神から授かったチートスキル〜魅了〜を駆使して現代社會でたくさんの嫁を娶りたい!》青年編 第13話 ヒント

キリキリキリキリ。

何かが引きずられる音。後から判斷するに、おそらく金屬のようなもの。

トントントントン。

誰かが近づいてくる音。

そして…………

「おい! そこのあんた! アキから離れなさい!」

と、後ろからの聲が……

そのは肩に金屬バットを擔いでいたヤンキー…………なんて展開はなく、

俺はその聲の方向に振り返って、

「どうしたんだ? ナツ?」

「ッ!!! ってアツキじゃないの?」

「お前は相変わらずだな……」

「なによぉ! わたしはただアキが変な男に絡まれてると思ったから助けようとしただけよ!」

「…………なっちゃん、それは嬉しいけど、バットは擔いで來ちゃダメ! ほらみんな変な目で見ちゃってるよ!」

ジロジロジロジロ。

「…………うわっ! 本當じゃん……」

「いやぁ……本當にお前は馬鹿だよな?」

「…………そんなことないもん! ふん!」

「……赤點とったやつがないを言ったんだか……」

「な、な、何を言ってんのよ! わ、わ、わたしが赤點を取るなんてあるはずがないじゃない!」

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「さっき、バッティングで喚き散らかしたただろ?」

「そ、そ、それは……わ、わたしじゃないよ〜! わ、わたしに似た別の人だよ〜」

ヒュッヒュヒュヒュヒュー。

下手な口笛を吹くナツ。

「ふぅーーん……」

「そういえばねー! なっちゃんは全部テスト赤點だったんだよねー!」

「ゲッ! あ、アキー! なんで言っちゃうのよぉぉ!」

隠したいことをアキにバラされて、ナツはアキの頬っぺたをつねる。

まぁ、隠しきれてないんだけど……

ムニぃぃぃ!

「なっちゃん、いたぁぁぁぁあい!」

「もぉぉ! アキったらぁぁ!」

「ごぉべぇんなしゃぁい!」

ナツの様子に俺は呆れて、

「はぁ……やっぱりか……」

「なによぉぉ! やっぱりって……アツキィィ……」

真紅の瞳が俺を貫く。

の持っていた金屬バットが再び肩に擔ぎ上げられ、

やばい! これ以上煽るとこいつはダメだ……でできてしまう……アイツが……

コイツは理不盡だ……でも、命は大事……

「ごめんごめん……からかいすぎだよ……」

「ふん! わかればいいのよ!」

やっぱりこいつは相変わらず変わらない……無茶苦茶なやつだ……理不盡だ……

「で、アキはテストどうだったんだー?」

「わぁたぁしぃ!?」

アキはナツにつねられて赤くなった頬っぺたをさすっている。

「お前もどうせできなかったんだろ?」

「うぅーんとねー! わたしは全教科満點だよー!」

「え!? 噓だよな……?」

「えっへん! わたしの學校丸つけるだけなの〜!」

あっ……そういうことな……

理解したよ……

こいつの學校は定期試験がマークシートなのだな……

でこいつは……

決して頭がいいわけではない……

きっと適當に丸をつけただけだ……

でも、點數は満點……

世の中って不公平なものだな……

【豪運】っていう稱號だけで、勉強をしずに點數を取れてしまうんだからな……

「そうなのよ! アキはなぜかいっつも満點なのよぉ!」

「えへへへ〜! なっちゃんが珍しくわたしを褒めてくれてる〜」

「このぉぉぉ!」

ムニィィイ!

「いたぁぁいってぇぇ……」

「わたしだって頑張ってるのに……なんで赤點なのよ!」

瞳だが紅だから? なんて低レベルなボケはせず…………

「まぁ……次頑張ればいいだろ?」

と何も心に染みない言葉をナツへとかける……

「まぁ。そうよね。次、赤點じゃなきゃいいんだからね! そうよ! アツキのいう通りよ!」

なんだこいつ……あんな言葉で切り替えられるのか……やっぱりナツは馬鹿だな……

ギロリ。

あっ! やべぇ! めっちゃ睨んでる……

こいつも俺の考えを読めるのかよ……

でもとりあえず……馬鹿って言ってごめんなさい……

と頭の中で謝ると、

ナツも元通りになって、

「ところでアツキ! あんたこんなとこに來てどうしたのよ!」

「あぁ……なんだ……々あってな!」

「ふぅーーん……そっかぁ……聞いてあげなくもないわよ!」

あ! これはツンデレとかなのかな? そうなのかな?

いや……待て……冷靜に考えよう……

ここで俺が『なんでもないよ』なんて言ったとしよう……

そしたら……

『ヘェ〜……私に言えないことなんだねぇ……じゃあ力ずくでも話してもらおうか……』

なんてことになりかねない……

となると俺の取るべき行は……

「はい! 話させてもらいます! お聞きしていただいてもよろしいでしょうか?」

「いいわよ! 話してみて!」

ナツは得意げに鼻を高くしていた。

こいつ……やっぱり無茶苦茶だぜ……

アキはというと……

「わたしにできることならなんでも言って! なんでもするから!」

うん……従順な子だね……

でも、君に相談してもね……

全てが【豪運】でなんとかなっちゃうもんね……君は……

「じゃあ、お座り!」

「はい! ただいまーー!!」

よしよし。

俺はおすわりをしたアキの頭を子犬みたいにでる。

俺とアキの様子に別に驚くともなく……

これは夏秋冬は仲良しだってのも理由にあるし、お互いがみんな自分の気持ちをしっかりと話していたみたいだから、あんまりこういうところではめたりはしない……

まぁ、俺が1人だけに集中してを分けていた場合にはもつれが生じてくるんだろうが……

俺は今のところみんなに夏秋冬にはを與えているつもりだ……

後は、【魅了】した相手にはよっぽどのことがない限り、そういったもつれは生じにくいんだろう……

まぁ事実上はみんなキープってじだからね……

最もな理由として蕓能人だからと言っておけばここ數年はなんとかなりそうだな……

そんなことは置いといて、

そして、俺はナツに今日の出來事を語った……

氷堂先輩のことと彼に口撃されたこと。

すると……

「ねぇ……アツキ……それわたしたちに言うことなの?」

やっぱりこうなったよ……

自分のことを好きでいてくれるやつに言うことでは決してない……なのだが……

言わなかったら俺はそれで殺されるし、言っても結局殺される……

そして、噓をついたとしても結局こいつにはバレて殺されるんだ……

「そりゃぁ……違うとは思うけど……」

「そうよ! 私たちに言うことじゃない! でも……わたしはもっと許せないことがあるわ……」

「……な、なんだよ?」

「あんたがそのに傷つけられたことよ!」

え!? 何この子!? 急に輝いて見えるよ! ツンデレヒロインいや、正義強めのヒロインデビューなの? 見直したよ……

「…………な、ナツ……」

「あなたを傷つけたのことは本當に許せない!」

俺はしているよ! 君の長ぶりに!

もう、しすぎて言葉も出ないよ?

「だって、わたしだけだもん!」

ん? 急にどうかしたのか……

「な、なつ?」

「あなたに傷をつけてボッコボゴにしていいのわたしだけだもん!」

ねぇ……俺のさっきの返して!

いや、わかったたよ! なんとなく……きっとこう來るんだよなぁって思ったたよ……

でも、実際こうなると……くそぉぉ!

こんなやつに相談するんじゃなかった……

した自分がけないよ……

「…………」

俺ががっかりしているところにまたナツが追い討ちをかける。

「そんな男嫌いのの子に近づこうとする方が馬鹿なのよ! 本當に仲良くなりたいならち◯ち◯をわたしがちょんぎってあげるわ! そしたらしは仲良くなれるかもね!」

はぁ……相談してもやっぱ……ね……

「ちんちん〜ちんちん〜!」

アキがちんちんと言うワードを聞いてどこか嬉しそうにはしゃいでいる。

君もう高校生2年生なんだからね……

それにせっかく、◯つけて隠したのに言っちゃダメだよ……

はぁ……

「…………」

俺が沈黙していたところ、ナツがそれを簡単にやぶる。

「あ! そういえばアツキ! 最近あそべてないでしょ?」

そんな気分じゃないんだが……

でも……機嫌を損なわせるのはまずい……

「あぁ、そうだったな……」

「で來週の土曜なんだけどさ、ちょっと付き合って! 來週仕事ないらしいしね!」

え!? なんで知ってるの? 俺の予定……誰から聞いたんだろ……まぁいいや……

「あぁ、仕事はないよ!」

「じゃあ! 決まりね! アキも行くよね?」

「アキも行っていいの?」

「いいに決まってんじゃん!」

「やったーー!」

「じゃあ、アツキ! そう言うことだから、詳細は後で送っとくね!」

「あぁ、わかったよ……」

俺は半ば強引に約束をさせられた後、もう千円を使ってバッティングをしてから帰路についた……

結局俺は今日で250本のホームランを打ち、景品を掻っさらいこの施設の経営狀況を悪化させた……

俺も人のこと言えないみたいだな……

「はぁ……ち◯ち◯をちょんぎる……か……」

俺は外に輝く月を見て、そんなことを呟くのだった……

周りの人が二度見しちゃってるけど……

まぁいいや……

          

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