《神様にツカれています。》第一章 11

「そうだ。諸説は有るものの、鎌倉幕府を開いた源頼朝だ。この服を見てみろ。ピンと立って立派なものだろう。また、誠司は武士が裃かみしもを著けている姿をテレビドラマで観たことが有るハズだ。裃は武士の正裝。それらは麻で織られておる。武士が居なくなったことで、そういう需要は激減した。時代は変わるものだ……」

遠い目をした麻神様だったが、誠司よりも世の中の変化に適応しているような気がする。

「ええと、的に何をすれば……。出來ることと出來ないことがありますけど」

また怒られるかも知れないと思ったものの、誠司には何をすればいいのかサッパリ分からない。

麻神様は何だか憐れむような眼差しで誠司を見ている。また「頭が殘念」とか思っていそうだ。

「誠司君が通っている大阪國際経済法律報大學の裏手には誰も使っていない大學の敷地が殘っておるだろ?」

流石、神様だけのことはある。ウチの大學の正式名稱を間違いもなく言える點だけでも凄い。

「あー、ありますね。何で空地なのかさっぱり分かりませんけど」

「あそこはな、獣醫學部を増設するという大學の目論見があったのだ。それが國會で紛糾し世間でも議をかもした『モリカケ』問題で永久消滅したと」

獣醫學部?じゃあ「大阪國際経済報法律獣醫大學」とでも名前を変える積もりだったのか?何か順番が間違っているような気もしたが細かいことは気にしない。

「『盛り欠け』って何ですか?」

麻神様は何だか疲れ果てた表を浮かべた後に天を仰いだ。

「そこはもうどうでもいい。とにかく、広大な空き地だけが殘った。そこだけ分かっていれば良い。そしてそこに麻の畑を作って、供給を確保する!!そうすれば通気も抜群で、しかも木綿よりもしっかりした布地が出來るのじゃ。繊維王にワシはなる!!」

つ、作るって……。誠司の役目なのろうか。話の流れ的にはそうなっているような……。

「あのう、作るって……。オレがするんですかぁ?」

海賊王でも繊維王でもりたい人がなったら良い。けれど、誠司はそういうのに関わりたくない、というか畑仕事なんてしたコトない。もっと言えばしたくない。

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