《人違いで異世界に召喚されたが、その後ハーレム狀態になった件》第10話 ドアを開けたら下著姿な件
「……シリア?」
ドアの方に目を向けると、そこにはパジャマ姿のシリアが立っていた。
「お兄ちゃん、一緒に寢よ?」
シリアは甘えた口調で顔を赤く染めながら言ってきた。
……本當に可いな。いや、ロリコン的な意味じゃなくてな?
シリアは俺の反応を伺うようにじっと俺のことを見ている。
まあ、斷る理由もないしな。
「分かった、一緒に寢よう」
俺はシリアの頼みを承諾した。
すると、シリアはパッと表を明るくさせた。
「やった!」
そう言ってドアを閉めると、すぐに俺の布団の中にってきた。俺の左脇にぴったりとくっついている。
……まあまあきついな。
シリアとの距離はほぼゼロだ。
すると、シリアは急に俺に抱きついてきた。
「!?」
急に抱いてきたため、俺は驚いて聲にならない聲を出した。
「お兄ちゃん、こうやって寢ても良い?」
シリアは上目遣いで言ってきた。
ん~、さすがにこれは暑いな。
でも、ここで斷ったら不機嫌になるかもしれないし……。
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「……ああ、良いぞ」
俺は渋々許可した。
シリアはまたパッと表を明るくさせた。
こいつ、いちいち反応が可いな。
ま、明日も早く起きる予定だし、今日はもう寢よう。
俺は目を閉じた。
ー30分後ー
寢れん。
何だよその。左腕が悲鳴をあげてるよ。
ああ、頼むから寢かせてくれ、本當に。まあ、俺が気にしなきゃ良いだけなんだけどな。
健全男子はつらいぜ!
『コンコン』
「?」
ドアを軽くノックされた。
ルイか?どうしたんだこんな時間に。
「どうぞー」
ドアの向こう側に聞こえるよう聲を出した。
ガチャリと音をたててドアが開く。
案の定、ドアの向こう側にはルイが立っていた。
俺はもう寢たかったため、渋い顔でルイに問いかけた。
「どうしたんだ?こんな時間…に"!?」
俺は驚いて聲が裏返った。
なぜ驚いたかって?それはだな……。
「お、おおお前!何でそんな格好してんの!?」
ルイの格好だ。下著姿なのだ。
ルイは恥ずかしそうにもじもじしながら小さい聲で言ってきた。
「え、えと、一緒に寢たいな~、何て思いまして…」
それ理由になってないよね!?その格好になる必要なかったよね!?
ルイはいまだもじもじしている。
いや!そんなことよりまず服著てくれ!
「私は、どうなっても大丈夫なんですよ…?」
大丈夫って何が!?ねえ何が!?
俺はこれ以上ないというほど焦っていた。
それはもう、口をパクパクさせながら虛空を見つめるくらい。
「いいいや、あのね?その、服著てくれるなら寢ても良いんだけどね?」
俺がそう言うと、ルイは自分のを見るなり、急に顔を真っ赤に染めた。
反応から察するに、自分が下著姿だったことを知らなかったようだな。
すると、ルイはそれはもうすごい勢いで、顔を両手で覆い隠しながら走っていった。
はあ、天然にも程がある……。
俺ははあ、とため息をついた。
その後、ルイが部屋に來ることはなかった。
「翔太さーん!起きてくださーい!」
朝、部屋の向こうからルイの聲が聞こえた。
「……ん~~」
寢起きのため、ん~~という返事が一杯だ。
気だるげにを起こし、ふらふらとした足取りで歩き、俺は部屋のドアを開けた。
『ガチャリ』
「おはよー!お兄ちゃん!」
ドアを開けると、シリアが俺のもとに走りよってきた。
「おう、おはよう」
笑顔で返事を返した。
「あ、翔太さん、おはようございます」
ルイは椅子に腰掛けながら、何やら腕に付いている機械を作していた。
「おう、おはよう……って、お前何いじってんだ?」
俺がそう聞くと、ルイは顔をこちらに向けた。
「あ、これですか?」
ルイの笑顔はいつ見ても可いと思うな。
するとルイは、腕に裝著している機械から映し出されている畫面を自慢気に見せてきた。
「え、え~と……何だこれ?」
その畫面にはこう映し出されていた。
Lv.50 ルイ・クラート  リーフ種族
AP. 200
BP. 120
TP. 500 
特殊能力 高速反
使用可能な魔法 リーフカット
オーライリカバリー
オーライファンションライス
ん~、これだけ見てもいまいちよく分からんな。
「あ、あのさ、これだけ見ても分かんないわ、俺」
そう言うと、ルイはええ!?と驚き、畫面を指差して説明してきた。
ルイが言うには、特殊能力がやっと付いたそうだ。
Lv.50になると特殊能力が一人につき一つだけ、ランダムで付くそうだ。
説明してるとき、ルイは目をキラキラ輝かせながら鼻息荒くしてたもんな。
……でもさ、俺にも特殊能力付いてたような気がするんだよなあ、Lv.1なのに。これはどういう事だ?
まあ、それは良いとして、そのルイに付いた特殊能力が相當強いらしい。
それで、朝からそれを見て喜んでいたという訳らしい。
て言うか、今更ながらルイの本名を知ったな。
「私、早くこの特殊能力使ってみたいです!ちょっとだけ外に行きませんか!?」
そう言って、ルイは俺の腕を引っ張り、小屋のドアを開けた。
ドアを開けた瞬間、照りつける朝日が俺達を明るく照らした。
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