《お姉ちゃんがしいと思っていたら、俺がお姉ちゃんになったので理想の姉を目指す。》26話 そろそろ決まってよ委員會!勿論私がるものは決まっているがな!
「さて、委員會の立候補者を募るぞ。書記、黒板に記載よろしく」
「はい」
今日もいつものように學校だ。勉強をして、部活をして、友達と遊んで。そんな當たり前の日々を過ごしています、琴音です。
しばかりいつもと違うとすれば、今日は待ちに待った委員會を決める日なんですよね。委員會は部活に比べて決める時期が遅めなので、こうして1週間後の『総合』の時間で決めることになっている。
『総合』とは端的に言うとクラス會議の時間だ。しかもまるまる一時限使っちゃうね。そして今回は2回目の『総合』のお時間です。初回はクラス委員である學級委員長と書記を決めてました。クラス委員、委員とつくのだけれど、委員會活というよっか擔任の奴隷である。他委員會活と系統が変わっており、委員會集會などでは集まることがないけれど、その代り擔任の先生から々用付けされたり、こうしてクラス會議の取りまとめをするのが主な仕事となる。
因みに私はクラス委員には立候補しませんでした。勿論それも楽しそうではあるんだけれど、そこにっちゃうと通常の委員會には參加できなくなってしまうんだよね。兼委員?できなくないのかもしれないけれど、誰もしてるのを見たことないし、何よりタスクオーバーでどっちつかずになってしまいそうなので諦めました。
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社會経験を積んでいる私からすればできなくはないとは思うのだけれど、いざという時に仕事が被ってしまったらクラス委員を優先しなければならないので、それは不本意だ。私が本気を出したいのはあくまで報委員會なんだから。
書記である澪ちゃんが奇麗な字で黒板に委員會名を書いていく。そして學級委員長である永田花音ながた かのんちゃんが書き終えるのを見屆けてから口を開く。
「それではクラス會議を始めます。今回は凩こがらし先生が仰っていたように委員會を決めていきます。各委員會男ともに1名ずつとなります。右から順番に言っていきますので、候補者は挙手してください」
花音ちゃんはザ・委員長という見た目であり、喋り方や普段のじも正に委員長。堅苦しいというだけでなく、友達思いないい娘でもある。どうしても見た目で誤解されやすいんだけどね。眼鏡かけてるし三つ編みおさげだし。眼鏡の奧の瞳は鋭いし。
ブラッ〇ラグーンのロ〇ルタを彷彿とさせると言えばわかりやすいだろうか。なんか小さい頃から訓練をされてそう。戦闘力がね、高そうなんだよ。それこそ暴漢とかその辺のやつらなら一瞬で制圧してしまえそうな雰囲気がある。実際、前世の花音ちゃんは合気道を會得していたはず。又聞きなので真実の程は定かではないけれど……達人と言われてもわたしぁ驚かないよ。
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「それではまずは保険委員會。立候補者は挙手願います」
ちらほらと上がる手。保険委員と言えば保健室に人を連れて行ったり、育祭なんかの実行委員をしたりする仕事だ。基本はをかすのが好きな人に人気のある委員會だ。その最たるが育祭なんだけどね。
「えー、では合計5名となりますので、挙手された方々は一か所にまとまり話し合ってください」
5名かー中々競爭率激しいっすね。まーあー?私が立候補する報委員會は何故か人気がないからぁ?立候補者一人で一瞬で決まりますけどね~。……これはフラグじゃないからな!私がそう何度もフラグを踏むと思うなよ!てか何個か潰してるんだからな!
「次。報委員會。立候補者は挙手願います」
「はいっ!」
ビシィッ!との速さで私は挙手をする。ふふん、どうよこのやる気!誰にも渡さないという強固なる想いがこのピンとびた右腕に込められているのがわかろう。これは勝ったな。
「立候補者は男で2名ですね。他にいなければ募集を締めきれますがよろしいですか?」
イエスっ!思った通り特に敵対者はなく決まった!ストレート勝ちですね!ねぇフラグ君どんな気持ち?ねぇどんな気持ち?私の踏んでくださいとばかりに置いた只クレイモアさんが華麗にスルーされてどんな気持ちぃ?これが一流フラグクラッシャー琴音ちゃんの力ですよ!ふははははははははは!!
黒板の報委員會のところに私の名前が書かれていく。そういえばもう一人の委員は誰になるんだろう?私は澪ちゃんの指に捕まれたチョークをガン見する。そしてゆっくりと著実に名前が書かれていく。そこに書かれたのは――。
番場組人。
中學生らしからぬ巨と強面をした男子生徒だ。どうみても中學生ではない。ていうか普通にヤ〇ザ二しか見えない。パンチパーマだし。聲もすっげぇ低いし。実際彼のあだなは『組長』であった。彼ほど名前とあだなが一致している人を私は未だに見たことがないよ。
そんな組長ではあるが、彼は見た目に反して凄く溫厚で心優しい人だ。前世でも結構彼に助けられたことがあり私の中での彼の株はそこそこ高い。そんな人がなんでそこそこなのか。それは恐らく今回も報委員會にるであろう人が関係している。
田井中雄介。後に報委員會委員長となり、『委員會革命』を巻き起こす人でもある。今生の中學生活におけるライバルでもある。
前世では私が人前に立つのを嫌い、かつメンドーな仕事をしたくないからという理由で委員長ではなく副委員長になったわけだが、それが全ての間違いだった。確かに雄介こと『すけ』は々なアイデアを出してくれた。それを実現させたのは主に私と組長、それと書記であった永田香澄こと『かすみん』の盡力があったからだ。
すけは社長気質というか、アイデアを出すまではいいけれど、そこから実現させるためにどのようにして、どのようなスケジュールを組み、どのようにリリースしていくのかというのを全くしない。悪く言えばいいとこどり。良く言えばアイデアマン。
こうして言うと私の僻み妬みにしか聞こえないと思うけれど、彼の出したアイデア事態は割とよくあるものだったのだ。例えば今までの報委員會はお晝の放送はすると言っても、集會がある際のアナウンスをするとか、音楽を流すと言っても自宅から持ってきた適當な音楽やよくわからないオーケストラ?ジャズを流すくらいだった。なんの面白みもない。
だからこそまず私たちがやったのは『リクエスト曲』だ。リクエストボックスにかけたい音楽のタイトルとペンネームを書いてもらいCDと一緒にれてもらうのだ。これによりお晝の音楽の人気が高まり、2か月くらいたつ頃には選で音楽を書けるという形になるほどだった。
そして次にやったのがラジオだ。お晝の時間を利用して報委員がラジオをする。これに関しては毎日というわけではなく、月、水、金の三日間だけだ。最初こそは恥心とか張で中々ダメダメだったんだけれど、気付けばこれもかなりの人気を博していた。
革命と言ってやったのはこれくらいだ。しかし先生に言われるままにするのではなく、生徒たちが主導で行う委員會というのを形作ることには功したのだ。それはある意味革命で間違いないだろう。
おそらく今回もこの革命を起こそうと彼はくことだろう。それについては私も異論はない。寧ろまたラジオとかやりたいし。しかし、前回は実現させるまでにそれなりに時間がかかったし、面白いとじる頃には委員會引退とかになっていたので、それを早める必要がある。その為には彼に主導を任せていてはいけない。アイデアをパクるみたいなじもするけれど、それ以上の果を出せば……許されますかね?勿論言い出しっぺになるからには私が一番に頑張りますし、他メンバーに負荷が偏るようなことはさせない。
私は闘志を燃やす。
未だに人前に立つのはあんまり好きじゃないけれど、目標達には立たざるを得ないのだ。ここはひとつを見せるところだろう。それに委員長ですっごい頑張ってるお姉ちゃんてかっこいいよね!きっとブラザーズにとっても鼻が高いことになるに違いない。俄然やる気がわいてくるぜぇ……!
組長を脇目に見ながら筋道を立てていく。私が報委員長になるにはどうしたらいいのか。そして委員長になってからどのようにして革命をしていくのか。
戦いは既に始まっている。そう!賽は投げられたのだっ!
すけはお調子者でバカっぽいところがあるけれど、カリスマが非常に高い。何も対策をせずにいればきっと負けてしまう。何もない私では歯牙にもかけられないだろう。だからこそ今からなのだ。
來年の11月に委員會総選挙が行われる。そこまでに下地を作り上げておかねば……。
私はギュッと拳を握り締め先を見據えるのだった。
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