《俺の周りのは全員なんだが必ず何か重大な欠點がある!》30話 とお風呂

 俺とエルザが案された部屋は、 二人に使うにしてはかなり広かった。

 「なんかこうも広いと落ち著かないな」

 「わ~いなのだ!」

 エルザは、 俺と違ってこの部屋の広さが気にならないようだ。

 まあこいつは、 もともとあの廃城で住んでたわけだしな。

 そういえばこの部屋には、 風呂があるとかクリスが言ってたな。

 最近俺も風呂にってなかったしるとするかな。

 「おいエルザ。 俺は今から風呂にってくるけどお前はどうする?」

 「私もシュンと一緒にるのだ!」

 

 まあこいつは、 子供みたいなもんだし一緒にっても問題ないか。

 でもさすがに俺も息子は、 見せたくないから腰にタオルは巻くがな。

 何? 風呂にる時にタオル巻くのは、 マナー違反だって?

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 こまけぇことはいいんだよ!

 俺は風呂にると決めると所で服をぎ、 浴室へと向かった。

 「風呂場もでかいな!」

 「シュンお待たせなのだ! 早くろうなのだ!」

 

 エルザはそう言うと思い切り俺に飛びついてきた。

 俺は、 その行を予想できず、 そのまま風呂へと頭からダイブする羽目になった。

 「風呂の中で走るんじゃない!」

 「ははは! とっても気持ちいいのだ!」

 「ちょっとは人の話を聞け!」

 全くこいつは、 本當に子供っぽいな。 

 でもこいつこれでも五百年生きてるんだよな。

 「どうかしたのだ?」

 

 やっぱり十歳ぐらいのにしか見えない。

 「そう言えばよくよく考えると俺とお前が二人きりで會話するのなんて初めてだな。 これもいい機會だし、 々お前のことについて質問してもいいか?」

 「構わないのだ! じゃんじゃん質問するといいのだ!」

 「それじゃあまず初めに、 お前ってどの程度の頻度でが飲みたくなるんだ?」

 「自分でもよくわからないのだ。 が吸いたい時は、  突然くるのだ」

 「そうか。 次にお前は人間の食べを食べれるのか?」

 「ニンニク以外は、 大丈夫なのだ」

 こいつとも一緒に味しい食べとか食べたかったからな。

 その點に関しては、 よかった。

 でも吸鬼と言うだけあって、 ニンニクはダメなのか。

 てかよくよく考えると異世界にもニンニクってあるんだな。

 「もしニンニクを食べたらどうなるんだ?」

 「死ぬのだ」

 「そんなにお前にとってニンニクって危険なのかよ!」

 「そうなのだ。 それとニンニクの匂いを嗅ぐだけでも気絶してしまうのだ」

 これは、 かなり注意しなくちゃな。

 「じゃあ次の質問。 お前は十字架とか銀製のナイフに弱いのか?」

 「當然なのだ」

 なるほどなるほど。 

 大こいつは、 俺の知っている吸鬼の知識がすべて當てはまる存在なのか。

 

 「それじゃあお前って鏡に姿がうつらないんじゃないか?」

 「シュンは、 吸鬼の事についてとっても詳しいのだ! 私のことを沢山知ってくれていてとっても嬉しいのだ!」

 そう言うエルザは、 風呂の中でぴょんぴょん跳ね回った。

 「おいこら! 風呂の中で暴れるな!」

 「ご、 ごめんなのだ……」

 こう骨に落ち込まれるとなんかこっちまで罪悪にかられるな。

 「反省したならそれでいいんだよ。 次からはしないようにしろよ?」

 「やっぱりシュンは、 優しいのだ! 私はそんなシュンの事が大好きなのだ!」

 

 エルザば、 そう言いながら俺に抱きついてきた。

 「はいはい。 俺もお前のことが好きだよ」

 まあ子供としてだけどな。

 「さてと今からお前の頭を洗ってやるから、 一旦風呂から出ろ~」

 「わかったのだ」

 俺は、 風呂から出るとエルザの頭になぜかこの場にあったシャンプーハットをつけた。

 本當にここって異世界なのかと思うことが多すぎる気がするんだが、 まあこの世界を作ったのがあのバカ神どもと考えるとこれも當然の事なのかね。

 「シュンシュン! 私もシュンに質問したいのだ!」

 「いいぞ~」

 「それじゃあシュンが一番好きなの子を教えてしいのだ!」

 「ブッ!」

 俺はあまりの予想外の質問に、 吹き出してしまった。

 「どうかしたのだ?」

 「いや、 気にするな。 お前の質問が予想外過ぎて驚いているだけだよ」

 それにしても俺の一番好きなの子ね。 

 まあラピスさんだろうな。

 だって優しいし、 人だし、 料理上手だしこれほど完璧な人は早々いないしな。

 ん? でもそう考えると千鶴もすべてこの條件が當てはまってるて?

 あいつは殺人鬼だからOUTだよ!

 

 「俺が一番好きなの子は……」

 だが俺はいざラピスさんの名前を口に出そうとしたのだが、 なぜか聲が出なかった。

 「シュン?」

 「すまんすまん。 なんかの調子が悪くてな。 俺が好きなのは……」

 「もちろん私ですよ!」

 「ん? 何か今変な聲が……」

 俺が橫を見るとそこには、 なぜかルビーが立っていた。

 「なぜお前がここにいる!」

 「いえ神の直で、 俊さんがお風呂にっていると察したものですから來ちゃいました。 テヘッ!」

 ウザい! ウザい! ウザい!

 てか神の直ってなんだよ!

 「いいから早く出ていけ!」

 「なんでエルザさんには、 を見せても平気なのに私には嫌なんですか! ハッ! まさか私のことを異として……」

 「お前の頭は、 本當にどうなってるんだよ! 俺がお前にを見せたくない理由なんてお前のことが嫌いだからに決まってるだろう!」

 「え~またまた~」

 「俺は冗談で言ってるんじゃねえよ! ああ、 もういい加減にしろ!」

 俺はそう言うとルビーの首っこを摑み部屋から摘みだした。

 またその時に、 部屋の鍵も閉めておいた。

 「俊さん開けてくださいよ! ハッ! もしやこれが噂に聞いた放置プレイ!」

 「うるさい! 黙れ! 死ね!」

 「はう! ありがとうございます!」

 こいつには、 これ以上何を言っても無駄だな。

 俺は、 そう思うとルビーの事を無視して浴室へと戻った。

 「すまないな。 頭洗ってる途中だったのに」

 「別に気にしてないのだ。 それでシュンが好きなのはルビー……」

 「それだけは絶対にない!」

 

 全くあいつは、 本當に余計なことしかしないな。

 「それじゃあ結局シュンは、 誰が一番好きなのだ?」

 「俺は、 お前ら全員の事が好きだよ。 だからそこに一番とかないな」

 多分さっき俺が聲が出なかったのは、 きっと俺の本音ではこう思っているからだろうな。

 「シュンらしい、 いい答えだと思うのだ」

 「俺らしいね……」

 俺らしいと言われても今の俺は、 記憶を失ってできたような存在だからその言葉は、 どこか違うような気がする。

 「シュン。 急に手が止まってどうかしたのだ?」

 「あ、 ああ悪い。 なんでもないよ。 そんな事よりも目を瞑っておけ。 頭のシャンプー流すから」

 「わかったのだ」

 ザバーン

 「さてとについては、 自分で洗ってくれ」

 「なんでなのだ?」

 「さすがに男の俺がとは言え、 のお前のを洗うのは不味いからだよ」

 「わかったのだ……」

 はあ~本當にこいつは、 甘えん坊だな。

 でもこれだけは譲るわけにはいかないしな。

 その後俺は、 自を洗い、 再び風呂にった後風呂から上がることにした。

 「ふう~いいお湯だった」

 「とっても気持ちよかったのだ!」

 「おい! お前髪のがべたべたじゃないか! あ~もう! そのままだと髪のが痛むだろう! ちょっとこっちにこい!」

 

 俺はそう言うとエルザの髪の手れをしてやった。

 

 「ありがとうなのだ! シュンとっても上手だったのだ!」

 「そうかそうか」

 俺って今までの髪の手れなんてしたことがないのになぜできるんだ?

 しかも全く迷いなく完璧に......

 こんなこと今までできなかったはずだ。

 それなのになぜ......

「さっきからシュンは、 々様子がおかしいのだ」

 いかんいかん。 エルザに要らぬ心配をかけてしまったな。

 「俺は大丈夫だよ。 でもとりあえず今日は、 もう寢るよ」

 「わかったのだ。 私もシュンと一緒に寢るのだ!」

 「全く。 お前は本當に甘えん坊だな」

 俺はそう言った後ベットに寢転んだ。

 今日の俺はよほど疲れていたのか、 ベットに転がるとすぐに睡魔が襲ってきて、 眠ってしまった。

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