《【最強の整備士】役立たずと言われたスキルメンテで俺は全てを、「魔改造」する!みんなの真の力を開放したら、世界最強パーティになっていた【書籍化決定!】》第54話 伝説の古竜(2)

《【竜王化(ドラゴンロード・モード)】起します》

みるみるうちに地面が遠ざかり、勇者アクファが小さくなっていく。

俺はが変化し、お伽噺に出てくる、竜の王(ドラゴンモード)——威厳と凜々しさを兼ね揃えた偉大な竜の姿となっていた。

「な……何じゃこりゃああ!」

腰を抜かす勇者アクファを見ていると、俺は次第に冷靜になっていく。こんな小さな奴に、俺は苦手意識を持っていたのか?

若干どうでもいいと思い始めていたけど、キラナを攻撃し多なりとも傷付けた償いは必要だ。

「フィーグ様……気をつけて!」

エリシスの聲に振り返ると、ちょうど黒竜が息を吸い込むところが見えた。

「…………奪っただけではまだ足りず……竜の子まで傷付けたのか?」

黒竜の聲がはっきりとしている。意識がし戻ってきているようだ。エリシスが呼びかけ続けたからか?

「汚い雷で我が眷屬を…………許さんぞ……」

黒竜の視線の先には勇者アクファがいた。し離れてキラナとリリアがいる。どうやらキラナは目が覚めたようだ。

Advertisement

俺はリリアとキラナを庇うように立った。そして、黒の伝説の古竜に問いかける。

「なあ、俺の聲は屆いているか?」

「…………何? さっきから煩いぞ…………」

よし、俺の聲に応えた。俺が竜王となったのと、エリシスの聲が屆いていたためだろう。多は話が通じるようになったみたいだ。

「あんたは、人間が憎いのか?」

「ああ……儂から全てを奪った人間が……。竜の皮を纏う人間よ、お前も……」

の竜は大きく息を吸い、そして炎を吐き出した。

俺は襲ってくる炎に対して構える。

「ぎゃあああああああ」

黒竜が吐いた炎は、勇者アクファを襲いかかる。

「うおおおおおおお熱いっ、熱いぞっ。ぎゃああああああああ」

髪のがチリチリになり、顔は煤にまみれている。しかし倒れることもなく、真っ黒になったまま立っている。さすが腐っても勇者、耐はなかなかのものだ。

「熱い……熱いっ……くっ」

しかし、炎の勢いに立っていられず、

「くおおおおおおぉぉぉぉぉ……」

強烈な火炎の渦に押され、勇者アクファは夜空に吹き飛ばされていったのだった。あの様子では……炭になってしまいそうだ。

「フィーグさん、次の息(ブレス)が來ます!」

勇者だけではなく、黒竜は俺たちの方にも竜の息を吐こうとしていた。

伝説の古竜の炎のブレスと、俺の竜王の防力。どちらが強いか?

「だめっ! パパをいじめてはだめ!」

俺と黒竜の間に、再び竜化したキラナが割り込んできた。両手を広げ、俺を庇うように黒竜の前に空中で靜止する。

「キラナ、危ない! そこをどけ!」

「い、イヤ。パパをまもる! だって、わたしだって守られてるだけなのは、いやなの!」

キラナ……。涙聲でぶキラナに、不覚にも泣きそうになった。俺は駆け出し、キラナを抱える。

目の前には、大きく開いた黒竜の口があった。さて、この至近距離で炎を浴びて平気でいられるだろうか? 俺は目を瞑った。

しかし、いつまで経っても、灼熱の炎が俺に向かってくることはなかった。

黒竜はぎながらも、踏みとどまっている。どうやら俺たちを攻撃する様子は無さそうだ。

「竜の子よ。どうして人間を庇う? その者は竜に化けているが、中は人間だぞ?」

「パパは、たいせつな、かぞくだから」

「家族か。お前に人間のは流れていないようだが……何があった?」

「それは……」

キラナは、涙聲になりかけていた。俺は、キラナの頭をでながら、代わりに答える。

「話せば長くなる。ゆっくり俺と話そうじゃないか?」

ガンッ!

黒竜の爪が、突如振り下ろされ俺の腕に傷を付けた。銀が流れ出す。

「おい、どうした?」

「儂はゆっくり話を聞きたいのだが……が言うことをきかない」

再び振り下ろされようとする腕を摑む。今、この黒竜と対等に戦える大きさになっていることを謝する。

俺は黒竜と取っ組み合いを始めた。當然、黒竜は抵抗してくる。

「済まぬ……人間よ……なんとかならんか? 何なら、儂を殺してくれても——」

「心配するな。俺が暴走狀態を止めよう。できるだけ、じっとしておいてしい」

「分かった。やってみよう」

《名前:アルゲントゥ(銀竜族)

職種スキル:

銀竜族:炎の息 LV99 銀竜族:麻痺の息 LV99

銀竜族:飛翔 LV99 銀竜族:歴史記憶 LV99

銀竜族:人化(ヒューマンモード) LV99

スキル:

年齢:1680歳

生死:生

神:

発狂【警告:エリシスを融合したため、神が暴走中》

「スキルメンテ起!」

神:発狂狀態を修復。功しました》

《ただし、発狂狀態は融合狀態の解除をもって停止します。エリシスの分離が必要です》

ブックマークや、↓の★★★★★を押して応援してもらえると嬉しいです!

まだ★評価されてない方も、評価で応援して頂けると嬉しいです。

【作者からのお願い】

新作の異世界短編を投稿しました。

下にリンクがありますので、そちらからどうぞ。

「婚約破棄されたので、王子殿下のスキャンダルを野次馬して癒されることにしました。なお、元婚約相手の末路は……」

https://ncode.syosetu.com/n3345hy/

    人が読んでいる<【最強の整備士】役立たずと言われたスキルメンテで俺は全てを、「魔改造」する!みんなの真の力を開放したら、世界最強パーティになっていた【書籍化決定!】>
      クローズメッセージ
      つづく...
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください