《都市伝説の魔師》第三章 年魔師と『幽霊、四谷さん』(4)
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四谷さん。
木崎市のとある地區に居るという幽霊の噂、聞いたことあるだろう?
四谷さんに見つかったらどうなるのか……それは誰にも解らない。
けれど、悪さをする幽霊にも思えないのだよねえ。だって彼の容姿は時代遅れのセーラー服だっていうし。
君はどう思う? きっと、彼の姿を見たら同するのだろうさ。悲しみに暮れた學生が、何らかの未練を殘してこの世に殘っている、って。
え、お前は見たことあるのか……って?
だから言っただろう。僕は見たことが無い、って。
でも、その四谷さんも不憫だよなあ。
え、何で……って?
そりゃもちろん……四谷さん程悲しい理由で都市伝説になったのはいない、ってことだよ。
◇◇◇
夜の町を一人のが駆けていた。
「……ったく、どうして私がこんなことを……」
羽田野ナナ。
魔師組織『アレイスター』に所屬する魔師だ。彼は今、ある目的を遂行するため、木崎市を駆けていた。
四谷さん。
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中高生を中心に実しやかに語られている都市伝説のことである。
その詳細の真実は誰にも解らない。それ程に枝分かれした都市伝説であり、そのどれもが都市伝説の一つとして存在しているのだから。
「しかし……一番普遍的な都市伝説を任されてしまったわねえ」
羽田野ナナは呟く。
安請け合い、とはまさにこのことを言うのだろう――彼は思っていた。
先ほど、彼はアレイスターに所屬しているとあったが、それは未だ正式なものではない。最終試験をまだクリアしていない。最終試験の容は、都市伝説『四谷さん』の捕獲。それにより魔師などの妨害を加味して、無事に四谷さんをアジトまで持ってくることが出來れば――その時、彼は真にアレイスターの一員となれる。
「何というか、雲をつかむような話よね……」
今までの都市伝説は、話にバラツキがあったものの、まだ主軸がはっきりとしていた。だから、組織も追いやすかったと聞いている。
しかしながら、これは違う。あまりにも主軸がバラバラ過ぎる。
最初はそんな都市伝説などなく、試しているのではないか? とナナは思っていた。だが、今の彼にとってそんなことどうでもよかった。単純に実力を示せるのならば、そんなことは――ただの障害にすらならない。
「今は、実力を組織に示すだけでいい。それで私は、そしてお姉ちゃんは、幸せになれる」
そう言って、彼は走っていた。
木崎市に広がる地下街へのり口にそのままっていく。深夜になったにも関わらず、まだ人通りは激しい。
「……っと、人に『見つからないように』意識を集中させるのも難しいわね」
今彼は、これ程大勢の人間が居るにも関わらず、誰にも反応されていない。別に彼の気配が薄いというわけではない。それ以上の問題である。
「魔を使うことで人々の意識下から消す……。何と言うか、面白い魔を開発するのねえ。アレイスターの代表というのは」
呟きながら、彼は人目をかいくぐるように歩く。
とはいえ、それにも制約はある。
誰かにれてしまうと、その人間に知されてしまうということ。
消えてしまったわけでは無く、人々の意識から排除しただけなので、このようなデメリットがある。
「それだけは気にしないといけないけれど……これを抜けるのも一苦労よ」
噴水広場を抜け、地上に出る。
目の前にある百貨店を見て、彼は人にぶつからないように意識を集中させながら、スマートフォンのアプリを起させた。
「ここが木崎の中心地、ね……。ほんと、百貨店やら専門店やらたくさんあるわ。ここなら一日時間を潰せそうね」
地下街のモニターには映畫が映し出されている。古い映畫で男の子四人が線路の上を歩いていた。
「……何だろう。何か昔のゲームにこんなシーンあったわよね……」
もちろん、そのゲームを現役で遊んだことは無いのだが。
そのモニターを橫目に、ナナは再び走り出す。
四谷さんが居ると噂になっているのは地下街にある噴水広場である。地上には百貨店が立ち並んでいて、さらに通路の両側にはお店もあるので、人が大変多い。
だから、意識を集中させるのでいっぱいだった。
「ほんと、人が多いわ。この街……」
木崎市は人口増加率が年々高い水準を誇っている。市もそのことを高々と掲げているのだが、実際にその町に住んでいる人間からしてみれば、人口の増加に伴う住みにくさが挙げられており、市民と市役所の間で意見の乖離が発生している。
噴水広場に到著したころには、もう時刻は午後十時を回っていた。
「……このあたりにいるはずなのだけれどなあ、四谷さん(ターゲット)」
彼は呟きながら、辺りを捜索する。
周りには何もなく、ただ人の歩く音と噴水の音しか聞こえなかった。
「……いいか。居なかったって報告しとこ。お腹も空いたし」
調べたけれど結局見つからなかったし、と付け足して。
彼は早々に噴水広場を後にした。
彼の行く様子を、セーラー服を著たが見ていることを、ナナはまったく知できなかった。
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