《LIBERTY WORLD ONLINE》[自在]ガルドvs[流星]レイ

「ヒロキお疲れ様」

「いい試合だったぜ」

「お疲れ様」

「次戦うときは絶対負けねえ!」

「マチ!ジークに負けるんじゃねえぞ!」

「うん」

試合に負けてヒロキが落ち込んでいるかと思ったが、リベンジに向けて闘志を燃やしている姿を見て杞憂だったなと安心した。

「次はレイの試合だな」

『休憩時間も終わりましたので第三試合を始めたいと思います。第三試合で試合を行うこの二人はなんと両方とも二つ名持ちのプレイヤーでございます!』

『第一試合と第二試合は片方のプレイヤーが二つ名持ちだったからねぇ』

『そうですねぇ、初の二つ名同士の戦いはどんな試合を繰り広げてくれるのか楽しみですね』

『えぇ、予選で見せてくれたプレイヤー達を一網打盡にしたあの技をどう切り抜けるのかドキドキするわ』

『それでは始めましょう第三試合、ガルド選手vsレイ選手 始め!』

ゴングが鳴り試合が始まった。

「悪いけど、先行は貰うわよ!【ジャイロシュート】!」

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ぎりぎりと限界まで引き絞られて発された魔力によって生された矢は、高速で錐みしながらガルドさんに向かって飛んで行った。

「ぬぅん!」

ガルドさんは手に持っているを使って迫りくる魔矢を振り払った。

カキンっ!と質な音が響き渡り、軌道が逸れた矢はそのまま一壁まで一直線に飛んでいき闘技場の壁にを殘して消滅した。

「流石ね」

「あれを食らったら簡単にが空きそうだ」

「…その割には隨分と余裕そうね」

後ろを振り返り、殘されたを見て軽快に笑うガルドさん。

「だったらこの數ならどうかしら?」

「む!」

「【ジャイロアロー×100】!」

先ほどと同じように弓を限界まで引いて再びスキル名を呟いた。

一見同じような攻撃に見えるが、られた魔矢が空中で百本に増した。

「この數はまずいな…【《びろ》】!」

先ほどと同じように弾こうとを構えていたが、増した魔矢を見て顔を変えたガルドさんは咄嗟にスキルを発させた。

その直後にガルドさんが立っていた場所に百本近くある魔矢が次々と刺さり、その衝撃により煙が巻き起こった。

「…………っ!いない!?どこに!?」

煙がおさまるとそこにはだらけとなった闘技場の床があるだけでガルドさんの姿は見當たらなかった。

慌てて周囲を見渡してみるがガルドさんを見つけることが出來なった。

「【剛撃】!」

「上!?」

頭上から聲が聞こえ、ガルドさんが武を構えながら急降下してきた。

レイは迎え撃とうと弓を構えた。

「【ジャイロあ……」

「遅いわああ!」

「きゃああああ!」

しかし、ガルドさんの方が一歩早くスキルが発して、レイを吹き飛ばしていた。

「くぅ、【シャイニングストリーム】!」

「予選でみせたあの技か!」

すぐさま勢を立て直し、スキルを発させた。空へと打ち上げた魔矢は頂點へと到達した瞬間に弾け、流星群のようにの尾を引いて落下を始めた。

「うおおおおおおお!」

ガルドさんはもっていたを高速で回転させて次々との矢を打ち落としていく。

「ここよ!【ジャイロアロー】!」

「まずいっ!」

「上が疎かよ!」

「ぐあああああ!」

レイの狙いに気づきを捻って飛んできた矢を回避するが、それにより意識がそれてしまい、回転の勢いが緩み、の回転から抜けてきたの矢にを貫かれていく。

の矢の雨が収まると、傷だらけのガルドさんが殘った。

からは流れボロボロではあるが、上手く急所をさけてかすり傷程度に抑えていた。

「逃さん!【《びろ》】!」

びた!?がはっ!」

反撃を恐れて、レイが距離を取ると逃してなるものかとガルドさんがスキルを発して反撃を行う。

一瞬の隙をつかれてばされたがお腹へと直撃した。

「げほっげほ、……なるほど、その能力であの技から逃れたわけね」

「あぁ」

「それがあなたのユニークスキルってわけね」

「そうだ、まぁそれだけじゃないがな」

ばすことがガルドさんのユニークスキルじゃないの?……確かにばすだけだったらユニークスキルとしては弱いか。もし違うとしたらなんの能力なの…?)

(ガルドさんの二つ名は[自在]。を自在・・にるスキル……。そうか!自在だ!ガルドさんのユニークスキルの能力は自在ね!)

「おいおい、戦闘中に考え事か?」

「っ!しまった!」

「【《化》】」

ガルドさんが床に手をつき、そう呟くとガルドさんの手を始點として直徑二メートルの沼へと変化した。

レイが抜け出そうともがくほどはどんどん沈んでいく。

そしてガルドさんが手を離すと次第に沼は化を始め、元の床へと戻っていった。

「なるほどね、あなたのユニークスキルは【《自在》】ね」

「正解だ」

レイもこの床から抜け出せないとわかるとだんだんと暴れるのを止めた。

「……さて、どうするねーちゃん。上半が埋まった狀態だがまだやるか?」

「……いいえ、悔しいけどこの狀態になったら無理ね。降參するわ」

両手を上げて降參のポーズを取った。

『レイ選手が降參ーーーーーー!勝者、ガルド選手!』

『予想外の決著だったわね』

『えぇ、レイさんがこのままガルドさんを押し切るのかと思いきや一瞬の隙をついたガルド選手の攻撃でしたね。さて、次の試合はアイリス選手とフーガ選手の試合となります。休憩時間は20分となります』

「うぅ~マチいいい、うちも負けちゃったぁ!」

休憩時間にみんなで會話をしていると、試合を終えたレイが戻ってきて背後から抱き著いてきた。

「お疲れ、惜しかった」

「なんで油斷したんだ?」

「あはは、ガルドさんの能力を分析していたら…」

「集中しすぎて対応が遅れたと」

「うぅ~面目ない」

「お、お疲れレイ。……お、重いからどいて~」

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