《聲の神に顔はいらない。》340 心構えを問いたいだけです

「それではクジってことでいいんでしょうか?」

「それには俺達の擔當も參加出來るんですよね? 一斉に所屬聲優にメールをして一応意思を確認しときますか?」

「その方がいいな。々と準備も整える必要もあるし、流石に今すぐってわけにはいかないだろう」

「數日掛けることになりますね」

「ああ、皆も普段の仕事もあるだろうが、協力してくれ」

さっきまで私達聲優主で回ってた話がいつの間にかマネージャー主になってしまった。まあ私達手でクジなんて……このメンバーだけなら出來る。それこそあみだくじを用意して、一人ずつ線を引かせて開票すればいいんだ。それで當たったら當たった二人が勝ちって事。でも緑山朝日ちゃんが參加することになったせいで、更にオーディションへといく聲優がこの事務所に所屬してるほぼすべての聲優を集めてのクジになった。最初はそんなの……って言ってた淺野芽依も北大路さんも既にそれにマネージャーの人たちが乗り気だから何も言えなくなってる。

マネージャーの人たちはなるべく責任ってやつを分散させたいのかな? やっぱりマネージャーの人たちに対しても、北大路さんや登園さんは立場的に上だからね。私はもう々と、ネットで買えるだけ開運グッズを漁ってる。數日後には部屋が大変なことになるだろう。

「こうなった以上、くじで決めるのは文句ありません。でも……不正だけは許しません」

「そうですね。それはやめてください。そして私からはもう一つ。もしもクジで決まったとしても、おこぼれなんて思わないで。絶対にこのオーディションを取ってくる――という気概がある人でないと參加しないように皆さんの擔當の聲優の方々に伝えてください。もしも……落ちてよもや戻ってこようものなら……わかってますよね? と一文を添えてくださると助かります」

登園さん……それは脅しでは? 私が思ったそれは當然、マネージャー側から指摘がる。でも今まで割と北大路さんよりもおとなしかった登園さんがそれは譲らない。

「これは當然の処置です。脅しではないけど、まあ脅しでもあります。なにせクジなんですよ? 自分もとりあえず參加……なんてした人にこのオーディションが通るとお思いですか? ここにいる私達は一切落ちる気はありませんが――」

その瞬間、緑山朝日ちゃんがビクッとなったのを見逃さない私。まあそもそも緑山朝日ちゃんはなんのオーディションか知らないですよ。

「――でもクジだからとりあえずなんて心持ちの人はこのクジに參加するだけ無駄です。だからその覚悟を持って……ということです」

「……わかりました」

登園さんの迫力に押されて、マネージャー側もそれに了承する。確かにクジだからってとりあえず參加する聲優はきっといる。でも確かにそんな人が本命のオーディションに通るれかっていうとそれは難しいだろう。だから登園さんは私達と同じ覚悟がある人にしかこのクジには參加してほしくないんだ。登園さんがいったとなれは、脅しになって一定の効果は期待できるだろう。いろいろなことを詰めるためにも、マネージャーたちは今夜は徹夜になりそうだ。

私達はお仕事もあるし、ここらでさっさと部屋を追い出された。

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