《蛆神様》第11話《新覚シュークリーム》
あたしの名前は小島ハツナ。
たまには友達と部活帰りに寄り道してご飯を食べることもある高校一年生だ。
「はぁーい! JKのみなさんこんにちわぁ!」
髭を金に染めた胡散臭いコック長が、カウンターに座るあたしとトモミ、ミク、柴田の順番で握手してくる。
駅前にできたという新覚のシュークリーム屋さん。柴田がちょっと寄ろうぜの一言でってみた。
「はぁーい! グッドイブニーング!」
カウンターに座ったまま、あたしたちはずっと黙っている。
「では新作のボトムシュークリームをみなさんにお作りしまーす!」
コックがそういうと、カウンターの上をピンヒールを履いた超ミニスカウエィトレスが歩いてきた。
目の前のカウンターテーブルには、蓋が開いたシュークリームの生地が皿の上に置かれている。
ウェイトレスがその皿の上にり、腰を落としてスカートをまくし上げた。
何をするのか予想がついた。
「あああああううう!」
聲を上げながら、ウェイトレスがから白いクリームを捻り出していく。
くりんっと用に巻いた後、トモミの席に移して同じことを繰り返す。
ウェイトレスは柴田の分までやり終わると、ティッシュでを拭いて颯爽と去っていった。
コックが笑顔でいった。
「蛆神様にお願いして作ったヒューマンボトムシュークリーム! さぁ召し上がれ!」
食えるか。
そう思った。
終
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【書籍版】2巻11月16日発売中! 7月15日アース・スターノベル様より発売中! ※WEB版と書籍版では內容に相違があります(加筆修正しております)。大筋は同じですので、WEB版と書籍版のどちらも楽しんでいただけると幸いです。 クレア・フェイトナム第二皇女は、愛想が無く、知恵者ではあるが要領の悪い姫だ。 先般の戦で負けたばかりの敗戦國の姫であり、今まさに敵國であるバラトニア王國に輿入れしている所だ。 これは政略結婚であり、人質であり、生贄でもある。嫁いですぐに殺されても仕方がない、と生きるのを諦めながら隣國に嫁ぐ。姉も妹も器量も愛想も要領もいい、自分が嫁がされるのは分かっていたことだ。 しかし、待っていたのは予想外の反応で……? 「よくきてくれたね! これからはここが君の國で君の家だ。欲しいものがあったら何でも言ってくれ」 アグリア王太子はもちろん、使用人から官僚から國王陛下に至るまで、大歓迎をされて戸惑うクレア。 クレアはバラトニア王國ではこう呼ばれていた。——生ける知識の人、と。 ※【書籍化】決定しました!ありがとうございます!(2/19) ※日間総合1位ありがとうございます!(12/30) ※アルファポリス様HOT1位ありがとうございます!(12/22 21:00) ※感想の取り扱いについては活動報告を參照してください。 ※カクヨム様でも連載しています。 ※アルファポリス様でも別名義で掲載していました。
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