《死に溢れるこの世界で》第八話 新茶とせんべいと事件のニオい
「誰だ」
割れたガラスをかぶった男に聞く。
見た目からして怪しい。
「う、うぅ...」
「誰だお前は」
男は至るところに切り傷をつけていた。
「くそ!発に巻き込まれた...警察さん、助けてください!あの黒い男に縛り上げられました」
「なんだと!怪しいと思っていたがやはり」
「そうですかね...この人見るからに怪しいのですが...」
沖田が言う。
「なぜだ?」
「いや、だってポケットに銃弾がってるからです!」
そういうと沖田は即座に拳銃を構えた。
言われてみればそうだ。さっきからポケットからはみ出してると思った。
石原も構える。
「気付かれたか...くそっ!」
男は逃げようと試みるも怪我が多くたつことすらできなかった。
ー月ノ宮警察署ー
串原は考えていた。この佐々木邸一家殺人放火事件には何か強大なものが関わっていると。
今回佐々木優希の兄、佐々木涼広氏に話を聞くことができるということだが涼広氏も事聴取など連日けているはずで疲れているはずだ。世間話からろうか。
コンコンッと軽快なノック音が部屋に響く。
「どうぞ」
ゆっくりとドアが開く。
長の痩せ型の男が疲れ果てた顔でってきた。
「刑事さん、ひとついいますが僕はしてませんよ」
消える聲でいう。
「いや、そのことについてではないよ。まあ、とりあえず座れ。」
そういいながらお茶とせんべいを差し出した。
涼広氏は軽く會釈をしてせんべいを手に取り食べ始める。
「で、お話とは?」
「ああ、そんなことよりこのお茶飲んでみてください。」
どうでもいいことの話をして張をといて貰おう。
「ん、新茶ですか?」
ご名答。
「よくわかりましたね。やはりお茶にはせんべいが合うもんですよ。ちなみに涼広さんは趣味とかってありますか?」
「趣味ですか...絵を描いたりとか本を読んだりとか...ですね」
やっぱり。見た目からまじめなじがした。
「ほう、どんな絵、描いてるんですか?」
「まあ人とか、いろいろですよ。副業的なじで絵描きしてますから。」
軽く笑っていった。
「へええ。今度機會があればぜひ涼広さんの描いた絵、見てみたいです。」
「今日はこれだけですか?」
やはりだめか、
「いいえ、今日は宮本猛についてききたいのだが。」
涼広の顔が瞬く間に直する。
「は、はい...彼は、第一印象は...良かったのですが...」
そういって涼広氏は嗚咽した。
「大丈夫ですか?」
「あ、はい...大丈夫です。良い人だったんですよ...はじめは...おかしくなったのは、あの時からです。」
「あの時...とは?」
「宮本の野郎が、急に気が狂ったように家に押しかけてきたんだよ。家が近所なだけあってそれから毎日くるんだよ。」
「どのような容で?」
「...守を殺すっ!って...」
「警察には被害屆をだしたんですか?」
「だしたさ...それなのになにもしてくれなかったんだよ」
ーそうだ。実際警察は慢的な人手不足にある。だから大事になりそうなものを中心として捜査などを行っている。このようなことは良くあることだ。
「それで...?」
「とある夜、包丁を持って押しかけてきたのさ。絶対に殺すって。なぜ毎晩やってくる、そして殺人予告をしてくるんだって一喝いれてやったら、宮本が毆りかかってきたのさ。それで俺は宮本に足かけて倒したんだよ。そしたら帰って行った。」
「ほう、」
「ことが起こったのはそれからだ」
これは俺も知っている。宮本が腹が立っていたという理由で面識のない通行人を殺害したのだ。
「宮本が殺害を犯した...ですね?」
「ああ、そうだ。そのとき擔當してくれた刑事さんは良い人だったよ。人に溢れててな。同してくれたさ」
石原のことだ。彼は被害者に対してどうも移してしまいできることを見失っている。
まあ、この殺人事件擔當は俺だったが後の事聴取は石原だったな。
「刑事さん、こんなことしてる場合ですかね?今、學校で発が起こったらしいですよ?廊下にいた刑事さんから聞きましたけど。」
なんと迂闊!なぜここに報がっていなかったんだ。
「マジですか。確認とって行ってきます。涼広さんは帰っていいですよ。案呼んどくんで。」
そういって串原楊枝をくわえて部屋を出て行った。
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