「ふぅ……今日は一日疲れたなぁ……」

俺は路地裏で敦子の姿から篤樹の姿へと変して、家へと向かっている。

俺は氷堂時雨先輩を敦子というに変することによって、氷堂時雨こと『氷姫』を手籠にすることを可能にした。

氷堂先輩に正がバレる可能があったものの、そこはうまく頭を使ってなんとか氷堂先輩の疑の網から抜け出すことができたし、さらに氷堂先輩と一から仲良くする手段も手にれた。

まぁもうスキルの欄にはしっかりと氷堂時雨の名前はっているから、俺に惚れてしまっているのは確かだ。

表現がどうなるのかはわからないが……

ナツみたいに暴力的だけにはなってしくないのだが……

そして攻略した夜は氷堂先輩と熱い夜を一緒に過ごした。

俺のは敦子としてではあったものの、氷堂先輩のあんな顔を見ることができただけ、収穫と言えるだろう。

絵面的には100%百合なのだから、ここは許されてもいいのではないか……と俺は思うが……

その後、長い一夜を過ごしたせいで二人とも起きたのが晝に差し掛かった11時だったので、朝と晝を兼用するような料理を食べて！近くの森を探検した後、來た道を辿るようにして帰っていった。

敦子は幽霊設定にしてしまったので、氷堂先輩に別れを済ませて、その場から師匠の力を使ってステルス化をして目の前から消え去った。

スーツケースは家に持って帰ってもまた面倒事が起こるために、電車に弾を設置するかのように放置をして置いた。

駅員さんには申し訳ないが、中はの子のパンツだったりするのだから、それを獻上してあげる代わりに許してしいものだ。

まぁ、そのパンツは俺が履いたものだから……ある意味弾なんだけども。

そのあとは氷堂先輩がさったあと、ステルス化をしたまま、の子を襲ってみるなんてことはせずに、路地裏で篤樹に変したあと、ステルス化を解いた。

その後は前述の通り、家へとまっすぐ向かっていった。

旅行の最終はアドレナリンが出て興狀態にあったものの、それでもやはり旅疲れのせいで重くなった足を懸命にかしながらも家へと向かった。

いつもより時間が多くかかってしまったが、途中で更なるハプニングもなく無事に家に著くことができた。

この時俺は疲れのせいか昨日の朝の出來事を完全に忘卻してしまっていた。

俺は何事もなかったように、家の扉を開けて、

「ただいまーー」

ダダダダダダダ。

二階から轟音が家中に鳴り響く。

その音は徐々に俺の耳に大きな振を與えるようになり……

「にいざまぁぁああ！」

小さなの子が俺の後ろから鬼ような形相をして俺の名前を大きな聲でぶ。

「にいざまぁぁああ！」

俺が反応しないからか、もう一度大きな聲で俺の名前をぶ。

「どうしたんだよ？　希」

俺は旅の疲労をじていたのだが、雷が落ちるような轟音に妹のびを聞いたらさすがの俺でも昨日の出來事のことを思い出した。

キスをしてこいつ妹の希を眠らせたこと。

「どうしたんだよ……じゃあありません！」

「じゃあ……なんだよ？」

「にいさま！　今までどこに行ってたのですか？」

「母さんに旅行に行くって伝えただけど？」

さすがに帰らないことを連絡しておかないと母さんも心配しちゃうだろうからね……

「そんなことは知っていますよ……でも、兄さま肝心な場所までは教えてくれなかったじゃないですか？」

「それは……教えたらあの調子だとお前追いかけて來ただろ？」

「うぐっ！　そ、そんなことないデスヨ」

「うぐっ！　って言っちゃってるし、語尾片言になってるぞ？」

「もう、そんなことはどうだっていいです……にいさまこっちに來てください！」

「な、なんだよ。もう……」

俺は仕方ないので靴をいで妹のそばに寄ってやる。

くんくんくんくん。

妹の希が俺の元に鼻を近づけて犬みたいに匂いをくんくんと嗅ぐ。

くんくんくんくん。

鼻先が先っぽに當たってしだけ刺激が……

臭いは嗅いでいる希はというと、

「あれ〜〜おかしいです……兄さまの良い匂いしかしません……絶対の人の匂いをつけて帰ってくると思ったのですが……」

それはそうだよ。お前の轟音を聞いた瞬間に師匠の力を使ってを消臭したからな。

一手遅かったらかなり危なかったのかもな。まぁ、ここは俺が一歩上手だったところだな。

「なんだよ……兄ちゃんを疑ってたのか？」

「はい！　バッチリ疑ってました！　兄さまがピンクのスーツケースを強引に持って行こうとした時點でかなり怪しかったですし、それにモジモジ……」

「あれの中は大事な仕事のものだったんだよ……妹であっても見せられなかったんだ……ごめんな……」

もうそのスーツケースはここにはないんだ……今頃、電車の授業員が不審だと思って持ち出し、検査して寶を見つけたような顔をしているのだろう……

殘念だがそれは弾であるのだが……

無いものを詮索することは希の力ではできまい。

「ぅぅぅぅぅぅぅぅ！」

妹の希も打つ手が無くなったのか、犬のように唸っているだけで何も言えないようだ……

ジト目をして俺を見ているだけの希。

やっぱり母さんの娘だけあってとても可らしい。

そんな可い妹に熱い眼差しを向けられ負けした俺は可い妹にある提案をした。

「なぁ。希……兄ちゃんと久しぶりに一緒にお風呂にるか？」

希には一日寂しい思いをさせてしまったし、最近は仕事もあったり、なつとふゆとあきと幸とデートすることで休日を潰してしまっていたから、希と遊ぶ機會もなくなってしまっていた。

だから、たまには可い妹と一緒にお風呂にるくらいならいいだろう。

まだまだ小學4年生なんだし、お兄ちゃんとってもおかしくはないだろう。

さすがの俺も小學生、さらに親にはなんかはしないだろうし。

そう思って、希を一緒にお風呂にるようってみたのだが……

「に、に、にいさま！　何を急に言ってるんですか……も、もぉ、兄さまの馬鹿ぁぁあ！」

と希は顔を真っ赤にして、びながら階段を駆け上がっていった。

「え！？　前までは自分から俺とお風呂にろうとしていたのに……ここに來て……」

希は前までは俺が風呂にっている時は勝手にスッポンポンなまま風呂に突撃をかまして來たのであるが、彼にも來てしまったのであろうか……

思春期が……

それともただ自分でなら攻められるけど、相手に攻められると引いてしまうようなギャップをもつというわけなのだろうか……

まぁ、そんなことはどうでも良いとして。

俺は玄関から移して、リビングへと向かった。リビングの扉を開けると。

「あら。あっくん。お帰りなさい。旅行は楽しめた？」

「あぁ。母さんただいま。溫泉に行ってきたんだけど、ゆっくりできてよかったよ。今度母さんも連れて行くよ」

「あら。ほんと？　母さんとっても嬉しいわ！　それはそうとして、あっくん。久しぶりに母さんと一緒にお風呂にらない？」

「え！？」

母さん！？　何言っちゃってんの？　俺の歳はもう17歳だよ。あそこもすっごく立派になっちゃってるんだよ？　それに母さんは親とはいえすっごくエロいしてるし、正直にボーイが反応してしまったらどうするの？

それにお父さんにそんなところが見つかったら……

息子としてすごく気まずいよ……

「今日は父さんは仕事の宴會があるみたいで帰ってくるのは遅いらしいわ」

いや。いなきゃ良いって問題じゃないよ……

それに家には希もいるんだからね……

希に見つかったら本當にまずいよ？

と俺が解答に困っていると後ろから、

ダダダダダダ。

と轟音を出しながら近づいて、

「だめぇぇぇぇええ！」

妹の希が俺と母さんの會話を聴いていたのか階段から勢いよく降りてきた。

「あらあら。のんちゃん。母さんはあっくんとお風呂にろうと思うんだけど、いいかしら？」

いや、良くないよ……母さん……

氷堂先輩みたいに二人きりの時ならいいよ。

俺の気持ちを代弁してくれるかのごとく、妹の希が

「そんなのだめぇぇぇ。だって、わたしがにいさまとるもんっ！　にいさまにろ！　ってわれたもん！」

妹は母さんに対して、プンスカプンスカと怒った顔を見せて、俺と一緒にお風呂にることを強く主張した。

先程の照れが噓みたいだ……

母さんはそんな希の様子にうっすらと目を細めて、

「なら、しょうがないわね……今日はのんちゃんに譲ってあげるわよ！」

と、微笑んでいた。

なるほど……そういうことだったのか……

希のことを焚きつけるためにさっきのようなことを言ったのか……やっぱり母さんは母さんなんだな……と心していたところ……

「あっくん。今度父さんがいない時は母さんと一緒にってくれるわよね？」

はい。やっぱり母さんは母さんでした。

人で巨でエッチな母さん。

エッチな部分が徐々に出始めているのはしばかり問題があるのだが……

まぁ、たまには一緒にるくらい……

「わかったよ。また今度な母さん」

「あら。嬉しいわ。どうやって父さんを追い出すか考えておくわ」

流石にそれは父さんがかわいそうだからやめてあげてね……

父さんはああ見えていい人なんだよ？

母さんが一度はした人なんだからね？

「じゃあ、にいさま！　お風呂に行きましょう！　はやくはやく！」

俺は妹に腕を力強く引っ張られ、そのまま所へと連行された。

と、所に俺を連行したはいいものの。

肝心の妹はというと……

「……にいさま……にいさまが先にいでください……」

か細い聲で赤を真っ赤にして照れたようにそんなことをいう妹。

どうしたんだよ……そんなモジモジして……

そんな風にされると俺もドキドキしてくるんだが……

まぁ、ここで俺が怖気付いても余計希を張させてしまうだろうから、ささっと俺は自分の服を剝いでスッポンポンになって見せる。

「ほら……いだぞ！」

「…………」

バタン。

希は俺のをみて一瞬顔を真っ赤にしてを直させ、そのまま誰かに意識を刈り取られてしまったのか、白目をむいて気絶してしまった。

俺は倒れゆく希のをそっと抱き寄せて。

「はぁ……希ももうに意識をしだす年頃なのか……」

と、思いにふけりながらいだパンツをもう一度履いて、気絶した希を俺の部屋のベッドへと連れて行く。

希が起きるのはもうし後だろうと思った俺はささっとシャワーを浴びに行った。

シャワーを浴びて、頭の髪を乾かした後、希の様子を見に行くために自室に戻った。

希はまだ目を覚ましていないようで、俺は眠っている希の隣に寄り添った。

希の睫は母さんみたいに長くて、整っている。髪も母さんに似て、いや若さ故かそれ以上に整っていて、艶がある。も赤ちゃんみたいにもちもちですべすべしている。通った鼻筋に薄い。そんな可らしい眠っている妹の頭をそっと優しくでてやる。

俺がでるたびに希は気持ちよさそうな顔をしている。

俺もそんなぐっすりと寢ている希を見ると、旅の疲労が眠気へと移り変わっていった。俺は部屋の電気を消して、眠っている希の隣にり込み、妹を抱いて、抱き枕にした。

「おやすみ……のぞみ……」

ともう一度だけ、希の頭をでて、俺は目蓋を閉じた。

妹も俺の言葉に反応したのか。

ギュッと俺のを抱きしめて、頭を俺の元へと埋めてきた。

俺も何の抵抗もすることもなく、それをけ止めて、今日は仲良く二人寄り添って一晩を過ごした。