音をたてて著地した。

そしてそのまま俺の命令を待つように、方膝をついたままじっと待機している。

対戮専用ゴーレム『赤武者』

來るべき戮との闘いに備えて造ったゴーレムだか、俺の予想が正しければ・この男は前哨戦ぜんしょうせんに丁度良い相手かもしれない。

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