「ふっふふーん♪　ポテポテ太ったポ、テ、ト～♪」

エプロンをに纏って(もちろん服を著て)キッチンに立つ彩音の後ろ姿を俺は頬杖をつきながらぼーっと見つめる。

「にんにん人參の人事はシンジ君～♪」

彩音は即興曲のリズムに合わせて材を包丁で丁寧に切っていく。

なんだか凄く楽しそうだが、料理ってそんなに面白いのだろうか。なくとも俺はそんな風に思ったことはない。寧ろ面倒臭いって思ってる。

「うむ……これは學……」

一方俺は彩音の明るい聲を頭にれつつも、ある一點に視線を集中させていた。

エプロンのフリルからはみ出た白くしい腳。

そしてに著けているホットパンツがエプロンに隠れ、まるで『はいてない』ような男のロマンをくすぐる構図になっている。

踝くるぶしまでしか屆かない短めの靴下も出度を上げるという點で高ポイント。熊のイラストが描かれたもこもこのスリッパもの子らしくてGOOD。

そして何よりも注目していただきたいのが彼の裏ももである。

先に述べた要素が重なり合って生まれた究極のしさ。何時間見てても飽きない。

もうこれは蕓と呼んでも過言ではないだろう。

そして俺はこの場に立ち會えた事を祝福するべきだ。

ありがとう、マイペアレンツ！

ありがとう、マイアンクル、マイアーント！

無言で頷いて思いふけっていると、彩音が突然こちらに振り向いた。

「ゆうにぃ、なんか腳がムズムズするんだけど、もしかしてずっと見てた？」

「げっ……何故バレた……」

「それはゆうにぃののまなざしを浴びたら私のが反応する仕様になっているからだよ。えへへ」

「何それ怖っ！」

満更でもないような表を浮かべる彩音。

普通なら「どこ見てんの！　エッチ！」とか言われて怒られるはずなのだが、彩音の場合は何故か顔を赤くして照れるのだ。

まあ俺にダメージが無いから別にいいけど。

つか仕様って何だよ。しかも俺限定なのか。

「私を見てくれるのは嬉しいけど、がビクビクじちゃって集中できなくなるから控えめにねっ！」

「おい、意味深に聞こえるような発言はやめてくれ」

料理の完にはまだ時間がかかりそうである。