《一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...》僕の歌姫 10

〈優輝side〉

「じゃあまた來週ね、來蘭ちゃん」

そう言って僕は、何事もないフリをして電車を降りた。

背中で、ドアの閉まる音がする。

走り出した電車...

電車が完全に走り去っても、僕はそこからけなかった。

なんだあれ...

なんなんだ...

僕の腕の中に収まった彼から、ほんのり香る甘い匂いとか、時々僕を見上げる彼の瞳とか、僕のブレザーをつかむ仕草とか...

そのままホームのベンチに腰を落とした。

とてもこのまま帰る気にはならなかった。

頭の中では、アイツの

「俺の來蘭」

と言う聲がリフレインしてた...

「お前のものじゃない!」

なんて、僕もよく言ったもんだよな。

ベンチに座ったまま、天を仰いでしだけ笑った...

ねぇ神様...來蘭ちゃんが僕のものにはならないとしても

「僕の歌姫」になってくれないかと願うくらいは許してくれないか...

の笑顔を曇らすようなことはしないと約束するから...

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