《死に溢れるこの世界で》第二話 出會い

  意識を取り戻しし薄らと目を開ける。

眩いがメニューり込んできた。

「どこだ。ここは。」

誰にともなく言った。その答えはスグに返ってきた。

「お前は私の手である手を施させていただいた。これからは私と同じ"仕事"をしてもらう」

淡々とした口調でいう。語りかけるような話し方だ。

「俺は…高校生だ!難なく生活出來てたのに、楽しかったのに…」

だんだん聲が小さくなっていく。ああ、俺はなんで。

「まあ、手と言っても簡単だ。とある博士に頼んだんだよ。」

この男の前では冷靜さを保っていないと崩れてしまいそう。そんな気がした。

「手がどうだか知らないが、お前は誰だ!」

語気を荒めていった。怒鳴っていたかもしれない。

「フッ。"今は"知らなくていい。いずれ知るからだ」

その聲は無で言ったようには考えられなかった。

「人は、生まれてきたからには死ぬ。死とは常に隣り合わせにいる… あいつでもない限り人は生まれた時點で死が待っている。」

過去になにかあるに違いない。そんな気がした。このまま話させておくと怒りで狂うかもしれない。

話を変える意味も込めて話しかけた。

「何を俺にした…」

冷靜さを裝って言ったつもりだが聲は震えていた。

「苦しみ、悲しみ、悔しみ、憎しみ、死んでいったものもいる。苦しみから逃れようと自殺しても死んでもなお報われないものもいる。」

とても冷たく心に響く。

「そんなの……可哀想じゃないか?」

男はサングラスの中で涙を浮かべている。そんなふうに見えた。

「だからどうした…」

震えが止まらない。首筋にナイフを當てられてるような覚にとらわれる。

「お前には、未練を殘して死んでいった者達の未練を無くしてもらおう。」

その聲は、期待の気持ちを、込めていた。

「ゆ、幽霊?…俺は、信じない…」

幽霊はいるわけない。俺はその一心で今まで生きてきた。だいたい、科學的拠が無いのだからいないにきまってる。そんな風に理論的に考えていた。なのに、なぜか揺らいでいる。男は質問をかけてきた。

「お前は、歴史上の人はいたとおもうか?」

そんなものは簡単だ。いたにきまってる。

「いただろう。」

「なぜそう思う?見たことはあるのか?」

「見たことはないが、証拠がある。」

「なら幽霊もいるだろう。心霊寫真などとして証拠があるではないか」

「それは違うね。」

「何が違う?」

「寫真とかは加工が出來るからさ」

「自分が見てないものをいないと決めつけるのはどうかと思うが。歴史上の人を見たことがないのにいたと言えるならなぜ霊は言えない?」

「それは…」

「それはお前自が恐怖から逃れるためだ。」

その一言は、とても重くじた。

「人間は愚かだ。憎みあい、戦爭を起こし、苦しんで、大切な人を亡くし悲しむ。どうして話し合うことができないのだ。見たもの全てが本とは限らない。」

とんでもない過去を背負ってるのは分かった。

自分自、幽霊という恐怖の対象から逃れようとしてるのかもしれない。

「お前をまだ信じない。だが、考えは変わった。幽霊はいるんだな?ならその未練をとるっつう仕事してやるよ」

男は満足そうに口元に笑みを浮かべた。

これからあんな事が起こるなんて誰も知らなかった

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