《一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...》蓮との出會い 3

俺の母親は...優しい人だった。

ただ、弱い人でもあった...

いつでもあの男のいいなりだったのは、しでも言い返せば手を挙げるあいつが怖かったからなのだろう...

どんどんあいつの暴力はエスカレートして行った。母親のがどんどん弱っていくのを、子供ながらに黙って見ていられなくなっていったある日、俺は決死の覚悟であの男に立ち向かった。

いつでも酔っ払っていたヤツだったが、あの日のあいつの酔っ払い方は尋常ではなかった。今にして思えば、あの時はきっとなんらかのクスリもやっていたんだろうと思う...

母親をボコボコにしているヤツに飛び掛って腕に噛み付くと、振りほどかれつつ部屋の隅にすっ飛ばされた。怒り狂ったヤツは金屬バットを摑み、振り回し始め、母親を毆り出した。あっという間に母親はぐったりとかなくなった。泣きながら母親を庇うように覆い被さる俺をも容赦なく毆るあいつに、最後の力を振り絞って飛び掛かろうとした時だった、金屬バットは俺の右目橫を振り抜き鈍い音をさせて骨を砕いた...そしてうつぶせに倒れこんだ所にあった割れたガラスのコップが眼球に刺さった...

俺の右目は、父親のDVにより失明させられた。

母親も、その時の脳損傷によりしばらく植狀態で居たが、程なく息を引き取った...

まだ小學生だった俺は、孤児施設にれられ、そこで育ってきた。

孤児施設にってからは、もう泣くことはしなくなった。泣いたところでなにも変わらないし、疲れるだけだと思い知ったからだ。

施設に居たのは中學を卒業するまで。

その後は仕事をしながらどうにか生きてきた。

金をくれるって言うなら、なんでもやってきた。

そうしなきゃ生きていかれなかったからだ。

そんな風に生きていたら、この界隈の裏の世界じゃ有名な『一匹狼』として名が知れるようになっていた。

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