《一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...》優輝と由香の 7

由香のエンゼルケアは、春子さんと來蘭ちゃんと加奈がしてくれた。

加奈が由香に施してくれた化粧で、しい由香の顔がよりしく映えて、今にもまた目を覚ましそうだった。

エンゼルケアを終えた由香と、しだけ2人きりにしてもらった。

「由香...僕は由香を幸せにしてあげられたかな...

なくとも僕は...由香と出會えて幸せだったよ。

あの曲の曲名は『yuka』という名前を付けたんだ...由香だけの曲だから、持って行っていいよ。

その歌を歌いながら、いつか逝く僕を待ってて...

大丈夫、ちゃんと僕は由香を見つけ出すから。

だから由香、また會えるその日まで、しの間さよならだよ...」

そう伝え終わると僕は、由香に最後のkissをした。

病室を出ると、紫音先生が僕を待っていた。

なにやらガチャガチャと大荷を背負いながら

「コーヒー好きか?」

と僕に聞いた。

「はい...」

と答えると

「良かった。味いコーヒー飲ませてやる」

と言って、僕を屋上へと連れて行った。

ガスバーナーコンロやら湯沸かし鍋やら、本格的なアウトドア用品を取り出し、ドリップコーヒーを僕にれてくれた。

口にれたそのコーヒーの、香ばしい香りと程よい苦味がに染み渡り、一気に我慢していたが決壊した。

紫音先生は何も言わずに、ただ僕の背中をその大きな手のひらでずっとさすっていてくれた。

「紫音先生も、僕と同じ頃に咲さんとの永遠の別れを経験したんですよね...この悲しみは、いつかは薄れて行くのかな...」

「...薄れ...ないな...むしろ濃くなる...かもな...」

「一応、僕をめにここに連れてきたんですよね?余計辛くなるようなこと言わないでくださいよ」

そう言って橫を向くと、普段あまり笑わない紫音先生が笑っていて、なんだか僕もつられて笑った。

「悲しみとずっと共に一緒に生きてくしかないけれど、それでも、殘された奴は生きれなかったやつの分まで、一杯生きるしかないんだ」

「辛いっすね...寂しいっすね...」

「あぁ...そうだな...でも、なくともお前は一人じゃないだろ?この先の苦しみも喜びも、分かち合える仲間が居るじゃないか」

そう言って紫音先生は屋上のり口に向かって

「もういいぞ」

と聲をかけると、奏太、介、加奈、來蘭ちゃんが駆け寄って來た。

そうだった...

僕にはこの4人が居るじゃないか。

彼らと共に、まだ見ぬ景を僕の目を通じて、由香に見せてやろう。

きっとそれが僕の天命だ。

    人が読んでいる<一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください