《俺の周りのは全員なんだが必ず何か重大な欠點がある!》番外編 もしも俊があの時告白を斷っておらず千鶴と付き合っていたら(クリスマス編)

 皆さんはクリスマスと聞いて何を思いつくだろうか?

 子供ならばサンタさんが來る日や家族と一緒に過ごし、 味しい食べやケーキを食べる日と答える人がほとんどだろう。

 だがこれが高校生にもなると一変し、 “人”と過ごす日などと答える輩が現れる。

 俺はこれに斷じて否と答えたい!

 そもそもクリスマスとは、 キリストの生誕を祝う日のことを指すはずなのだ!

 それなのにも関わらず公衆の面前でイチャイチャしやがって!

 なんてうらやま……ゲフンゲフン。 なんてけしからんことだ!

 話が大分長くなってしまった俺がここで言いたいことは一つだけである。

 それは……

 「この世のリア充全員死ねばいいのに!」

 「ちょっと俊。 いきなりどうしたの?」

 そう俺に問いかけてきたのは、 我が馴染の千鶴だ。

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 「いや別に。 ただリア充なんて生きこの世から消えてしまえばいいと思っただけだよ」

 「全く。 そう言う俊だって私と付き合っているのだから世間一般の人間からしたらリア充じゃない」

 「それはそうなのだが……」

 千鶴の言う通り俺は千鶴と付き合っている。

 そのためリア充と言っても過言ではない。

 だが俺は別に千鶴のことが好きで付き合い始めたわけではない。

 それなのにも関わらず何故俺が千鶴と付き合っているかと言うとそれは俺の直だ。

 もしあの場で千鶴からの告白を斷っていたら、 とてつもない悲劇が俺を襲う予がした。

 的に言うと千鶴に包丁で刺された後、 バラバラにされて殺されてしまうといったそんなことが起きるような予がした。

 だから俺は千鶴と付き合うことにした。

 

 「そんな事よりも俊。 この場所とってもきれいね!」

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 「そうだな。 カップルが沢山いるのはかなり癪に障るがな」

 俺達が今いる場所は、 俺達の住む町で毎年冬に行われるイルミネーションが有名な場所だ。

 何故俺がそんな場所にいるのかと言うと、 千鶴からわれたからだ。

 俺はどの道クリスマスは暇だったので、 二つ返事で了承した。

 だが今考えるとこんなリア充の巣窟のような場所に來なければよかったとじている。

 まあでもいいこともしだけあった。

 それはここにいるカップルの男が千鶴のあまりのしさに見とれて自分の人をないがしろにしてしまい、 喧嘩に発展するといったケースが多発していたことだ。

 ふふふ……いい気味だ。 それにその程度で破局するようならば、 貴様らは所詮その程度ということだ。

 「ねぇ俊。 今ものすごく悪い顔してるけど一何考えているの?」

 おっと顔にまででていたか。 自重せねばな。

 「別になんも考えてねぇよ。 そんな事よりもなんで千鶴はここに來たかったんだ?」

 「それはね。 私達って一応彼氏彼の関係じゃない?」

 「そうだな」

 「それでね。 もし俊と付き合えたら一度こういった場所に來てみたかったのよ」

 「別に付き合ってなかった頃にきてもよかっただろ」

 「それじゃあダメなのよ!」

 「そんなもんなのか?」

 「そうなのよ! 全く本當に俊は心がわかってないんだから!」

 「うるせぇ」

  

 俺は口を尖らせながらそう言ったのだが、 千鶴の奴はそんな事も気にせず、 俺の腕に抱き著いてきた。

 

 「いきなりどうしたんだよ」

 「別に。 ただ俊と一緒にいれて幸せだなって」

 「はぁ? 俺とお前が一緒にいるなんていつも當たり前にしてる事じゃないか」

 「そうね。 でもそんな當たり前のことが私にとってはとても大事なことなのよ。 ねぇ! それよりもあそこにあるベンチに座りましょうよ!」

 「わかった! わかったから腕を引っ張るな!」

 ヤバい! 俺の腕に千鶴のが!

 俺はそんなことを考えていることを顔に出さないよう必死に抵抗しながらなんとかベンチに辿り著くことができた。

 「全くお前な……」

 「どうかしたの俊?」

 「別に何でもない!」

 「もしかして私のに興してたの?」

 「ブフッ!」

 「ははは! 図星だったかしら?」

 

 こ、 こいつ!

 「お前のなんかに興するわけないだろ!」

 「そうなの? 俊なら私のを好きにしてもいいのよ?」

 「あのな。 お前今日しおかしくないか? どうかしたのか?」

 「俊の言う通り今日の私はどうかしているのかもね。 だって俊ったらいつまでたっても私のことを馴染としか見ていないじゃない」

 俺はそう言われた時一瞬直し、 首筋から冷汗を垂らした。

 「お前気づいてたのか?」

 「當たり前じゃない。 私俊の事なら何でもわかるんだから」

 

 なんでもは怖すぎだろ。

 「それでお前はそれを知っていても俺と付き合っていたいのか?」

 「そうよ」

 「俺がお前を一生馴染としてしか見れない可能もあるんだぞ?」

 「その時はその時よ。 私には俊以外の人間と結ばれる気持ちは一切ないの。 だから覚悟しておきなさい! これから私は自分の持てる力のすべてを使って俊のことを落として見せるから! そしていつか絶対俊に私の事を好きって言わせてやるんだから!」

 千鶴は指で俺の事を指しながらそう言った。

 その時の千鶴の表は凜としていて、  心俺はし見惚れてしまっていた。

 

 「ふははは! 俺を攻略できるもんならしてみるがいい! だが俺の攻略難易度は高いから覚悟するがいい!」

 「何言ってるのよ。 俊の攻略難易度なんてベリーイージーじゃない」

 「その拠は?」

 「だって俊ってば相手がなら基本誰でもいいんでしょう?」

 「當たり前だ!」

 「うわ~最低~」

 千鶴の奴は口ではそう言っているが、 顔は笑っていた。

 

 「さてと俺ちょっと自販機に行って、 暖かいコーヒーでも買ってくるわ」

 「それなら私も……」

 「お前はここで待ってろ。 それに一応俺はお前の彼氏なんだからこれぐらいさせろ」

 「わ、 わかったわ……」

 俺が自販機の前につくとそこには、 どこか困ったような表をした俺と同い年くらいのがいた。

 

 「あのどうかしましたか?」

 「み、 道に迷ってしまいまして……」

 

 の顔は前髪で隠れていてよく見えなかったが、 人なのは間違いないと俺はじた。

 「それなら俺が案しますよ。 それでどこに行きたいんですか?」

 「え、 えっとここなんですけど……」

 

 が指さしたのは、 この町に最近できた味しいと評判のレストランだった。

 幸いその場所なら俺も知っていたのでよかった。

 「その場所なら俺知っているので案しますよ」

 「あ、 ありがとうございます……」

 

 はそう言いながら何度も俺に頭を下げてきた。

 「さてそれじゃあ行きま……」

 「俊? 何やっているのかしら?」

 そう言ったのは般若の様な表をした千鶴だった。

 「落ち著け千鶴! このは道に迷って困っていただけのだ!」

 「その言葉は本當?」

 「本當本當! そうだよね君!」

 「は、 はい……」

 がそう言うと千鶴の奴はわかってくれたのか怒りを鎮めてくれた。

 「全く。 俊が他人に対して優しいのは知ってるけど、 あまり私を嫉妬させるような真似はしないでしいわね」

 「す、 すまん……」

 「あ、 あの……」

 「あんたの目的地ならちゃんと連れて行ってやるわよ。 だからそんな不安そうな顔するんじゃないわよ。 でも“私”の俊に目使ったら殺すから」

 千鶴はそう言った後俺の腕に強く抱き著いてきた。

 その様子はまるで自分の大事なを他の人にとられないように守っている様子だと俺はじた。

 「ははは……このままだといつまで経っても進まないからそろそろ行こうか。 それと君の名前教えてくれないかな?」

 「は、 はい……私は葵と言います」

 「へぇ。 いい名前だね」

 「そ、 そうでしゅか……」

 

 なんかこの子小みたいで可いな。

 俺がそんあことを考えていると俺の右腕に猛烈な痛みが走った。

 「俊。 浮気は許さないって言ったばかりでしょう? もう忘れたの?」

 「俺が悪かったからそれ以上抓らないでくれ!」

 「ふふふ……」

 「ちょっと! あんた何がおかしいのよ!」

 「す、 すみません……ただお二人があ、 あまりにもお似合いのカップルだったものなのでつい笑ってしまったんです……」

 「お、 お似合い……」

 千鶴は葵にそう言われ余程嬉しかったのか頭から湯気みたいなものがでていて、 顔は真っ赤になっていた。

 そんな千鶴を引き連れながら俺は目的の場所まで葵を連れて行ってあげた。

 

 「どうもありがとうございました……」 

 「気にしなくていいよ」

 「それじゃあ……」

 

その言葉を最後に葵は店の中にっていった。

 「さてと俺達もそろそろ帰るか」

 「ちょっと待って。 最後に渡したいものがあるの」

 「渡したいもの?」

 「はい! これあげる!」

 千鶴がそう言いながら俺にくれたのは、 赤い糸で作られたマフラーだった。

 「これを俺にか?」

 「そうよ。 それより早くつけて! 早く!」

 「わ、 わかったからそう急かすな!」

 ~數分後~

 「俊。 とっても似合ってるわよ!」

 「そ、 そうか?」

 「ふふふ、 さすが私の自慢の彼氏ね!」

 なんかそう言われるとものすごく恥ずかしい。

 「えっと千鶴。 お前に一つ謝らなちゃいけないことがある」

 「何?」

 「俺お前へのクリスマスプレゼント用意してないんだ。 折角お前がこんな素敵なをくれたのに。 本當にすまない......」

 「仕方ないわね。 許してあげる」

 「千鶴……」

 「ねぇ俊ちょっとこっちにきてくれない?」

 「あ、 ああ……」

 俺は千鶴にそう言われ近づいた瞬間、 千鶴は俺のにキスをした。

 「な! い、 いきなり何を……」

 「ふふふ。 俊のファーストキス頂き! はあ〜本當に今年は最高のクリスマスだわ!」

 「お、 お前まさかこれの為に俺に近づけと……」

 「ねぇ俊。 私からも一つ言いたいことがあるんだ」

 「なんだよ」

 「私は俊の事が大•大•大好き!」

 千鶴はそう言いながら、 俺に思い切り抱き著いてきた。

 全くこいつは本當に……

 俺はこの時心が暖まる覚がして、 とても心地がよいとじていた。

 

 「なあ千鶴」

 「なあに?」

 「ありがとう」

 「あれ? 俊ったらもう私の魅力にメロメロなのかしら?」

 「そうかもな。 お前の言う通り俺はチョロイからな」

 

 俺はそう言った後、 千鶴と手を繋ぎながら共に歩き出した。 

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