《【最終章開始!】 ベイビーアサルト ~撃墜王の僕と、醫見習いの君と、空飛ぶ戦艦の醫務室。僕ら中學生16人が「救國の英雄 栄のラポルト16」と呼ばれるまで~》第84話 アポリアⅡ④

※無事第1部完結までPC力しました。書き溜めが80話(11/21時點)になってしまったので、投稿頻度上げます。

依はギフテッド。ある種の天才だ。

「アタマが良すぎて、一周まわってアレな人」

って、言葉は聞いた事あるけど、実際にいるんだね‥‥‥‥!

出口の無い難問 ――「アポリア」

「多賀さんとの仲にモヤモヤした依が、急に泣き始めた ――アポリア」

「僕の兄貴分が、調子こいて仲間子にやらかしてる ――アポリア」

「目の前のの子が、何のつもりか絶対やってはいけない想定を語りだした ――アポリア」

ひとつ目のアポリアは、難問の答えを出さずに的な著地點に落ちついた。

ふたつ目は、明日僕が挑む。

この、みっつ目は? ‥‥‥‥どうしよう?

(暖斗くん。「醫プレイ」って何? うっすらはわかるけど、何だろね?)

‥‥‥‥うっすらわかってるなら、訊かないでほしい。‥‥‥‥いや! コレ依はわかってないパターンだ。僕に訊く時點で!!

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(「醫」さん屬のままで、アダルトなことするんだよね? たぶん)

待って! 今答えてたら確実に地雷踏んでた! わかってるじゃんか‥‥!

(わたしってね。世界で唯一の、「セーラー服に白のJC」屬なの。たぶん世界で唯一よ。あ、コスプレは除外ね? あれはノーカウントよね? ふふ)

なんの話をしてるのか。外にはまだライドヒさんがうろうろしてる。止めさせないと。

依、何言ってんの‥‥?)

(本當の子中學生で、本の白セーラーで、本職の醫として臨床現場に立つ。この條件を満たすの子、世界中の創作も含めて、わたしの他にいる?)

‥‥‥‥と、ここで僕は気がついた。僕と依は著している。全で。今。

その依のが、みるみる熱を帯びてゆく。

(「醫プレイ」って、大人の言葉。まだ、わたしと暖斗くんが、本當はわしてはいけない言葉。――の子は耳年増だから)

(で、さっきの夢。考えちゃった。想像しちゃった。外にいる人は、兵隊さんじゃないけど、このわたし、「セーラー服に白のJC」が現れたら、どうなるかしら。本當に、「醫プレイ」をやると思う?)

(怒るよ? 依。悪ふざけはやめなよ)

(ううん。ライドヒさんに、あんな曖昧な返事をしたお返しよ。わたしが出す難問(アポリア)!)

依のはどんどん熱くなる。いつかの「右手」の時みたいだ。

そして、僕は試されてるのか? ――逆に言えば、依が、優しすぎるんだ。彼は問題を出して解かせる事で、僕を赦そうとしてる。

(問題よ。今からわたしは、この部屋を出て、彼の前に立ちます。こんな深夜にふたりきり。隠れていた醫が出てきた。ライドヒさんはわたしをどうすると思う?)

(そして、あなたはどうするの? 暖斗くん!?)

*****

ライドヒさんが、帰る気配は無い。――と、いうか、僕らがここに隠れていて、たまに音を立ててるから、怪しまれて當然なんだけど。

この「授室」の壁は薄い。結構音が通る。

「‥‥‥‥やっぱり誰かいんのかよ?」

依が、小聲とはいえ、こんなにしゃべったから、外に怪しまれる。MK後癥で僕のかない。本當に依が出ていくなら、止めるはない。

(冗談だよね? まさかホントに行く気?)

僕の首にまわした依の両手が、きゅ! と締められた。

(怖い‥‥‥‥! あの悪夢と同じ。あんなにも薄い壁、たった一枚向こうで、わたしの運命が変わる。抗いきれない力に、どうにかされちゃう。なにか、中がぞわぞわしてきちゃった‥‥‥‥!)

その悪夢が正夢にならない事をむ。

依は、寒気がしたのか震いして、さらに巻きついてきた。

(そんなに僕に著して。無防備だよ。けないけど、僕だって悪い兵隊になるかもだよ?)

(あなたは特別。まだわからないの?)

足音が近づいてきた。ライドヒさんのハズだけど、さっきからもうしゃべりもしないから、誰かもわからない。

現に、依はさっきから「兵隊さん」設定で語ってるし。

(怖い! ‥‥‥‥なにか、遊園地のアトラクションみたいね?)

それ、さっき僕がドローンに言った所だよ。

依が外に出るなら、僕は大聲を出す。騒いで依から注意を逸らす)

(う~ん。30點かなあ。彼は暖斗くんがけないとわかれば、ドアを閉めるだけ。暖斗くんは部屋の中で、わたしが口説かれる様子を聞くことになるよ?)

(シビアだなあ)

(メールを打つとか。さっき打てたでしょ?)

(その手があったか‥‥‥‥!)

(うん。でも70點。誰も來てくれないかもだし。他人任せだし)

ふわっ と、依と僕の間に空間が生まれる。

(難問(アポリア)。時間切れよ。さよなら。暖斗くん)

依は半を起こしていた。「授室」のドアノブを見つめている。

(まさか、本當に!?)

顔を左右に振って、指で髪を整えると、さらにを持ち上げる。

(出てくつもり‥‥‥‥!?)

腰が浮いて、ベッドから丸いおしりが離れていく。

「‥‥‥‥‥‥‥‥!!」

――――その剎那。

跳ね起きた僕は、両手で依をバックハグしていた。

(100點よ。‥‥‥‥でも変なとこ さわってるからマイナス10て‥‥)

「きゃ!」

僕は力任せに、抱えた依をベッドにひき戻す。

暴よ)

(本當に行こうとした! だから本気で止めた!)

僕は怒っている。

(試してごめんなさい。バックハグでの役得と、相殺してくれるとうれしいな)

(だめだね。依を止めるための不可抗力だったんだから。――それに、「こうしてしかった」のは君だよね!? こんな回りくどい夢の話とかして。外に出るとか僕を試して‥‥?)

絡まる様に倒れたは腕の中でもぞもぞいて、いつもの「右の腕まくら」に落ちついた。

(ばれちゃった。――そう。この難問(アポリア)の真の答えは、「わたしを強く抱きしめて」)

(怖かったんでしょ? 晝間に怖い思いをした依は、ぎゅっ! ってしないと寢つけない)

(うふふ。ありがとう。そうよ。このまま、わたしが外に行かないように、しっかり摑まえていてください)

結局、いつもの「治験」みたいになった。再び醫務室のドアが開く音がして、人の気配が無くなった。様子を見に行こうとする依をもう一度僕が止めて。

さすがにもう帰ったみたいだ。

変な事言いだした依が実行しなくて良かった。最初からハッタリみたいだったけど。

安心したら急に眠たくなってきて、僕はまどろんだ。

この時。

「‥‥‥‥奇跡」

と、つぶやいた彼の言葉を、聞く事は無く。

※「奇跡? ‥‥なんか前にも言っていたな」と思ったそこのアナタ!!

ここまで、この作品を読んでいただき、本當にありがとうございます!!

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