《験生でしたが転生したので異世界で念願の教師やります -B級教師はS級生徒に囲まれて努力の果を見せつける-》一線
「ふふ、こんな夜にライヤの家に來るのなんて初めてね」
「……」
酔って気分のよさそうなアンに対し、ライヤは困の最中であった。
「なぁ、さっきのって……」
「え? あぁ、樸念仁のライヤのために言っておくけど、さっきのはちゃんと男としてのの告白よ。信じられないなら、何度でも言ってあげるわ」
「いや、それは……」
「いえ、私が言いたいの。ライヤ、好きよ」
ライヤの部屋の定位置に座り、見上げながらそんなことを言うアンにライヤは今までの認識を改める。
ライヤとしても自のアンへの好意を認識し、ある程度アンからも好かれているだろうとは思っていた。
だが、その強さを見誤っていたのだ。
だが、これについてライヤを責められるだろうか。
一國の王がそこらの商人の息子に対するアプローチとしては常識の範疇を超えている。
それを言い出せばそもそもこの2人が関わっているという事実からおかしいのだが、そこについてライヤが考えることはない。
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「それで?」
「ん?」
「返事はどうなのよ」
し不安げな顔をするアン。
その様子にふっと笑みをこぼすライヤ。
その顔だけで、アンが自分の知っているアンだと認識できる。
「な、なによ」
「いや、アンはアンだなって」
「なによそれ。そんなことより、答は?」
「気持ちは嬉しい。が、俺たちには立場ってもんもあるし……」
「まだるっこしいのはいいわ。どうなの?」
強きに腕を組むアンの腕が震える。
「俺も、アンが好きだよ」
そんなアンの様子に覚悟を決めたライヤはアンの正面に腰を下ろし、同じ目線でそう告げる。
「だけど、それでも俺たちには」
「良かった!」
バフッとライヤの腰のあたりにアンが飛び込む。
そのまま頭をぐりぐりと押し付ける。
「斷られるんじゃないかって……、心配で……!」
普段はどれだけ大きな場でも堂々と振る舞うアンが震えていた。
先ほどまでの斷られる恐怖から來る震えか、けれられたことに対する歓喜の震えか。
どちらにせよ珍しいことには違いなかった。
そんなアンの頭をでる。
「俺だって何度でも言ってやる。俺は、アンのことが好きだよ」
安心させるように言葉を続けるライヤだが、顔を上げたアンにギョッとする。
その真紅の瞳から涙がこぼれていた。
「おいおい、泣くことはないだろ」
「泣くことよ! いつから私がこのと葛藤していたと思ってるの!?」
「え、うーん。7年の時とか? ぐえっ」
お腹のあたりにしがみついているアンの力が強くなる。
「だから樸念仁だって言ってるのよ! なくとも、私が自覚したのは4年の時よ」
「よ、4年?」
「そうよ、お母様に指摘されてだけどね」
なくともライヤが勘付く3年前には意識していたという事になる。
これでは樸念仁と言われても仕方がない。
「いや、だって4年とか、それこそ師弟関係というか……」
「そういう狀況が良いって人もいるでしょ? それになくとも、私にとって一番親しかったのはライヤよ」
ライヤには與り知らぬアンはその出自と本人の才能によって周りからは敬遠されていた。
寄ってくるものはいたが、アンとの繋がりを求める者か、その見目麗しさに惹かれた者だけであった。
そして彼らはアンについていけなかった。
「なくとも4年越しの想いよ。どれだけ葛藤したことか……」
遠い目をするアン。
王ならではの葛藤もあったのだろう。
「これでライヤに抱いてもらえばもう萬事オッケーね」
「いや、何言ってるんだ」
「!? ここまできて斷るつもり!? 據え膳食わぬは男の恥よ!」
「こっちにもあるんだそれ……」
「アン、俺はアンが好きだよ」
「えぇ」
「だからこそ、大事にしたいと思ってる」
「それは、友達として?」
「アンがむのなら、人としてでも構わない。だが正式に婚約とか、そういう話をするには俺には何もかもが足りない」
「分の話なら……」
「それもそうだが、アンの人生を預かる覚悟だ。やっと獨り立ちできたくらいの俺が、そんな力を持っているとは到底思えない」
正式に婚約ともなれば今の比ではない程の妨害工作をけるだろう。
最悪というか、ほぼ確実に暗殺を企てられるだろう。
「ライヤなら問題ないでしょう?」
「俺たちはいいかもしれないが、もし俺たちに子供が出來たらどうなる?」
「こ、こども……!」
何を想像したのか顔を赤くするアンに冷靜にライヤは言う。
「いつでも俺たちが護衛につけるわけじゃないし、子供もそれをまないだろう。となれば、なくとも子供が安心して過ごせるような環境は整えておくべきだ。実際にどうなろうと」
「……なら、何年待てばいいの」
「……なく見積もって、5年」
「長いわ」
「……3年」
「2年ね。それ以上は待てないわ」
「無茶な要求してるってわかってるか?」
「ライヤの戦爭の功績がちゃんと反映されてたら何の問題も無かったはずよ。それを棒に振ったのにそんなに長く待っていられるもんですか」
実際にはライヤが斷った果だけでなく、一概にライヤの功績と言えるものではないものも含まれているので何とも言えないが、なくとも足がかりには十分だったはずなので何も言えない。
「ん」
顔をこちらに向けるアンに無言を返すライヤ。
「……待ってるんだけど」
「何をかな?」
「もう! 意地悪が過ぎるわ!」
ぷぅと頬を膨らませる。
「ライヤが、私と両想いだと証明して」
「仰せのままに、お姫様」
2人のが重なる。
「ふにゅうぅ……」
何か変な聲を出してそのまま幸せな顔で眠りに落ちるアン。
「アンって酒に強いわけじゃないんだな」
酒に負けたのか、幸せがキャパオーバーしたのかは本人しか知らない。
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