《俺が過保護な姉の前から姿を消すまでの話》好きな人 2

小日向からの対応も日を増すにつれ何処かよそよそしくなったとじつつ、いつも通りの姉の姿に深くため息をつかざるを得ない。

「昨日はごめんね…?」

俺と言い合いになった次の日はいつも姉の謝罪から始まる。後悔するくらいなら最初から思った事をそのまま口に出すのは止めたらいいのにと頭の中で思いながら口には出さない。

お詫びにと、さもこれをあげておけば機嫌も直るだろうと言わんばかりにオンラインゲームの課金スキンをプレゼントしてきた。

何度目なんだこのお詫びは。

そんな確執を持ってても、俺の良心はまだ息をしているのか

俺の家までわざわざ一人で泊まりに來た姉をきちんと構うだけ構って、寢る時はきちんと求められるままに腕枕をした。

無警戒にも程があるだとか、これが小日向だったらなぁだとか々頭の中にもやもやするものはあるが何も言えないまま何事も無く就寢に就いた。

「小日向と最近どうなの?」

「どうって?」

「付き合ってるんだと思ってたけど」

次の日の朝、眠そうに目をりながら攜帯を見る姉にせめてもと朝飯を用意している最中に投げかけられた質問。

どの口が言うのかと思ったがその言葉は飲み込んで、付き合ってたらまずあなたを家に呼んでないよとだけ返しておいた。

もし仮にこっそり付き合ってたとして、それを知ってもアンタは何も嬉しくないだろうに何の確認なんだ、と思いつつ。

そっかぁと納得したのか納得してないのか曖昧な返事が返ってきて、それ以降姉から小日向の話題は出されなくなった。

正直に言えば小日向は、付き合おうとは思わないけど俺にとっては未だに大好きな人のままだ。

遊べる機會があるなら全力で乗るし、話す機會があるならいつだって話したい。

それがまた姉のれるんだろうけど知った事じゃない。

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