《聲の神に顔はいらない。》368 運命の日 3

「奇遇ってそんな訳……ない」

「ええーそんな酷いですよ〰先輩。そんな他事務所の後輩じゃなく、私をかわいがってくださいよ〰」

淺野芽依の奴が私に抱きつきながらそういってくる。暑苦しいやつだ。いや、こんな寒さが再びぶり返して來たじの日には本當なら人はありがたいのかもしれない。でも淺野芽依だと全く嬉しくない。

むしろ鳥立つよね。だって淺野芽依だよ。気持ち悪い。

「おえ……」

「ちょっと先輩! なんですかおえって!? おかしいでしょ!! 百合百合してるんだからドキドキしてくださいよ!」

それ言うんだこいつ。それに一私と百合百合してどうしたいのよ? からかってるだけ? それとも……こいつ私の事好きなの? 私は前よりは淺野芽依の事きらいじゃないし、こいつのスタイルは認めてる。上に上がる為になりふりかまってないじは見習う所もあるかなって思うし。

でも好きまでいってないから。

「ドキドキ……してほしいの?」

「いえ、考えたら先輩とそういう事やっててもメリットないですね」

だろうね。はっきり言って百合が許されるのって可い子だけだよね。いや、案外子ってベタベタしてるけどさ、あれを見れるのは可い子達なら……だよ。アニメならなおさら。なにせアニメなら皆だからね。だからこそ見ててドキドキするんだし、尊いとか思える。私は淺野芽依じゃ……ね。

「ん……」

そんな事を思ってると、なんか腕を控えめに引っ張られた。コートの袖を引っ張るその方向を見ると、宮ちゃんがいた。

「えっと……」

「私も寒いかもです」

そう言って恥ずかし気に下を向きつついう宮ちゃん。はっきり言おうこれにはドキッとした。だって淺野芽依よりも萬倍可いい。

「そう、そうなんだ……」

どうしよう。この場合どうするのか正解なの? てかなんで? 宮ちゃんなりに嫉妬したのかな? まあ私は聲優としては先輩であり、友達という自負はあるけど……実際私は、友達経験がなさすぎて、どういう風にすればいいのかわからない。私は淺野芽依をみた。するとなんか淺野芽依もちょっと以外そうな……いや、すぐにニタァとした悪い笑みになった。

「なら、溫めて上げてください先輩」

そう言って淺野芽依の奴が私から離れて更に背後に回って私を宮ちゃんへと抱きつかせる。

「よし、いいじ」

そう言ってなんかパシャってしてる淺野芽依。

「と、ととのさん」

「あっ、ごめんね宮ちゃん」

「いえ、えっとまだ……」

流石に早く離れた方が……と思ったけど宮ちゃんはまだれてくれるらしい。どういう事? 本當に私なんかに抱きつかれて嬉しい? だって私、間近で見たくない顔してると思うよ?

てか淺野芽依、お前何スマホに投稿しようとしてるんだ! やめなさい! なんかなかなか駅から進めない私達だった。

    人が読んでいる<聲の神に顔はいらない。>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください