俺、佐藤篤樹さとう　あつきは今、小柄でとても可らしい春先生とよもぎ保育園の中庭で楽しくキャッチボールをしています。

今日の太はなぜかいつもよりかなり輝いているように見えます。

風もそよそよと吹いていて、とても心地がいいです。

今、俺は本當に清々しい気分です。

攻略作戦の方は、順調に進んでいて、それでいてその間には大好きな春先生と戯れることができる。

あぁ、なんて幸せなことだろうか……

よぉし！　いじめっ子のナツを攻略したら、次は春先生を攻略するぞー！

俺は全てが上手くいっていると思い込み、春先生の攻略という夢語へと想いを馳せるのであった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

幽閉作戦を遂行して30分後。

俺は再びその場所へと戻ってきていた。

その場所とは、外庭とは正反対の方向で、さらに立ちり止の場所である。

なぜここに來たか、って？

それは、俺が彼の王子様になるためだよ。

彼の名前は蒼井夏(アオイ　ナツ)

いつもはいじめっ子なあの子。

でも、実はかなりの寂しがり屋さん。

そんな彼の弱い部分につけ込んで、彼を一人ぼっちの空間に追い込め、そんな彼に俺は優しく手を差しべる。

彼は俺のそんな勇姿にをときめかせ、俺に強い心を抱く。

そんな彼を優しく抱きとめ、そっとにキスをする。

これでミッションはコンプリート。

完璧な作戦だ！　我ながら天晴れだ！

なぜ、俺がこんなことをしてるかって？

それは彼を俺のものにするため。

彼の長した大人の姿はしかった。

結婚式の披宴で、また同じの真紅のドレスにを包んだ彼の姿を見た際に、その結婚式の主役であるはずの俺は彼に見惚れてしまった。

隣には純白のウェディングドレスを見に纏った、見目麗しき妻の姿があった。それなのに……だ。

妻もかなりのだ。妻に比べたらナツかなり劣ってしまうかもしれない。

妻と比べてしまうのが間違っている……

彼は將來必ず、誰もが羨むへと長する。

だから、初々しい今こそ彼を狩るにはいい期間なのである。

そのために、俺は著々と作戦を進めてきた。

“一人でいること"が嫌いな彼を閉塞的空間に追い込むことに功した。

これによって今彼は1人でいることに寂しさあまり恐怖を抱いていることだろう。

だからあとは、俺が恐怖に陥った彼にそっと手を差しべるだけ。

そう思って再び、木々が鬱蒼と茂る場所へと戻ってきたのだが……

どうやら何かがおかしい…………

何がおかしいのか。

違和の正は、この場所があまりにも靜かすぎることにあった。

あれ！？　ここにきたらナツが必死に泣き喚いている聲が聞こえると思ったんだが……

まぁ。大丈夫だよな……相手は6歳児の子供だしな。きっと、出ることを諦めたのか中でしくしくと泣いているんだろう。

俺は楽観的な思考のまま、閉ざされた置の倉庫の扉を勢いよく開いた。

そこにいたのは、隅でひっそりと座っている黒髪ツインテールのだった。

そのはこう口にした。

「あら。遅かったわね。あつきくん」

彼の真紅の瞳が俺の眼を鋭く貫いた。

そんな彼はただ笑みを浮かべていた。

あれ！？　おかしいぞ……

本來だったら、ここは

「あつきくーん！助けに來てくれたの！？　私、一人でずっと寂しかった……あつきくんが來てくれなかったら、わたし……うぇーーーーん」

と、そんな彼を俺がヨシヨシするはずだった…………

それなのに、なんで彼は俺を睨んでいるんだ！？

よし……こうなったら【鑑定】

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

【名前】蒼井　夏(アオイ　ナツ)

【年齢】6

【親度】20

【狀態】憤怒

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

【稱號】【鬼姫】

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

えっ！？

なんで親度こんな下がってんの？

しかもなんだよ。狀態が憤怒って。

それになんなんだこの稱號！？

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

【稱號:鬼姫】

取得條件

特定の異に対して、憤怒し痛めつけてやりたい激しく思うと得られることがある。取得にはある程度適が必要。

効果

メリット

相手への痛みを増大させられる

デメリット

特定の異をいたぶる事によって自分の親度が上昇

一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

俺はいったいどこで間違えってしまったんだ……

彼の募った憤怒の解放はこれより始まる事になる。