《お姉ちゃんがしいと思っていたら、俺がお姉ちゃんになったので理想の姉を目指す。》9話 部活と委員會!
真からの思わぬ施しにより上機嫌の琴音ちゃんだよ!朝は疲れきっちゃったけど、甘いものを食べたら元気になったよね!チョコレートデニッシュ?あれはちょっと違う。甘いけど私の求める甘味ではないのだ。やっぱり人間には糖分が必要なのです。超大事なのです。嫌なことは甘さで分散!ロードバランサみたいなもんだよね!違うか。
さて、そんなこんなで今日の授業自は終わってしまった。一応5教科全部あったんだけどテスト範囲の説明とかで終わっちゃったから大したことはしてない。まぁ一週間後にテストを控えてる私たちにとっては大した報なんだけどね。
「これから部活・委員會紹介がある。育館でやるから廊下に並べ」
凩先生は冷淡にそう言うとさっさと廊下に出てしまった。私達もそれに習い廊下に並ぶ。順番は長順。私は小柄な方なので必然的に前の方になる。前世でも小柄だった私は前から3番目の呪いから逃れることができなかった。けど!今回の私は違うよ!なんと前から4番目!遂に私は呪いから解かれたのだ!シャ〇クだよ!
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やがて全員並び終わり、1組から順に育館へ場していく。あぁ、懐かしい。紅白幕のない育館、つまり通常の育館を見るのは本當に久々だ。卒業してから1回も校舎の中にはったことないからねー。タイムカプセルと稱して校庭にはったけど、そこまでだったし。
そうやって1人懐かしんでいると、執行部の人が開會の挨拶をしだした。
「これより部活・委員會紹介を開會致します。まずは校長より挨拶です。山梨校長、お願い致します」
うわー懐かしい!山梨校長だ!気さくで生徒と良くお話してくれて凄く人気あったんだよね。何か困ったことや相談したいことがあったらいつでも校長室においでという風に普段から仰られており、挙句の果てには遊びに來てもいいよみたいな超フレンドリーな校長先生だった。実際校長室に訪れる人は結構多くて男問わず人気のある校長先生だった。かくいう私も前世ではお世話になっており、人生で尊敬する人の一人でもある。今生でも々お話聞きたいな。
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と、思っていたらもう山梨校長の挨拶は終わっていた。挨拶だし當たり障りないこと言って終わりだったよ。さっきまでいいこと思っておきながらこれだよ!てへぺろっ☆過去を見て今を見ない……いと愚かなり。溫故知新に全力で喧嘩を売っていくスタイルは排除なり。
さて、ここからは待ちに待った紹介が始まる。前半は部活だね。各部長がメインとなり解説したり、部員でちょっとしたデモンストレーションしたりと割と自由度が高い。故にギャグ路線に走ったりだとか、きちんとした集會というよりも遊びに來ているという覚の方が強い。まぁでもそれが許されるのが中學校のいいところなのかもしれないね。
「どうも!陸上部です!」
お、早速私の以前やっていた部活の紹介が始まった。ステージから聲を張り上げているのは部長の金田先輩だ。本來ならマイクを使って発表するわけなのだけれども、中にはこうしてマイクを使わない人もいる。運部としてパワーがあるぜ!勢いがあるぜ!というのをアピールしたいのだろう。
金田先輩はうちのクラスにいる金田涼ちゃんのお兄さんだ。長は低めだけれど、しっかりとは鍛えられており、短距離選手として活躍している。毎回県大會にる常連さんだ。格もさっぱりとしており非常にきさくな人である。前世の私はコミュ癥だったので中々コミュニケーションを取れなかったけど、かに尊敬していた先輩の一人だったりする。
陸上部と言えば、走ったり、走ったり、飛んだり、走ったり、投げたりする競技故に育館でできることは結構限られている。実際に目の前でデモをしているのもシャトルランみたいなものだ。流石にここで走り高跳びとか走り幅跳びとかできないからねぇ。砲丸投げなんてもっての外だ。故に面白さを紹介するっていうのが中々難しいんだよね。
因みに私の前世での専攻種目は走り幅跳びだ。一応走り高跳びと400m走も経験があるけど……走り高跳び君はダメだ……トラウマしかないよ。飛ぶのは大好きなので試合でなければ全然いいんだけどね。で、走り幅跳びだけど、最初の方は教えてくれる人がいないというか、専攻してる人が私だけだったんだよね!一人寂しく獨學でぴょんこぴょんこしてたよ!……してたよ!
故に中々結果を出せなくて、結局市の大會でいい記録と呼べる程のものを出せるようになったのは部活引退間際だったという……。最高記録は5m30cmでした。し前までだったら県大會にも行けたんだけど、その時からちょうど強い選手がわんさかってきて……1位~3位まではみんな6m臺飛んでるんだよね……おかしいよ。ま、まぁ私は長が低いっていうハンデもあったし獨學だったから仕方ないよね!頑張ったもん!!
それにしてもやっぱり陸上部の紹介はパッとしない。金田先輩には悪いけれどこれで「是非部したい!」とはならないだろう。競技上仕方ないんだけどね。でもしさみしいと思ってしまう。何が一番寂しいって走り幅跳びについて全然れてないことだよ。あれ楽しいんだからね!鳥になった気分ていうのは言い過ぎだけど、それでもフワッとが浮いて遠くまで行けるっていうのは結構快だよ!……砂で汚れるっていうのがたまに傷だけど。
「以上です!是非陸上部にってください!新しく部してくれる人たちを楽しみに待ってます!ありがとうございました!!」
金田先輩が元気よく〆のあいさつをして壇上から降りていく。それにならって陸上部メンバーも降りて行った。
うーんどうしようかな。こうして陸上部について考えていたらまた部したくなってきたなぁ。また風になって飛びたい。けどなぁ~、ユニフォームがなぁ……。
陸上部のユニフォームってほんと出、激しいすよ。男の子の時はピーがピーしそうでヒヤヒヤするっていうのがあるし、の子も気を使って下著とか選んだりスパッツを履かないとめっちゃ危険という。それが、それだけが懸念なんだよねぇ。
そんなことを考えながら紹介は次々と進んでいき次は部である。
部の紹介も割とパッとしない。の子が紹介してるっていうのもあって張してるんだろうね。可い。容もすごく簡単。絵を描いてコンクールに出したりするだけ。なので絵を勉強したいという私には結構合っていると思う。前世では何それ味しいの?狀態だったけど、こうして數年経ってイラストを描くようになってからは凄く魅力のある部活に見えた。本當に陸上とどっちにすべきか……ムムム……。
更に紹介は進んでいき、遂に委員會の紹介になった。トップバッターは図書委員で始まり次は保険委員會。そして次に來たのが報委員會だ。
「報委員會です。私たちは全校生徒に向けて放送することを主な活としています。例えば、お晝の放送やイベント行事の際のアナウンスなどです。興味がある人は是非立候補してください」
報委員會の紹介はあっさりしてた。もうそれはあっさりですよ。塩ラーメンですよ。いやね、委員會紹介はどこもそんなもんなわけなんだけど、それにしたってあっさりしすぎと思うのは私だけでしょうか。別に二郎系ラーメン並みにこってりごつ盛りにしてとは言わないけどさ……人を呼ぶきないよね立野先輩。あ、立野先輩は現委員長だよ。
報委員會は執行部に並んで面白い委員會活だと思うんだけど、その面白さの10分の一、いや100分の一も伝えられていないよ!なんかなかったの!?こうちょっとしたコントするとかさ!……それは違うか。だとしても興味引く容にしようよ!影薄いよ報委員會!影縛りの効かないよ!これじゃ報発信してもただの風だよ!あ、ふーん……で終わっちゃうよ!空気だよ!窒素だよ!!!
案の定周りの反応は薄いし……くっ、こうなったら私が報委員會を革命してやるんだから。前世では私の友達が委員長になってやってたけど段取りの悪さから副委員長である私が基本的にくということになってたし、それなら最初から私が委員長になって全部やってやるわ!まぁ……委員長になるには選挙で勝たなきゃいけないんですけどね。今のうちにコネクションとか作っとかないと。
その後の紹介も恙無く終わり、一年生から順に教室に戻っていく。そして終禮を終え帰宅ということになるのだが、まだ帰る者はいなかった。中には帰っている人もいるのだけれど9割は殘り、部活どうする?とか委員會めんどくね?とか雑談をしていた。かく言う私もみーちゃんや仲良くなろうとアタックしている相田澪ちゃん、それと何故か真と前世での親友でもある河谷誠治と渡部一馬がいた。
誠治はわかる。言ってしまえば小學校の頃からの友達。つまり馴染みたいなもんだし。けど一馬は中學校からここ弘前市にきているわけで、現段階では面識は全くなかったはず。お前いつの間に仲良くなってるんですか。私が苦戦している間に……これがコミュ力の壁か!
「琴ちゃんは部活どうする?」
みーちゃんが私に質問してきた。真と一緒の質問だけれど私はみーちゃん大好きなのでしっかりと答えてあげる。
「うーん、陸上部か部かな〜。まだ悩んでるんだけどね〜」
「あ、そうなんだ!私は部にろうと思ってるよ!澪もそうだよね?」
「あ、うん。私も部かなーって。川田さんも一緒にどう?」
いつの間にみーちゃんは澪ちゃんと仲良くなっているんだ。私にはそんな暇は與えられなかったというのに!なんて、なんてできた娘なの!友達のを作るのが上手なフレンズなんだね!羨ましいよ!
「いやいやいや。琴音は俺らと一緒に陸上部だろ」
「そうだぞ。川田は俺らと一緒に走ろうぜ!」
「いや、俺テニスやるから」
みーちゃんの天使さに和んでいると、私が友達スタートダッシュに失敗した原因である真が聲を上げる。ついでにと一馬も援護撃をする。誠治は既に部活を決めているのか乗ってこない。
「いや、今も言ったけど悩んでるんだって。でも真の言葉聞いたら部でいい気がしてきた」
「なんでだよっ!」
「やったー!」
私が真の図々しさに棘のある返事をすると、案の定ツッコミをれてきた。反面みーちゃんは嬉しそうだ。あぁみーちゃんそんなに純粋に喜んじゃってほんと天使ですね。
「琴音絶対俺に対して冷たいよな!」
「そんなことないアルヨ」
「どっちだよ!」
どこかでやった様なやりとり。そしてそれを聞いて周りは楽しそうに笑い聲を上げる。これは學生にとっては當たり前のことなのだろう。だけれど、私にとってはこの一瞬がとても尊くて輝かしいものにじた。大人になるにつれバカみたいなことで笑い、バカみたいなことっていうのは自然とできなくなってしまう。理不盡な怒りや悲しみに心を磨耗させ疲弊していくばかりだ。
だからこそこの時が私にとっては寶石のように輝いて見えたのだった。
なーんてね。
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