《お姉ちゃんがしいと思っていたら、俺がお姉ちゃんになったので理想の姉を目指す。》7話 の子の朝は忙しいのです! ☆

グッドモーニング!朝から超絶元気な琴音ちゃんだよっ!昨日の夜は結構ブルーでしたが、寢て起きてみればあら不思議!いつもの琴音ちゃんです!単純だって?人間単純な方が神衛生保てますよ!やっぱり元気な子ってそれだけで周りに活力を與えるし、方向さえ間違えなければ皆をハッピーにできるのです!気なメンヘラーよりだったら明るくて笑顔な娘の方がいいでしょ?「鬱だ死のう……」よりは「てへぺろっ☆」の方が私はいいと思うのです。

さて、今日も今日とて學校があります。昔はこの學校が始まるっていうのが死ぬほど嫌だったけれど、今は學校に行くのが楽しみで仕方がありません。今までできなかったと後悔していたことができる。そしての子として學園生活を送れる。これって素晴らしいことだと思いません?あ、私別にTS願が凄かったわけじゃないからね。結果的にTSしちゃったから理想のお姉ちゃんを目指しているだけなので、そこは間違えないように!テストに出るよ!

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「あんた今日から午後もあるんだっけ?」

「うん、そうだよ!」

「……朝から元気だこと」

お母さまが非常に眠たそうな顔で朝ごはんを用意してくれがら言う。うちのお母さまは非常に朝に弱い。普通に起きれるのだけれど寢起きが悪いといったところ。それに対し私は元気一杯でお返事。そりゃ朝からローテンションだとその日一日が鬱なじがしちゃうからね!

私は朝食を用意してくれたお母さんにお禮を言いさっさと食べてしまう。あ、と言っても技かきこみは使用しないよ。……あれは封印されし暗黒の技だからね。よっぽど追い詰められないと使用できない大技なのだよ。なので品が崩れないように、かつできるだけ急いでパクパクし胃にレッツラゴー。

弟君たちはまだのろのろとご飯をもっしゃもっしゃしているが、私はサッサと朝食を終えると洗面臺に向かう。本當は弟君たちの食べてる姿を眺めていたいのだけれど時間的猶予はそんなにないのだ。食べる姿をでるのは晩飯までお預けさ。口惜しや……。

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歯磨きを終え、今度はストレートアイロンで髪をでていく。ぴょんぴょんと飛んでいた羽ったちを挾んではで挾んではでを繰り返し、見事綺麗なストレートにすることができた。

鏡を使って々な角度から見てみるが……うん。大丈夫。寢癖はどこにもない。今度は化粧水を手に取りに染み込ませていく。流石に中學生の、しかも一年生に上がったばかりの私が化粧をするには早すぎるので、今できることと言えばおを大事にすることくらいだ。思春期の子供のは敏で、油斷するとすぐに赤いコンチクショーもといニキビができてしまうのでこういうケアはとても大事だ。しっかりもののお姉さんたるもの、だしなみにも気を付けなければいけない。誰が見ても「汚い」とかそんな風に捉えられてはいけないのだ。

ふと、サラサラの髪を見てるとちょっとばかし試してみたいことができた。確かにストレートヘアというのもいいものだけれど、やっぱりここはいろいろと髪型を試してみたいと思った。

幸いにも今の私は中一。つまりやれる髪型の幅は多い。現実的に考えて、高校生になってまでツインテールだとかはやれない。ていうかしてる人を見たことがない。歳相応の髪型というのが求められてしまうからだ。まぁ今の歳であんまり大人びた髪型も似合わないとは思うけど、そこは子供の好奇心ということで許される……はず!

私は髪のを一房持ち、こめかみよりもし高いところで抑えてみる。所謂サイドテールってやつだ。

おおうふ……。結構似合ってる。これ初めからあたりひいちゃったかしら?とはいえ、他にも試してみたい。今度は両手でやってツインテールにしてみる。こっちは快活そうな私の見た目を更に強調するじになるね。じゃあ次はポニーテールに……うん、ちょっと気難しいじの顔をすればあら不思議、風紀委員の完だよ。

ふむぅ、他にもくるりんぱとかやってみたいけどそもそも長さが足りないし……髪ばそ。さてそろそろゴムで結ってみるかな。確か機の引き出しに貰いのゴムが何本かあったはず。

私は足早に部屋に戻り、機にある引き出しを開ける。そこにはかつての私が使うことはなかったゴムが沢山。うわ、結構可いのあるじゃん!これ使わないとか寶の持ち腐れでしょ!私が使ったるわ!

取りあえず目についたゴムを片っ端から手に取り洗面所へゴー。にしてもこうゴムゴム聞いてると――

****自主規制****

「さてとやりますか」

私は數あるヘアゴムの中から鮮やかなオレンジのものを手に取り口に咥える。くー!一度やってみたかったんだよね!ヘアゴム口に咥えるの!んでんで、こうポニーテールを作りながらうなじを見せつつ橫目に鏡をチラッ。ひゃああ!やばいやばい!これ映ってるの自分だけど結構破壊力ありますよ!ナルシではないはずだけど、これは萌えてまうやろー!……男の子の前でやるのは控えとこ。

取りあえず今日のところは……うーん。悩むなぁ……ここは初めにやったサイドテールでいこう。というわけでサイドテールにチェンジ!

「うんうん、いいじいいじ♪」

実際にヘアゴムでまとめてみると違うね!手でわっかを作ってやった時よりも數段良く見えるよ!これは私のフェイバリットヘアーに決まりかな!!

「……」

うん。似合ってるんだ。似合ってるが故に、こう……違うが出てくるんですよね。こんなに似合っているのなら、やっぱりポージングとかしてみたくなるわけですよ。いつものだよね。私がポージングをするとママ上が出現するっていういつものアレ。でもね、琴音ちゃん、今回はちゃんと學習したんですよ。なぜなにをした結果、あんな恥ずかしい想いをする原因は不注意にあると結論ずけられました。つまり、ポージングをしたいのならば、まずは周りを確認しろってことっすよ。

私は洗面所から顔をヒョコッと出しきょろきょろと顔をかす。右よーし、左よーし……一応後ろよーし。

これで誰もいない確証が取れた。つまり私は今度こそちょっと痛いポージングもできるわけですね!琴音ちゃんやっちゃうよー。

「こう左手を腰に當てて……右手は橫ピースとかしちゃったりして――」

ピピッ。

「あらぁ♪アイドルみたいで可いじゃな~。髪型も似合ってるんじゃない?」

「ひぃえっ!!」

完璧にポージングを決めて、キラッ☆とでも効果音が出そうな笑顔までしたその瞬間だった。不意に聲がした。それも一番聞きたくない聲というやつだ。

絶対に聞こえてはいけないはずの聲が聞こえたことに私は思わず悲鳴を上げてしまう。そして噓だと思いながら後ろを振り向けば――。

「あら勿ない。もうしポーズとってても良かったのに。あ、でも寫真に撮ってあるから……あんたも見る?」

何でいるのママンー!???

さっき私確認したよ!右見て左見て後ろまで確認したよ!あなた様はSCPですか?!イナミちゃんなのですか?!目線を外すと瞬間移でもしちゃうんですか?!

ていうかさっきのピピッて音デジカメかよっ!何しっかり準備してから來るの!さっきまで超テンション低かったじゃん!きも亀さん並みだったのになんで神速の速さで剎那の一枚を撮ってるの!あ、私にその寫真見せないで!無駄によく撮れてる寫真を私に見せないで!もう力が0を通り越してマイナスだよ!氷點下だよ!!

「ちょ!お母さん!その畫像消して!!」

いくら中々にいい寫真だとしても、私がそのポーズをとって寫真に収められたというのがまずい!恥ずかしいじゃん!鏡の前でポージングする子だって証拠撮られちゃったんだよ!恥ずかしいじゃん!!

「なんでさ~。可いんだはんでいいじゃん。娘の長記録を殘しておく義務が親にはあるのよ?絶対消さないから」

ニマ~と超絶嬉し楽しそうな顔でママ上はおっしゃった。その顔!その顔は絶っっ対に私のことからかってる顔だよね!前世でもその顔よく見たからわかるよ!最もらしいこと言ってもその顔が全てを臺無しにしてるのよ!

「あら、いい時間じゃない?そろそろ學校行かないとまずいかもよ~?」

「またそんな手に私が引っかかるとでも……もう7時半?!やだ、急がないと!あ、ちゃんと寫真消してよね!!」

「消すわけないじゃない。永久保存よ♡」

「嬉しくない!そのハート嬉しくないかなっ!!」

ちくしょうっ!今回はしっかりと確認してからやったってのに、前よりもひどくなったよ?なんで?なんでなの?私は永遠にポーズをとることするできないっていうの?

私はママ上を一杯恨めし気な顔で睨み、鞄を手に取る。今日は登校二日目。遅刻なんてありえないし。かといってゼイゼイ言いながら教室にるなんてナンセンス。朝禮が始まるのは8時10分。これ以上の遅れはお姉ちゃんの死を意味する。私は急いで階段を降り玄関で靴を履く。うちの學校は外履きの指定がないため個人の自由だ。しかし私はあえてローファーを履く。なんでってそりゃ可いから。「行ってきまーす」と若干聲を張りながら言い、玄関をくぐる。そして車庫から自転車を引っ張り出す。初日は車に乗せてもらったけど、基本は自転車通學だからね。

私は早速自転車にったのだが、ここで一つ問題點が出てきた。

スカートで自転車って……どう乗ればいいんだ?校則をしっかりと守ってスカートの長さは膝丈までなのだが、自転車に乗ってこいでいれば風が生まれるわけで。そうするとヒラヒラするスカートは簡単にチラッとかしちゃうわけだ。癡を目指すのであればそれでもいいのかもしれないけど、私が目指すのはそれとは真逆だ。ていうか普通に恥ずかしいし、誰彼に見せびらかしたくないし!

「うーん、取りあえず……サドルでスカートを挾んで、ショートパンツみたいにしちゃうかな」

うん。これならなんとかめくれないかな。でもなんかすごくこぎづらいし……それにヒヤヒヤはする。さっきからすれ違う人がチラッチラ見てくるし……うぅ……実は後ろが大慘事?それとも前から普通に見えてる?早く學校についてぇ……。

そうこうして私の神は盛大に削られながらもなんとか學校にたどりついた。朝から疲れたよもう。

後々、同じく自転車通學してるみーちゃんにどうやって対策しているのか聞いてみると……。

『中に短パン履けばいいんだよ』とのことだった。私はそれを聞いて愕然としてしまったよ。確かにそれだ、と。そして私の中にかすかに殘っている男の私は小さな夢をぶち壊され大層殘念がっていたそうな。

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