《病弱を演じる妹に婚約者を奪われましたが、大嫌いだったので大助かりです》第12話:ダイヤモンドと真珠

オギルヴィ皇國に逃げ込んで三カ月、とても平穏な日々が続いています。

暗殺を警戒するためという言い訳で、公式な舞踏會や晩餐會には全て不參加にさせて貰えていますので、大嫌いな社をしなくてすんでいます。

保護者であるアレクシス皇太子殿下が主宰される私的な會には參加しなければいけませんが、保護をけている以上それくらいの社は我慢しなければいけません。

それ以外の時間は怠惰に過ごさせてもらっています。

いえ、大好きな事ばかりをやらせてもらっています。

皇國にある語を貪り読ませてもらっています。

やはり大陸でも一番の歴史を誇るオギルヴィ皇國です。

ベテューヌ王國とは比較にならないほど多くの語がありました。

あとやっているのは資金源の確保でしょうか。

「キャメロンお嬢様、貝殻と骨を持ってきたぜ」

「ありがとう、ブレンダ」

皇國の首都は陸部にあるので、海の貝殻を手にれるのは難しいです。

仕方がなく淡水貝を集めてもらい、家臣使用人の料理に使わせています。

可哀想ですが私の大切な資金源なので、毎日大量の貝を食べてもらっています。

その代わり毎日も食べさせてあげています。

骨も私のとっては大切な資金源の一つになっていますから。

私の資金源は寶石を創り出す事です。

莫大な魔力を土魔と金魔と創造魔につぎ込んで、貝殻から真珠を創り出し、骨からダイヤモンドを創り出すのです。

圧倒的な高熱高圧に圧した魔力を特定の巖に叩きつければ、々な寶石を創り出す事もできますが、皇城でそんな派手な事はできませんからね。

誰にもバレないように室で創り出せるダイヤモンドと真珠に限っています。

「この前渡したダイヤモンドと真珠で徒士団の裝備はそろえられたの」

「はい、一級品の武と防をそろえる事ができましたよ。

はともかく裝備だけは皇國正規軍にも負けないですぜ」

「だったら後はブレンダ達の教え方次第ね。

ブレンダ達の経験を生かして貴族の領主軍に相応しい強さにしてちょうだい」

「まあ、今でも裝備のおで強制的に集めた領主軍よりは強いですが、貴族が常備する徒士団や騎士団にはとても及びませんぜ。

そこで相談なのですが、キャメロンお嬢様に資金的に余裕があるのなら、皇國の傭兵ギルドか冒険者ギルドから、領主軍の中核となる者を雇いませんか」

「ブレンダは私に十分な資金があるのは知っていますよね。

それなのにそんな事を言う所を見ると、私に強力な常備軍をそろえさせたいようですが、何か思でもあるのですか」

「実は……」

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