《魔法と話とフィアーバの豪傑》終わりで始まり/1

「葉うならこの戦いを___」

僕の隣で暖かな涙を流す彼は最期にそう言った。

あたりは共に戦った戦友達の無慘な姿。この地に生き殘っているのは僕と彼の2人だけだろう。

それほど猛烈な戦いだったのだ。を流し涙を流し命をかけて皆戦った。しかしそんな努力も踏み躙られるかのように反逆者トレイター達により潰された。

僕達もそろそろ終わりだ。雨に濡れたからは赤黒い鮮が流れている。意識が朦朧として瞼が重くじる。

微かに息を零す彼の手に自の手をばして力のらない手でそっと握る。

僕が手を握ると彼は何処か嬉しそうに微笑んでその瞼をかたくそっと閉じた。

嗚呼、遂に1人になってしまった。先に逝ってしまった彼の手を握り、僕は最期の魔力を使い左の手で小さく魔法陣を描いた。

呪文を唱えると魔法陣は淡くりを放った。

そしてある思いを願ったまま僕は朦朧とする意識をそっと手放した。

___葉うなら、葉うならこの戦いを終わらせてくれ。何百年かかってもいい、この終わりのない悪夢に終止符を打ってくれ。

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