《聲の神に顔はいらない。》399 運命の日 34
(期待か……)
自分は匙川さんがってきて、マイクの前に立った時から、そんなことを考えてた。なにせ今回も、彼は運が悪いのか靜川秋華の後だったからだ。確か自分の前作品の時もこの順番だった気がする。匙川と靜川では五十音順に言って匙川の方が先に來そうなものだが、なぜか順番的にはいつもこうだ。まあいつもってほど、知らないけど。
でも何故かこうなってる。自分は順番には関してないからなんでこうなったかはわからない。だけど自分は彼に期待してる。でも……だ。それはきっと……いや絶対に自分だけだと思う。隣を見ても、最初に扉を開けてってきた彼を見て、それから誰もが彼を見てない。いや、監督である彼だけは真剣に前を……
(ん?)
どっかの某司令みたいな格好で前を見據えている……とか思ってた監督はなんか気持ち悪い口して上の方を見て「ウヘヘ」と明らかに変な妄想してる。この人は本當に制ってやつを隠さないな。絶対に靜川秋華で変な妄想してるだろう。それに他の人たちもさっきまでいた靜川秋華の余韻に浸ってる。完全にこの場は靜川秋華に支配されてた。すでに彼はオーディションを終えて出て行ったというのに、この場には彼の殘り香がある。
それに皆さん魅了されてる。こんな狀態で……なんて普通の聲優なら絶とかするんじゃないだろうか? だって誰も自分に気づいてないかのようだ。誰も今いるはずの人を見てない。それはある意味で誰も期待なんかしてないんじゃないかと思ってしまうだろう。自分は匙川さんを心配してみてみた。
(ええー)
そしたらなんか晴れやかだった。誰もが彼に期待なんてしてないと、この場の空気でわかるだろうに、彼は至って晴れやかな顔してる。
(そうか……)
自分はその不思議な匙川さんの態度に思い當たる節があった。彼はあの容姿だから目立つことが苦手だ。彼は自分が他人からどう思われるか、初対面の相手がどう思うか、よく知ってる。だってそんなどうしようもないことで彼はずっと傷ついてきたんだから。だからこんなのは彼にとってなにせ絶するようなことではないんだろう。寧ろこの狀況というか、場面は他人を怖がってきた彼には通常の空気こそが敵だったかもしれない。
なにせこんな近くで普通は審査しないからだ。オーディション中にどうあっても審査員たちの反応が目にるだけの近さ……それによってどんどんと萎していく聲優はここまでにもいた。考えてみたら匙川さんはそっち側の格をしてる。だけど今、審査員は靜川秋華の余韻に浸ることを優先して、彼をみてない。それが彼のプレッシャーを和らげてる。
(不利だと思ってたこの狀況……どうにか出來るなら見せてくれ)
自分はたった一人だけでも、彼に対してそんな願いを贈る。そして彼は鎖骨あたりに片手を置いて、それだけして口を開けた。そ瞬間、耳のすぐそばで聲が聞こえた気がした。
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