《終末デイズ〜終末まで殘り24時間〜》酒井 東夜の章:2

道路は伽藍堂となっていた。

赤い恐怖に照らされた道路には車どころか人並みもなかったのだ。

ただ僕の乗っている自転車が一定のスピードで移をしているだけだった。

僕の家から彼の家まではおよそ45分。

それまでに僕たちの命は亡くなっているのかはまだ分からない。

だからこそ僕はいつも通りのスピードで彼の家に向かっているだ。

ザァァァというタイヤと地面がれ合う音だけを聞いたまま僕は彼の家に向かうのだ。

小學六年生の頃、彼の両親が離婚してしまったのが原因で彼は隣町まで引っ越してしまった。

その隣町に行くには電車で20分だけだったのに僕たちにとっては途方もない距離だった。

それは結局もう會えないということを意味するのだと思っていた。

いつも彼と仲良くしていた友達もそれ以降は會うことはなかったと思う。

それほどの距離だったのだ。

そんな彼は別れる時も明るく太のように笑っていた。僕はもしかしたらそんな笑顔に惚れてしまったのかもしれない。

しかしそんな彼は高校で出會った際は"何か"が変わってしまったと思う。

もちろん笑うことはあった。

しかしそれは過去のものとは違う。

どこか無茶をしているようなじだった。

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