《神様にツカれています。》第二章 2
神様ってすごい知りなのだなぁと心してしまった。こんな神のようなアイテムが有るんだから、徳川家とか武田家――テレビでチラ見しかしてないので違ったかも――の埋蔵金を探した方が良いんじゃないかとも思った。
「あのう、そうした埋蔵金って大判小判がザクザクなんでしょう?だったらそれを探した方が良いかと思うんですけど……」
神様の言う通りの深さに――が大雑把だけに、目分量だけが頼りだ――掘り進めていっていたので、神様が偉そうにふんぞり返っている場所からかなり離れているので大聲で聞いてみた。
すると、両端の髪をヒラリヒラリと舞い踴らせながら――頭頂部は髪が不自由なのでそんなことは出來ない――こちらまで走ってきた。
「あのな……誠司……日本にはたくさんの神様が居ると話しただろう。大判とか小判は基本、金なので『黃金の神様』の管轄だ。まあ、大阪は金、江戸は銀が主流だから『銀の神様』というのも當然おわします」
あっ!そうかと思ってしまう。そして、このザビエルハゲの神様の管轄の植よりも金とか銀の神様にお會いしたかったなと思ってしまう。地面を掘る作業は思いの外楽しかったので――神様の特別アイテムのせいかもしれないが――金とかを見つける方がよっぽど男のロマンをじる。農作業も確かに大切な仕事だろうけれど、イマイチ男らしさとかダイナミックさには欠けるような気がする。
マンガで読んだ覚えのある財寶探し屋、確かトレジャーハンターだっけ?なんてカッコいいし。
「事は地道が一番じゃ。『努力すれば報われる。信じるものは救われる』と言うではないか。誠司もこれだけ耕せたのだから天晴あっぱれな仕事振りじゃ!!」
金の神様から貰ったのかもしれない、金のウチワ(?)センス(?)多分そのどちらかだが、パッと開いて誠司を労うように風を送ってくれた。
五月とはいえ、こうして講義をサボってまで農作業をしていると汗が浮かんでくる。まあ、気持ちの良いじの風が吹き渡っているし、をかすのもとても気持ちが良かったけれど。
「これがタネじゃ。これを耕したところに均一に撒いていく。分かったな」
耕すよりは種をばら撒く方が楽勝だろう。タネをけ取ってかなり広い敷地に撒いた。
「次は何を……」
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8 97あの日の約束を
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8 166ぼくには孤獨に死ぬ権利がある――世界の果ての咎人の星
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