《神様にツカれています。》第一章 12

「もちろんじゃ……。『人間の行為』によって神はり立っておるのでな」

やっぱり……そう來たか。

「でも、それってボランティアですよね。オレオレ詐欺をしている人って、とんでもない額のお金儲けをしてるでしょうし、農家の方は仕事です。お米をどっかに売って生活してるんですよね?」

バイトは一応しているとはいえ、ゼミのコンパとかに出席するとなけなしの「諭吉さん」に羽が生えたように飛んで行く。合コンだって薄っぺらな財布事で泣く泣くパスしているのが誠司の現狀だ。

麻神様は、勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。ただ、ザビエルハゲとか貧相な顔立ちだけに全然神様らしくなかったが。

「もちろん、タダでとは言わん。神頼みという方法が有るだろう。あれにもグレードが有ってな、誠司は天満宮に參ってお願いした時にお賽銭を投げたり、おみくじを引いたりしただろう。その行為はいわば最低ランク、ド底辺だ」

麻神様だって、話を聞いている限りは底辺ランクの神様のようだったが、そんなコトを言うほど誠司の神経は図太くない。

そういえば、地元の大阪にも天満宮はあるのに、利益ごりやくが有りそうでわざわざ京都まで行った。ただ、お賽銭は「縁が有りますように」との願いを込めて5円玉を投げた記憶がある。もしかしてもう二桁くらい上乗せしていれば、もうし良い大學にかっていたのかもしれない。

「じゃあ、グレードを上げるためにはどうしたらいいのですか?あ、麻神様にお願いを聞いて貰うんじゃなくて……。ええと、ぶちゃっけ……お金儲けの神様とか、出世の神様の方が良いんですけど……」

誠司の父親はあまり業績の宜しくない會社に勤めている。だからボーナスも現金ではなくてその會社が作っている電化製品と引き換えに出來るクーポン券(?)だった。

まあ、冷蔵庫やクーラーが新しくなって良かったが、麻の繊維を貰っても全然嬉しくないのも事実だったが。

「最近は神の業界でも、融通が利くようになっておる。ワシに協力してプラチナ會員になったら、他の神様にそのポイントが引き継げるという優れものじゃ。誠司が好きな神様にプラチナ會員としてお願いに詣でれば、その神様が願いを葉えてくれる」

え?と思った。それって凄く味しい話しなんじゃ……。

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