その事件から十數年後になった、柊和斗は家かも分からないようなチタンで出來たの中にひっそりと生きていた。

「……」

  電気もついておらず、僅かな蝋燭のが彼のやせ細った顔を寫し出した。

  そんな時、

「ボコォ！」

  和斗のチタンの家が崩壊し、大量のが和斗に襲いかかった。

「うぎゃあ！目がぁ！」

  和斗は地面に転げ回っていたが、そんな事お構い無しの様に男が、

「和斗、お前に能力があるのかテストしに來た。」

  和斗にはその聲に聞き覚えがあった。だがその事を聞く前に、

「能力？テスト？何のことだ？」

  頭の中の疑問をまずその男に聞くのが先だった。

「それは自分が一番分かっているはずだ。」

  和斗には全く分からなかった、だがその事について考えるよりも先に蹴られていた。

「ぐがぁ！」

  びながら、和斗は吹き飛び倒れ込んだ。

  そして和斗は、

「なんなんだよ！あんた誰だよ！」

  聲を荒らげてそうんだ。男は靜かな口調で、

「だから、お前に能力があるか調べに來たんだよ。柊和斗。それと、俺の名前は桜吹雪 國次(さくらふぶき くにつぐ)だ。」

  その名前に和斗は、ハッとした。何故ならその國次という男は和斗のかつての親友であり、同姓同名の人なんていないからだ。

「なんでお前が…」

  そう言っている途中でまた一発蹴りをれられた。

「そろそろお前も能力を出さないと痛いじゃすまないことになるぞ。」

  そう言いながら國次は和斗に走って行った。

   そして蹴りをれられる直前にまた、不思議な事がおこった。

  國次のきが遅くなったのだ。別に國次が手加減をしている訳では無い。和斗以外のが遅くなったのだ。

(またこの現象だ！)

  和斗は出來るだけ最小限のきで國次の蹴りを避けたのだった。

「…ようやくか。」

  國次がボソッと呟きまた走ってくる。今度は尋常ではない速さで蹴りをれてきていた。だが…

  (やっぱり遅くなっている…！)

  和斗はここでハッキリと國次が言っていた能力が分かったのだ。そしてもう一度國次の蹴りを避けてみせた。

  (これは…やっぱりそうだ！昔この事について調べた時でてきたタキサイヤ現象ってやつだ！確か昔この現象が起こった時も車に轢かれそうな時だった…)

  その時にはもう和斗の顔には疑問という文字は無かった。それどころか全てを分かった様な顔になっていた