《お姉ちゃんがしいと思っていたら、俺がお姉ちゃんになったので理想の姉を目指す。》25話 おつかいという名の口実。

はるるぉー、今日も元気でありたい琴音ちゃんです。

あれから更に數日が経ちました。

の子としての生活には慣れ、既に日常としてれている私がいます。初めのうちはこれまでの12年間の記憶というのがなく、今までの男としての私のことしか知らなかったんだけれど、時間が経つにつれて徐々に記憶が蘇ってきた。なんていうんだろう、今の私とこの琴音として過去の私が馴染んできたとでもいうんでしょうか。

ふとした拍子なんかにポッと「あ、そういえばこうだった」みたいなじで思い出していくんですよね。私からしたらそれは初めて知ることなんだけれど、はそれを當然としているというか、なんとも不思議なじだ。

不思議も不思議なこと。それ以前にこうして琴音になっている私が一番不思議なんだけれど……そのことについて深く考えようとするとノイズがかかったように思考がまとまらなくなるというか、そもそも考えようという気が削がれていくんだよね。

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本當だったらそのこともしっかりと考えていかなきゃいけないんだろうけど、まるでそれを拒否してるような……あぁダメだ。またゴチャゴチャしてきた……考えるのをやめよう。

まぁとにかく私は今を生きているわけですね。そんでその私の存在意義というか生きる意味というのが理想の姉を目指すことで……機は……あれ?なんだっけ?とりあえず理想の姉を目指す!細かいことなんていいんだよっ!目標に向かって突っ走れ!

それでそれで、理想の姉を目指す私ですが、つい最近まで大きな壁にぶち當たってたんですよね。というのもだーい好きなブラザーズと仲がよろしくなかったんです。私は大好き。でもブラザーズは私が嫌い。……何この一方通行のは。

表現をしたくても向こうからは拒絶されるという。私にはオトウトニウムなる特殊分が必要だというのにそれを拒否されるこの気持ち、非常に辛かったです。特に私は前世の記憶が蘇る前からそんなわけで、しかも空回りが激しすぎてにっちもさっちもいかねぇよ狀態だっただけあって、今の自分になってからは発しすぎてヤバかったんですよ。さしずめビックバン。宇宙を創造しちゃいそう。

それでなんとかこのを埋めることはできないか、とまずは自慢できる姉になろうとしたわけですね。料理を頑張ったり、勉強を頑張ったりとかね。どれもまだ完璧ではないし駆け出したばかりだから、直近で果が出るなんて思ってもいませんでした。當然だよね。信頼を落とすのは一瞬、取り戻すためには多大な労力と時間が必要だから。だからこれは長い目で見て頑張るしかないよねぇ……はぁ、なんて思っていた次第です。

けれどそんな私にチャンスが降ってきたんですよ。チャンスって言うとブラザーズにちょっと申し訳ないけれど、それでも今までのしでも埋めれるそんなチャンスがね。

結果ブラザーズとの心の距離はまりました。まだまだ私が思い描くようなお姉ちゃんっ子ではないけれど、それでも彼らは私に対して笑顔をくれたり、話しかけてくれるようになったんです!流石にハグとかほっぺにちゅーとかそーゆーのはさせてくれないけれど、それでも私に対する警戒心というのを解いてくれたんです!こんなん嬉しすぎて頭飛んでっちゃうでしょ!心臓が肋骨飛び出してそのまま地球一周してただいましそうな勢いだよ!……まぁ、別の意味で最近は警戒されてるんだけれど。

とにかく、今のこの狀態は中々に良い。このまま維持してもっともぉぉっと仲良くなっていけるよう、ブラザーズにとって頼り甲斐があってかっこいい自慢のできる姉になろうと思います。あ、勿論當方には原力が必要でして、それがオトウトニウムなのでハグぐらいは許してください。

と、いうわけで、今回はブラザーズの兄の方であるけーちゃんとお買いです。脈絡なさすぎ?日常なんてそんなもんですよ。日々は常に過ぎ去っていくのです。そして毎回毎回トラブルや味しい展開なんてあるわけないんですよ。ふとに手を當て考えてみてしい。あなたの人生、いつも何か起こってますか?多分3食毎日食べて仕事や學校いったり、そこで普遍的な毎日を過ごしているのではないですか?実家に住んでいるのならばおつかいだこらぁなんて駆り出されてめんどくせーとか思ってるんじゃないですか?

私も前世はそうでしたよ。毎日毎日退屈もあー退屈。なんかいいこと起きないかなぁなんて考えながら生きてましたよ。何か起こるなんてそうそうなくて、あっても頭を抱えたくなるような大問題ばかり。そんなもんなんです。つまり何が言いたいかというと……なんだっけ?あれだよあれ!今の私は充実してます!こんなおつかいとして外出ることになっても幸せなのです!何故ならしのブラザーとのお買いなのだから!

「姉ちゃんなんでそんな楽しそうなんだよ……」

「え?楽しくない?私は楽しいよ。けーちゃんとお出かけだもん」

「お出かけってただのおつかいだぞ?つまんないよ……めんどくさいし」

「まぁまぁ。あ、そうだ手でも繋ぐ?繋ごうよ!」

「……恥ずかしいからヤダ」

「えぇ〜いいじゃんけちー」

あの後からはこれぐらいの會話はしてくれるようになったけーちゃん。私的にはもっとお姉ちゃん好き好き!って來てくれた方が嬉しいんだけれど、それはまだ高みだよね。とはいえ、手を繋ぐぐらいいいじゃないなんて思うわけなんですよ!だってまだけーちゃん9歳だよ?全然甘えたっていい年頃じゃない。なに斜に構えてるのよー。

「今の姉ちゃんの方がいいとは言ったけどさ、そーゆーとこは嫌い」

「グフッ!その言葉、お姉ちゃんにはクリーンヒットだよ……」

私とけーちゃんは雑談をしながら近所のスーパーまでやってきた。いや、私的には雑談の中で結構大ダメージ負ったんですけどね。ははっ。

それにしても懐かしい。將來的には潰れるスーパーなんだけれど、それまではかなりお世話になったスーパーだ。品揃えはまぁまぁ。売値は安い。正に主婦の為に存在しているようなものだ。しかも家からも歩いて10分かかるかかからないかぐらいだしね。

私はり口でカゴを持ちメモを取り出す。そこには必要な食材や調味料が書かれている。まぁほとんどは私が必要と思って書いたんですけどね!お母さんからの指定品は數點。寧ろ私の獻立的に必要なものがびっしりと書かれている。つまり、実はこれ、おつかいというよりも私のお買いなんですよね。ただ、それだと強制力が低くけーちゃんは付き合ってくれないと思ったのでお母さんに悪者になって頂きました。

この前の盜撮事件のことに持ってるんだからね……。

因みに琴音ちゃん寫真集でしたが、案の定みーちゃんにもがっつり見られてました。本人の口から想を言われた時は恥ずかしすぎてヤバかったです。可いだとか綺麗だとか散々持ち上げられて……はぁ思い出すだけでもう……。

あ、ちゃんと口止めと外に公開しないように約束させました。あんなのが真とかに見られたらそれこそ生きていけない。ていうか、いかがわしいことに使われそうな気がして……流石にないとは思うんだけどね!私の被害妄想と自意識が過剰なだけとは思うんだけどね!でも男って下半でものを考えるっていうぐらいだし、多はね?

まぁでもみーちゃんに限っては割と安心している。というのも私が誰にも見せないでって言ったら。

「絶対に見せないよ!てか見せられない!これはうちの家寶だから!」

なんて言われたんですよ。そりゃもうすごい剣幕で。私としてはみーちゃんてこんな娘だったっけ?てちょっと引いちゃったけど、あんなんだったら絶対に外に出さないと思われるのである意味安心です。社外事項です。

「で、何買うんだよ」

けーちゃんが興味なさそうにそんなことを聞いてきた。表を見れば超絶面倒臭そうなのでさっさと終わらせたいのだろう。うんうんわかるよぉ。しかしそうは問屋がおろしませんで。私だってねぇ!弟と一緒にお買いしたいんですよ!別にお洋服買うわけでもないし、オシャレなお店に行くでもないけど、それでもこうして一日の何気ない時間を一緒に過ごしたいと思うわけですよ。

そりゃね、を言えばそーしたいですよ。けれど私とけーちゃんのは完全に埋まったわけじゃない。ようやくスタートラインに立ったというところだ。つまり今はこういうところで地道に歩み寄っていかなければならないのだ。塵も積もればなんとやら。

「ん~、これこれ」

私はけーちゃんにメモ用紙を渡す。するとけーちゃんはほぉんと言い私からカゴを奪いすたすたと歩き始めてしまった。

「ちょ、ちょっと待ってよ~」

「姉ちゃん遅い。さっさと買って帰ろう」

「えぇ~」

「えぇ~、じゃない」

けーちゃん冷たい!でもそんな冷たいけーちゃんもグッド!

さりげなくカゴを持って行っちゃうとことかほんと紳士。君本當に9歳のおこちゃまかね。まぁ、実際は早く帰りたいという言葉そのものなんだろうけど。

「くふふ」

「な、なんだよっ」

「なんでもなぁい」

私がそんな可らしいけーちゃんを見て笑うと、けーちゃんは顔を赤くし仏頂面になる。でも前とし違うのはけーちゃんと私が並んで歩いていることであり、以前よりも理的に距離が近いということだ。この調子ならもしかしたら近いうちに手を繋いだりもできるかも??

あ、でも一緒にお風呂る方が凄いことなんじゃね?なーんて一瞬思ったりもしたけれど、まだしていないことに心躍らせるのは別におかしなことじゃないよねっ!

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