《お姉ちゃんがしいと思っていたら、俺がお姉ちゃんになったので理想の姉を目指す。》18話 問題用紙に問題しかなければ私にも問題しかない! ☆

あれから特に問題も面白いこともなく帰宅した。あ、途中でみーちゃんのスカートがまくれあがってちょっと恥ずかしそうにしてたっけ。短パンを履いているとはいえ健康的な太ももが拝めたのは、私にとっては良い出來事だったよ。前世だったら平手の一発でも飛んできそうなものだけど、の子になってよかったと思えることの一つだよね。役得だね。

ま、そんなわけだけれど私の面白いことは特になかったよ。なかったからね。

私は帰ってから遊び用のリュックに問題用紙をれ著替えた。その際に、先日購したお洋服に早速袖を通す。散々マミーに寫真を撮られたやけだけれど、やっぱりこうして可い服を著るのって幸せ……。

本日の裝は森ガール風である。髪も2本のおさげをつくり素樸な印象を與える。決して喪っぽくはなく、あくまで素樸で純じだ。鏡の前で々と見てみるけれど特に違和もない。寧ろ結構似合っていると思う。うん、これに決めた!

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私は今日の格好を決め、早速外に出る。お母さんは友達とお茶をしてるらしく家にはいない。ブラザーズは言うまでもなく遊びに出てるのでいない。つまり家の中には誰もいないわけなのだけれど、長年の習慣ってやつですかね。家を出る際には「いってきまーす」と言う。誰が聞くでもないのに。

さて、學習センターだけれど距離はそんなにない。ていうか學校のすぐ隣だ。自転車で15分くらいといったところでしょう。前世の最高記録は6分だったかな。流石にぜーはーぜーはーしながら登場とか、琴音ちゃんらしくないので絶対やらんけどね。

私はのほほーんと自転車をこぐ。そして風をける。

うんうん、風が気持ちいいね!まだ寒いとは言え爽やかな風が春だということを教えてくれる。……春って私好きだけど、嫌いでもあるんだよね。どっちだよってなると思うんだけど、春ってさ……花が……ね?前世はめちゃ苦しめられましたよ。鼻水ズビズビ、目はい、蓄膿で頭痛が酷い……本當に生き地獄かと思いました。でもその年によって耐でもあるのか、そうなる時とならない時があるのよね。ならない時は春が好き。なる時は春が嫌い。そゆこと。

因みに今年?というかこのではまだ花癥の癥狀は出ていない。なので大丈夫だとは思うけど……し怖くはある。どうか花癥になりませんように……南無南無。

「っ!?」

そんな風に考え事をしながら自転車をこいでたせいだろうか。不意に曲がり角から人が出てきたので、私は思いっきりハンドルをきってしまった。するとバランスが崩れるわけで……私はそのまま地面にゴンッ!

「いったぁ……」

スピードを出していなかったのが幸いか、大した傷はない。けれど転んだ際の衝撃は結構なものだったので痛い。思わず涙目だょぉ……。

「あ、と。すみません!大丈夫ですか?」

私が痛みにじんわりと涙を浮かべ始めた時、スッと目の前に手が差し出された。ん?と思い顔を上げてみれば……そこにいたのはイケメンでした。

イケメンもイケメン。年は同じぐらいか。明るい茶髪に青っぽい瞳。綺麗な鼻筋。そして聲。どれをとってもイケメンとしか表現出來ない人間がいた。ていうか、日本人ぽくない!なんでそんな明るい茶髪なの?ていうか目のが青っぽいてそれハーフかクォーター?人気聲優みたいな聲してるし!何こいつ!全男子に喧嘩売ってるよね!私はだけど!!

「あ、うん……」

なんか男の人にこうやって手を指しばされたのって初めてで柄にもなく張してしまった。思わずフリーズしちゃったよね!

私はイケメン君の手におずおずとれると、彼はガシッと摑みゆっくりと立たせてくれた。優しくて力強い。な、なな、なんか張する……。これがイケメンの魔力か、世の子がワーキャー言うだけある……。これが前世の私とか悲しみを背負った男子ならげってじになるんだろうな。イケメンに限るってね!……ちょっと悲しい。

「ごめんね。し考え事をしてたら前方不注意になっちゃって。怪我とかしてないかい?」

「はひぃっ、い、いえ、特には……」

流石イケメン。気遣いまで完備ですか!甘い聲で言うのやめろ!てかなんだよ私!はひぃって!しかもめちゃ噛み噛みですし!かみまみたっ!やだ!があったらりたい!ていうか転ぶ前にやり直したい!あ、もう人生やり直しの最中だった。

「そっか、なら良かった。本當にごめんね」

イケメン君は心底安心したというじでそう言うとホッとで下ろしていた。君が悪いというより、自転車乗ってた私のが悪いと思うのでそこまで言われるとなんか申し訳ない。自転車は軽車両だからね。歩行者に気をつけなきゃいけないっていうのに……はぁ私のバカタレ。

「いえこちらこそ、ごめんなさい。私もし考え事してたので、その不注意でしたっ」

そう言って頭を下げる。し間違えたら轢いてた可能があるわけだしね。最悪大怪我させるなんてことも有り得たのだ。私は素直に謝罪する。

「あぁ!いや!頭を上げてっ!僕は全然被害なんてないし!寧ろ君が転んじゃってるわけだし!」

「いえ、それでもです。自転車を乗ってるのは私だし、実際不注意だったので」

「それはこっちも一緒で」

「いえいえこちらの方が」

「いや僕の方が」

「私の方が」

「ぷっ……」

「ふふっ……」

お互いに頭を下げ合うという珍妙なことをしていたら、どちらからでもなく笑い聲が出てしまった。

「なら、どちらも悪かったということで手を打ちましょう」

「そうだね。なんか僕達はし似てるようだ」

僕達はーよーく似てるねー♪あ、また揃った!てか!!それなんてア〇と雪の王だよ!!わたしゃ願い下げだよ!!

うーんなんかこの子調子狂うなぁ。確かにイケメン素晴らしきことかななんだけど、なんかね。うん、上手いこと言葉にできないんだけどさ。

「あ、こんなことがあってすぐに申し訳ないんだけどし聞きたいことがあるんだ」

「なんですか?」

「東中學校ってどの辺かな、と」

「東中學校ですか?」

改まって何を聞いてくるんだろう?なんて構えていたら、それは東中學校はどこ?といったものだった。しかもそこは私が現在通っている學校だ。一何の用があると言うんだろう。

「うん。実は僕、近いにここに引っ越すことになってるんだ。近いと言ってもまだ數ヶ月は先なんだけど。それでね、將來通うであろう學校を見ておきたいなと思ってね」

「そう、なんですか」

わーお。の學校に転校生だそうですよ。でもあれ?前世で転校生なんていたっけ?しかもこんなイケメン。もしいたら印象強すぎて忘れないと思う。だって見た目もじもまんまラノベ主人公ってじだし。そんなのいたら涙流しながら思い出話に花が咲きそうなものである。

私はお世辭にも記憶力がいいとは言い難い。なのでもしかしたら忘れてるなんてこともあるかもしれない。人してから激の日々だったし、実家から離れて孤獨蟲だったからそのせいで忘れていたのかもしれない。でもそれにしたって……というは否めないけど。

「そうなんだ。だから知ってたら教えてしいなと思って」

イケメン君は申し訳なさそうに両手を合わせた。キラッキラの笑顔が眩しい……。

「いいですよ。私、そこの生徒ですし。それに今から向かうところの近くなので學校まで送りますよ」

「本當かい?助かるよ。それにしても生徒さんだったなんて、なんか運命をじるね。今何年生なの?」

う……何だよ運命って。確かにちょっとしたアクシデントの後にこんな事があれば運命じるかもしれないけど、そんな言葉口に出せないだろー。私なら恥ずかしくて言えないわ。言っても後で恥ずかしくなって悶絶するやつだよ。それをあっさりと言うとは流石イケメンだ。

「えと、今1年です」

「僕と一緒だね!それなら同じ學年かぁ。同じクラスになるかもしれないね。いやていうか一緒のクラスになりそうな気がする」

「そ、そうですね」

うわぁ!い!なにその甘々會話!そんなの口にできないよあたしぁ!?しかも無駄に爽やかでいい笑顔だし!これがイケメンに許されたイケメンによるイケメンの特権なのかっ!これに世のはコロッと転がされているのか!なんて、なんて悪!!

「あ、そうだ。僕は神代優。君の名は?」

「私は……川田琴音です」

う、ナチュラルに名前を答えてしまった。ちくせぅ。これもイケメンの(ry。

とは言え、連れて行くと言ってしまったので學校までは送ってあげよう。ちょっとこの子調子狂わされて苦手なんだけど……。

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