《お姉ちゃんがしいと思っていたら、俺がお姉ちゃんになったので理想の姉を目指す。》24話 お風呂って最高だと思うのよね。異論は認めない!
ママ上盜撮事件があって見事にケーキで懐されてしまった私は自の意思の弱さにへこたれていた。何故、何故なのだ……許すつもりなんてなかったのに、ケーキがね、味し過ぎたんだよ。あれは罪の味だったよ。
結局あの後ブラザーズが帰ってきてしまったのと、夕ご飯を作ってたらイラストを描く時間がなくなってしまった。折角空き時間があると思ってたのに……。いやね、後はお風呂るだけなんですけど、それ終わるともう20時半とかですよ。そこからブラザーズと親睦を深めなきゃいけないので、全てが終わる頃には21時過ぎ。健康を考えるなら寢ないといけない。し早いかもしれないけれど、今の歳から夜更かしわーいなんて続けてたら理想の姉にはなれない。主に的に。
考えてみてしいのよね。面は非常にいいお姉ちゃん。勉強もスポーツもできておまけに面倒見もいいかっこいいお姉ちゃん。だけど、長とか象徴がミニマムなお姉ちゃんってどうよ?
めっちゃ背びしてる妹にしか見えないでしょ。けーちゃんはともかく、よーちゃんは175cmくらいまでびるので、それと対比した時下手すりゃ娘にしか見えない。
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いや!そんなの絶対いや!せめて160くらいしい!お母さんだって165はあるし私もそれくらいはしいの!どうせなら見た目もかっこいいお姉ちゃんになりたいもん!
あ、私的に二次元はロリが大好きです。
なんか闇を抱えてるじと目系の銀髪ロリっ娘っていいよね。金髪も可。んで大きな剣とかサイスとかすっごい魔法とか使っちゃうの。痺れるね!
私はロリっ娘じゃないし、將來的にもロリっ娘になるつもりはないからね!そんなミイラ取りがミイラになるみたいなフラグ回収があってたまりますか!
私は所で服をぐ。
ついでにの様子を見てみる。そこには小山があるだけでほぼなだらかな曲線があるだけだ。xの値がやたらでかい二次関數グラフみたいだ。
ぷにぷに。
うん。らかさと張りには自があるね。だから後はしっかりと長してくれれば問題なし。一応ブラジャーを裝備してるけど使ってるのはAAだ。せめてCはしいと思うこの頃。
牛を飲めば大きくなるとどこかで聞いたような気がするケド、あれも迷信だって他では聞いたな。一どうやったら大きくなるっていうんだ。
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あ、好きな人にんでもらえば大きくなるっていうのもよく聞くなぁ。あれは割と信憑生が高いようだけど……。無理だ無理。第一誰にんでもらうんだよ。んでもらうってことは、つまりそーゆーことするってことでしょ?はい終了。無理です。はの子だけど、私には男だった時の記憶があるんだ。それを思うとちょっとね、抵抗が。それこそ私がそんな心の垣を越えてまで好きになる人がいえば別だろうけど。
でもそうしたら私は一生大きくできないのではないだろうか?
いやいやいや!そんなバカな!私だって大きくなりたいよ!「いやぁ肩が凝って辛いわぁ」とか言ってみたいよ!もしこのままなら「お前のって安定ありそうだよな。主に食材切る時」とか言われちゃうんでしょ?そんなの殘酷だ!魚なんて切られた日には生臭くなっちゃうよ!
「……お風呂ろ」
もうやめやめ!今考えたって仕方なしネ。とりあえず素っで數十分もいる方がには悪いわ。の子はお腹冷やしたらいけないからね!
私はシャワーのノズルを捻り溫水を頭から浴びる。
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ふぅ、生き返るわぁ〜。
やっぱりお風呂とシャワーは最高だね。汗と汚れが落とされ綺麗になっていくのがわかる。
ふと鏡が気になった私は目を向ける。そこには當たり前のように私がいる。そりゃそうだ。私は別に吸鬼ってわけでもないんだから鏡にも映る。だけどなんだろ。こう鏡を見るとそこに自分じゃない何かがいるような気がしてくるんだよね。別にいやしないんだけどさ。
他にも頭洗ってる時あるじゃん?あの時ってやたら後ろが気になるんだよね。後ろに誰かいるんじゃないかみたいなね。水場だから霊が寄ってくるとかなのかな?
あ、そうそう。霊で思い出したけど、この家出るんすよ。前世での話だけど、私は過去3回は心霊現象を験している。あいにく目で見たことはないんだけどね。つまり何が言いたいかというと、こうしてシャワーを浴びている時もやつらはここにいるのかもしれないということ……うぅ、ちょっと怖くなってきた。ほらこうして鏡を見てみればドアから覗くカメラがーー。
「カメラぁあ!!!」
私は咄嗟にと間を腕と手で隠し振り返る。するとそこには既に不吉なカメラの存在はなかった。まるで初めから何もなかったかのように……。って、絶対心霊現狀じゃないからな!あれ絶対ママンだよ!ちくしょう!なんで言ったそばからそーゆーことするかなぁ!!
でもアレ?もしかして今までじてた背中の気配ってママンのカメラ……?そういえばラップ音のように聞こえていたカシャッてゆーのはシャッター音……?
ブルブルッ。
なんか別の意味で震えが……私に心の平穏をください……。
私は後ろを気にしながらを洗い終えお風呂の中に退散する。すると不思議なものでさっきまでの警戒心はなくなってしまった。ぽへぇ、なんて気の抜けた聲まで出してしまったよ。
……そこ!単純とか言うなぁ!お風呂は偉大なんだぞっ!私の唯一、いや2番目に心の平穏を得られる素晴らしいものなんだから!
「はふぅ……」
ほんと気持ちいい。あれから何度もってるけど全然飽きないよね。もう何度だってってたい。流石に1日2回とかになると水道代とかガス代が嵩むからできないけど。あ、キャリアウーマンになってお金に余裕があるならやってもいいな。うん、そこも目標にしようかな。
私はそんな贅沢なことを考えながら湯船の中でストレッチをする。するとどんどんから力が抜けリラックスモードにっていく。このまま寢てしまえる……。
ガチャっ。
そんな時だった。
お風呂場の扉が無造作に開けられたのだ。私はほへっ?と視線を向けるとそこには、全のけーちゃんがいた。
「……」
「……」
お互いに無言。ていうかフリーズ。
え?だって、え?お風呂場電気ついてるじゃん?したら普通誰かってるじゃん?そしたらってこないじゃん?來ると思わないじゃん?
私が軽くパニックになっていると、けーちゃんの顔はみるみるうちに赤くなっていく。そりゃもうゆでダコのように。
「……な、な」
「菜?」
菜?菜っ葉のことかしら?なぜ菜っ葉?
「なんで姉ちゃんがいんだよっ!」
私がへんてこりんな事を考えているとけーちゃんが絶した。
てか絶するのって普通私じゃね?キャー!けーちゃんのエッチー!って。ま、私は全然そんなことないんですけどね。寧ろよくってきた。
「なんでって……そりゃお風呂るでしょ」
「そうだけど!そうじゃなくて!なんで今いるんだよ!!」
はて?不思議なことを言うものだなマイブラザーは。それを言ったら何故電気のついてる風呂場に突撃してきたよと私は言いたい。
「お母さんが風呂れって言ったから來たのに!」
ははーん。なるほど。謎は解けた。これはアレですね。ママ上のイタズラですね。自分の不正がバレたことを有耶無耶にするべくけーちゃんを犠牲にしたと。で、私がブラザーズ大好き・・・・・・・・なのを知ってるのでそれでご機嫌を取ろうということか……。琴音ちゃんそんなんじゃほだされませんぞ!きゃーけーちゃん可いーー!!!
「もういい!俺出る!」
けーちゃんがタコさんのまま風呂場の扉を閉めようとする。しかーし!琴音ちゃんは逃がしませんよ!!
「いいじゃん!一緒にろ!」
「な、なんで姉ちゃんと風呂にんなきゃなんないんだよ!」
けーちゃんはまだ9歳だ。お姉ちゃんと一緒にお風呂っても許されます。なんだったら溫泉で風呂でも許されます!なので逃がしません!
「いいじゃん!いいじゃん!頭洗ってあげるから!」
頭を洗ってもらう。これは結構な魅力條件だ。このくらいの歳の子ならその魅はもう凄い。なんてったって人の手で洗ってもらうのは凄い気持ちいいからね。前世の私もこの條件に逆らえた試しはない。それがお母さん相手だとしてもだ。あ、勿論今くらいの歳の話ですよ?
確かに気恥ずかしさというものはある。普通ならもう一緒にりたくないというお年頃。だけれどまだまだ甘えたい年頃でもあるのだ。外では大人ぶりたくはなっても家ではついコロッといってしまうはず。その証拠にけーちゃんは「うっ……」と逡巡してる様子だ。
「お姉ちゃんの頭洗いテクニックは凄いよ~?気持ちいよ~?いいのかな~?このチャンスを逃しても~?」
ほれほれどうだい?この甘言に逆らえる程君は大人ではないだろう?ふへへへへへへ。
けーちゃんは私の言葉にどうしよう?とオロオロとしていたが、には抗えなかったのかお風呂場にり込んできた。
「あ、頭……洗うだけ、だからな」
顔を赤くしながら上目使いで言ってきた。若干目も潤んでいる。
……。
…………。
……………………。
何この可い生はっ!!
お姉ちゃんのハートはキュンキュンですよ!
やばい!目覚めちゃいけない何かに目覚めそう!あ、もう目覚めてるか!!可すぎて……あ、鼻出そう……。
「ま、任せないっ!」
というわけで私はけーちゃんの頭を洗うことになった。
けーちゃんを椅子に座らせ、私が後ろに立ちシャンプーを手にばす。手全にばしたらそれをけーちゃんの髪になじませる。頭全にシャンプーが行き渡ったところで指先でマッサージするように丁寧に洗う。
「ほへぇ……」
けーちゃんは気の抜けるような聲を出し弛緩し始めた。顔なんて(―▽―)みたいなじになってて凄い癒される。普段反抗的というか、敵対的であるが故にこの無防備な姿がね。なんていうの?そう、ギャップ萌え?
「どーおー?気持ちいでしょー?」
「うんーきもひぃー」
キャー!うんですって!しかも舌っ足らずなじが尚グッド!あー、私今この瞬間のために生きてきたのね!もう、もうこれだけでご飯3杯はいけそう!
「いところはない?」
「ないーけどもうし続けてー」
「もちろんっ♪」
けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。けーちゃんからおねだりされた。
私の心は今、満たされております。途方もないくらい満たされております。私の平穏はここにあったのか……。神よ謝致します。あーめん。
ちょっとトリップしながら頭を洗っていた(ていうかマッサージ)私は、恍惚とした表を浮かべていたが、何とかけーちゃんに見られることなく終わった。たぶん見られてたら全力で逃げられたと思う。
そしてし狹いが一緒に浴槽へる。
私を背もたれにするじでけーちゃんが前だ。一度やってみたかった夢が今葉いましたよ。私はけーちゃんの肩に手を當てにっこにこです。
けーちゃんは頭洗い効果が薄れてしまったのかまた顔を赤くし若干仏頂面になっている。さっきまでのへにゃり顔をもっと曬してくれてもいいのに……殘念。
「……姉ちゃんさ」
それからししてけーちゃんが口を開いた。
「なぁに?」
けーちゃんは何か言い辛いのか、言うか言うまいか逡巡する様子を見せる。十秒くらい経ってからか再度口を開く。
「どうして……急に優しくなったんだよ」
ふむぅ……どうして、どうしてかぁ。確かにそれは疑問に思うかもしれない。
私の中の過去の出來事が脳裏に浮かび上がってくる。
今までの私は控えめに言っても態度が悪かった。常に怒鳴り散らしてるじで、かつ邪魔なくらいお節介焼きだった。弟達の目から見てそれは優しくない橫暴な姉として映っていたことだろう。
でも、今ならわかる。
私は別に弟たちのことが嫌いではなかった。寧ろ昔から大好きだったんだ。私にとっての大事な弟で、目にれても痛くない程可い弟で。だからこそもっと仲良くしたかったし、お姉ちゃんらしく振舞いたかったのだ。しかし、當時の私は子供だった。今のように前世の、大人としての量を持ち合わせていなかった。
何かをしてあげたい、可がってあげたいという気持ちばかりが先行してしまい、実際には空回り。そんな空回りばかりしてしまう自分に怒りと失と嫌気ばかりが出てしまい、結果的にその思いの発先が弟たちに向いてしまったのだ。つまり本末転倒なことになっていたのだ。
大人としての量を持たないただの子供、しかも10歳前後の私ではのコントロールや弟たちの気持ちを考えることなどできず暴走してしまう。そしてその先にあったのは弟に嫌われる最悪の姉といったところだ。それが私の心を苛んでいきまたイライラする。そして発させる。負のスパイラル。と信頼低下のデフレスパイラルに陥っていた。
そう、つまりはどうしたらいいのかわからなかったんだ。必死で足掻いてはいたけれど実を結ばない現実に困り果てていたんだ。
お母さんやみーちゃんにも相談したりしたっけ。どうやったら素直になれるの?とかどうやったら弟と仲良くできるの?って。
思い出してみれば子供の私なりに努力をしていたんだなぁと思う。
そして、今だ。
今の私は的には子供だけれど、神的には大人である。若輩者とはいえ、それなりに人生経験を積み、修羅場を潛り抜けてきた大人だ。そんな私には余裕があるし、何よりまわりを見る能力がある。その結果理想と現実のが埋まり、こうして自の思い描く姉としてけるようになってきたんだ。
と、いうのが私の見解だ。
けれどそれをけーちゃんに言っても理解してもらえないし……うーん、そうね。かいつまんで言えばこういうことかな。
「それはね、素直になれたからだよ」
「……素直?」
けーちゃんは不安そうな表で振り返った。これが噓なんじゃないか、実は夢なんじゃないかというような不安が渦巻いているようだ。だから私はそんなけーちゃんを安心させるようにらかい笑みを浮かべけーちゃんを抱きしめる。あすなろ抱きだ。
「うん。私だって本當はけーちゃんやよーちゃんと仲良くなりたかった。でも今までは素直になれなかっただけなの。酷いことを言ったりやってきたと思うけれど……でもずっとあなたたちのことを嫌いだとかそんな風に思ったことはないんだよ?」
全てはそうだ。
ただ素直になればよかっただけ。何も飾る必要もないし、無理もする必要はない。自分のできる範囲で素直になる。それが私が大人として學んできたことの一つだ。
「ずっと一緒に笑っていたいと思った。ずっと手をつないで歩きたいと思った。ずっと抱きしめてあげたいと思った。ずっとこうして一緒にお風呂にはいりたいと思った。ずっとこうしてお話したいと思った。ずっと、ずっとだよ」
本當はもっと気持ちを上手く伝えたい。あなたたちがとても大好きで仕方がないんだって。神は大人だとしても、やはり子供のに引きずられるのだろうか。前世が口下手な男だったということがあるからだろうか。どうにも上手く言葉にできない。そんな自分が恨めしい。
だけど、ほんのしでもいい。この想いがけーちゃんやよーちゃんに伝わってしい。それが紛れもなく私の本心なのだから。
「……ふーん」
けーちゃんは気のなさそうにそう言うと前を向いてしまった。
やっぱりそう簡単に今までのは埋められないかな。私はズキっとが痛くなるのをじた。そりゃそうだよね。いきなり優しくなったって信じてもらえるわけ――。
「……今の姉ちゃんの方がいい」
「……え?」
聞き間違い?
私の願が遂に幻聴を捉えるようになってしまったのだろうか?
そんな風に信じられずにいるとキュッと私の腕を摑んだ。誰が、なんて一人しかいない。
「そろそろ上がろう。のぼせそー」
けーちゃんはそう言うと足早にお風呂場から出ていってしまった。
その時けーちゃんの橫顔がちらっと見えた。その顔はいつもの仏頂面なんかじゃない。恥ずかしげではあったけど、それは穏やかな笑顔だった。
「伝わったん……だ……」
私はに激が湧きあがるのをじた。
言葉には表せない。ただそれは決して悲しいだとか負のではないということだけがわかる。
ふと頬に熱いものが流れる。お風呂で発汗した汗ではないだろう。だってとめどなく溢れてくるんだもの。
あは、私ってこんな涙脆かったかなぁ。
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