《聲の神に顔はいらない。》387 運命の日 22

「お姉さまああああああああああああああ!!」

「きゃああああああああああああああああ!?」

「ど、どうしました!?」

二人のあまりの絶にオーデションの方の部屋と、廊下側の部屋からこの武雄スタジオの社員さんなのか、そんな人達が駆けつけてきた。いや、まあそうなるよね。

「ほえ?」

なんか何事? とか他人事の様なじでいるけど、あんたのせいだからね。靜川秋華はとりあえずびっくりしてる周囲と、こっちに歩いて來るスタッフを橫目に、私の方にばしてたお菓子を素早くパリポリと口の中に収めた。

よくそれだけ食ってて、そのスタイル、そのの綺麗さしてるなこいつって思った。普通、お菓子とか食べたら、吹き出とか出るじゃん。そんなの一切ない、ツヤツヤのを靜川秋華は維持してる。私のくすんで、カサカサのとは段違いの水分量の多さだ。

「一何があったんですか?」

「お姉さまが! おおお、お姉さまが!!」

「お姉さま?」

本郷さんの言葉にスタッフの人も頭にはてなを浮かべてる。まあそうだよね。その説明……説明? で分かる人はいないだろう。

「そそそ、そういう事は駄目だと私、思います。やっぱり親友とでないと。ですよね!」

「えぇ……」

宮ちゃんの言葉にも別のスタッフの人が困してる。それはそうだ。何言ってるかわかんないからね。宮ちゃんもなんで暴走してるの?

「すみません、別になんでもないんです。ちょっとしたお遊びをしてただけなんですよ」

「「あああそびでもあれは!!」」

なんでそこでハモれるの君たち。謎のシンクロを見せてる宮ちゃんと本郷さん。それに対して、お菓子を咀嚼し終わった靜川秋華がなんか大人な対応をしてるのも納得行かないけどね。

お前が原因だよ? いや、原因だけど、二人の発狂はよくわからないけどね。

「一何があったんだい?」

「先生」

「せん! 先生が出てくるような事ではないですけど、ポッキーゲームをしようとしたらこの二人がちょっと驚いただけです」

あぶな、先生がいきなり私の側にいたから、靜川秋華が本出しそうになってた。でも流石に、こんな沢山の人がいる前で、いつものように先生に接するなんて出來ないとなんとか我慢してる。

先生も、なんで出てきたのか……流石に先生が出てくる程の案件じゃない。今はなんとか靜川秋華は我慢してるけど……あの骨折事件から、かなりの先生不足の靜川秋華だ。

耐えられるかわからない。なにせ押し倒せる位置に先生はいる。あの時の靜川秋華を知ってる私としては、とてつもない弾が現れてしまったようで気が気じゃない。

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