《デフォが棒読み・無表の年は何故旅に出るのか【凍結】》25 敵の観察
「……ツツラ、行ったね」
ツツラが一人の急所を突いたところでシータが飛び出した。
それに気付いたツツラは何も疑うことなく猛スピードで走るシータに追いすがった。
俺とアニセラはナイケをターゲットにして様子を窺っている最中。
「フォロー役なだけあって、慎重、だな」
「そう。それが厄介なところ。冷靜さが失われないって、こちらからすると、困る」
襲いかかるのはツツラに任せきりで、周囲を把握することを怠らない。
常に全方位を確認している。
「やっぱり、一人が正面、もう一人が後ろ……がいい?」
アニセラの言う通り、俺たち二人の中でも囮として姿を曬すのがベスト……。
「いやでも。ナイケの足の速さ、捌きって、俺たち二人に、対応できる速さ?」
俺の意図を汲んだのか、思案顔で首を捻る。
「特攻?」
「そう。いっきに行くのもあり?」
「ええと。足はシータたち程速くない。けど、避けたりは、上手い」
「そっか。じゃあ、囮作戦に決まり」
無表で頷くアニセラ。
図らずも同じタイミングで鬼ごっこ中のシータを見つけ、顔を見合わせる。
「時間、無さそう」
そう、トップスピードで走り続けている彼の息が上がり始めているのが目に見えて分かるのだ。
対してツツラは笑顔……。
人間おれたちが反撃する番。
「俺が、囮」
アニセラは、ナイケの首、よろしく。
〜*〜*〜*〜*〜
連絡でも書きましたが、次の投稿は20日か21日です。
もうしわけありません。
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