《従妹に懐かれすぎてる件》プロローグ

しがない大學生の家に寶石のように眩しいがやって來た。

これは決して比喩表現なんかではない。

なんせ俺、星月佑真ほしづきゆうまが今験している事実なのだから。

俺にはたった一人の従妹いとこがいる。

星月彩音ほしづきあやね。彼の名前だ。

お互い一人っ子であり、家も近所だったことから、期は兄妹同然の付き合いをしていた。

更に五年という歳の差も相俟って、彩音は俺にべったり懐いていた。そんな彩音が可らしく、俺は彼を実の妹……いや、それ以上に優しく可がった。

そんな俺達の仲だったが、それが永遠に続くことはなかった。

俺は都の大學へ通う為に一人で上京。當然彩音とは離れ離れの関係になる。

電話でお互いの近況報告をする事もあったが段々とその數はなくなり、やがて無くなった。

――寂しかった。

あんなにべったりくっ付いていた彩音が、俺と話そうとしなくなる。俺から離れたがっている……そう思ってしまったのだ。

もう、仲良く遊ぶことはないのか……。でもそうだよな。あいつももう中學生、男の俺を避けるのは當たり前だよな。

自分にそう言い聞かせて大學生活を二年間続けた。

だが……転機というのは唐突に訪れるものなのだ。

「ゆうにぃ、一緒に遊ぼ?」

「彩音……!?」

き通るようにしく、そしてほのかに甘いあの聲が聞けるなんて……。

しかも思春期を乗り越えた立派なの姿になって俺と同居生活をすることになるとは、微塵も思っていなかった。

そう、あの日を迎える前までは……。

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