《俺が過保護な姉の前から姿を消すまでの話》姉とは 1

人間不信、ネガティブ、卑屈

これらはかに影で私を総稱した言葉だ。

周りに人がやたらと集まる割に信頼出來る人間なんて全くいなく、唯一信頼した人間に毎回裏切られては痛い目を見てを繰り返してきた結果。

人の気持ちは移ろうものであって、親友であろうが人であろうが他人である以上そこに絶対と言うものは存在しない、そう自分に思い込ませてきた。

では家族はどうであろうか

家族の絆と言うものは養子であれ実子でなくとも深い繋がりをじる。

生憎私に姉や兄といった兄妹の存在がいた事もなくあくまで想像でしかないが、い頃から友人から聞く限りは楽しそうで、憧れだった。

生來一人っ子として育ち、放任主義の親元で育つとそういったものがしいと思い始める。

「姉ちゃん」

最初は冗談のつもりだったけど、本當に弟が出來たみたいで嬉しかった。

とは言え本當にが繋がっている訳でもないので、この関係を維持する為に、維持させる為に弟がしがっているは大抵買い與えた。

「もしアンタを月に60萬出すから私の所で働いてって言ったらどうする?」

「嫌だよ」

金に靡かない人間も珍しいもので

弟がまさにそのタイプだったのは私にとってはツイてない事の一つだった。

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