《神様にツカれています。》第二章 12

「あのあのあの……プラチナ會員とかは良いですから、つうか俺の名前がネットで曬されたら、一般會員よりも下の人生しか送れなくなるんでっ!!何とかなりませんか?」

神頼みという最後の手段に――と言ってもそれしか思いつかなかっただけだが――賭けてみた。

スマホの畫からは「大阪國際経済法律報大學経済學部の神津誠司君、大麻の栽培とか所持が罪になるのを知っていますか?」と何故だか勝ち誇った聲と表で伝えてきている。その口調も凄く怖かった上に早口で何を言っているのかオレの頭では半分くらいしか理解出來ない。きっとこのPCの前に居る人は頭も良いし口もらかに回るんだろうけど、オレは両方とも不得意だ。

ユーチュー○とか「ついきゃす」は、全然詳しくないけど、再生數でお金が稼げると聞いたことがある。大人気のヒカキ○の畫はつい再生してしまって、豪華かつ広いマンションの部屋と思しき場所で撮影をしていたけれども、あのタワーマンションも自力で買ったとか聞いたことがあったし、こういう暴畫は多分、閲覧數が稼げるのだろう。

しかも、リアルタイムな「事件」なだけに――オレ的には凄く不幸だ――皆はこぞって報を出している。オレの小學校の卒業アルバムとか現住所なんかもどんどん暴されていて、しかも、今居る場所が大學の空き地で、いつの間にか學生がどんどん集まってきている。

多分、馴染の也と同じく、相互フォローをしている大學の友達のツ○ッターに「ついきゃす」を見ていた人からダイレクトメッセージが行って、それが発的に広まったんだろう。講義は出ないと単位も貰えないけど、こんな「お祭り」というか「炎上」――オレ的には、お先真っ暗だけど、他人事《ひとごと》ならば面白いんだろう――騒ぎをスマホで撮影したり、友達と畫を見ながら実況中継を始めていたりしている。麻を持って呆然と突っ立ったままのオレの間抜けな顔が世界中にネット中継されている。

「契約書が有るからな……。散々言ったがプラチナ會員という人生も悪くはないぞ」

ザビエルハゲの神様は人間と異なる世界に住んでいるのだろう。神様にプラチナ會員認定されたって、こんな畫像と共に大學とかオレの名前が「ついきゃす」を中心に出回ってしまったら、元々真っ黒なオレの人生がさらに真っ黒黒になってしまう。

也ぁ。どうすれば良いんだよぉ」

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