「これがスライムの住処……」

俺は息を呑むように聲をらした。

俺たちは今、四人して固まって一つの巖にを潛めている。

何故かって？それはだな……。

「それにしても、すごい量のスライムですね……」

そう、今俺たちの目の前には、スライムの住処があるのだ。

シリアが持ってきたクエストを達するため、スライムの住処にやってきたのである。

「おいおい、何匹いるんだ？これ」

スライムの住処は、平たい地面にぽっかりとあいたの中で、窟のようだが、窟と言うよりはし小さいじだ。

そのから、とんでもない量のスライムがわっさわっさ出てくる。

正直、この絵面は極めて気持ち悪い。

「ねえ、翔太。私もう帰っていい？」

あぐらをかきながら気だるげに言ってくるリーナ。

お前さっきからそれしか言ってねえな。

「おにいちゃん。私こわいよ〜」

シリアがブルブルとを震わせながら、震えた聲で俺に言ってくる。

「大丈夫だよ、シリア。俺が守ってやるから」

「ありがとう！おにいちゃん！」

そう言って、シリアが俺に抱きついてきた。

「うおっと」

シリアの顔は赤く染まっていて、の震えはなくなっていた。そして何より、何より………。

でけえ！

すげえ當たってんだけど！理が保てん！

「ちょ！シ…シリア！」

俺はもがこうとするが、あまりくとスライム達にバレてしまう。

そして俺がくたびに、らかいが俺に押し付けられているようにじる。

こ、これはマジでまずい！

俺は明らかにテンパっていた。周りの誰が見ても分かるくらいに。

俺とシリアの攻防の中……て言うか、テンパってんのは俺だけなんだけど。

とにかく、俺がテンパっているのを見ていたルイが、いきなり俺にを寄せてきた。

「ちょ！何してんだルイ！」

「い！いや！べ、別に、スライムにバレそうだったから、み、を潛めただけです！」

明らかに様子がおかしいルイ。どうしたこいつ。

てか！俺みたいに彼いたことない男が、二人のに著されたら、理がマジで保てなくなるから！

俺がルイの顔を見ると、何故かルイの顔も赤く染まっていた。こいつもどうした。

ていうか、さっきから我慢してるけど、俺のエクスカリバー・・・・・・・もそろそろ限界よ？

そんな俺たちを見ていたリーナが、何故か俺に著してきた。

「お、おいリーナ！何してんだお前！？」

「いや、皆私から離れてくから、仲間外れみたいで嫌じゃない？」

知るか！こっちが大変になるっつーの！

三人のに著されている俺。もう何をすれば良いのか分からず、頭が真っ白になった。

……その時だった。

「ぬおあ！？」

『ズシン！』

三人の重を支えきれなくなった俺は、無様にも餅をついてしまった。

……を潛めていた巖から見事に飛び出た狀態で。

『キュウン』

奇妙な鳴き聲とともに、大量のスライムの視線がいっきに俺たちに集まる。

「あ………」

……………………。

しの沈黙があった。

そして、その沈黙を破ったのが俺であった。

「ど、どーもー、初めましてスライムの皆さん……」

俺のけない聲を聞いたスライム。

『キュウウウン！』

咆哮とも言える鳴き聲とともに、スライム達がいっせいに襲いかかってきた。

それは、俺が終わりを悟った瞬間だった。