《朝起きたらの子になってた。》純白の悪魔。

室で一悶著があった後、俺と紗香はコスプレ裝に著替えてからプリクラ機の中までやってきた。

「ところで沙雪……さん?」

「何でしょうか、お嬢様・・・」

「敬語もそうだけど、何で私の著替えを手伝ったり、ここまで來る間、私の隣じゃなくて後ろを歩いてたの?それにお嬢様って……」

確かにそうだ、俺はこのプリクラ機まで來る間、紗香の著替えを手伝ったり、後ろを付き従う様に歩いてきた。しかし紗香は気づいていない様子なので俺はその無知を指摘する。

「はぁ、お嬢様、俺は今メイドなんだぞ?そしてお嬢様は今シンデレラ・・・・・のドレスを著ている。これで分からないか?」

俺が紗香にチョイスしたコスプレ裝は、シンデレラのドレスだった。青のドレスで全的にキラキラしている。近づいてみると分かるが細かい所の作りが緻で丁寧に作られている事が分かる。本當に無料で貸し出されているとは思えない出來だ。後で吹っかけられても逃げるからな。

「分からないよ、私は沙雪に著てしいって言われたから著たまでだし…」

(仕方ないか……俺が語って聞かせてあげようではないか!)

「分かった、無知なお嬢様に説明してやろう! いいか?俺は今メイドで、そしてお嬢様はドレスを著ているお姫様だ。そこで、ご主人とそれに仕える従者という関係が発生するわけだ。従者はご主人より立場が上になってはいけない、そしてご主人は従者の面倒を見なければいけないのだ。だから俺はメイドでいる間はお嬢様の従者でありメイドであるからのお世話をするし敬う気持ちで接しているのだよ。どうだ分かったか、お嬢様、っておい何してんだ!」

なんと、俺が語って聞かせている間に紗香は持ってきていた鞄の中からいつの間にかスマホを取り出して俺を録畫していた。

「お嬢様、俺を撮るんじゃねぇ」

「やだ、沙雪は今私のメイドなんでしょ?ご主人様の言う事聞いてくれないの?」

「うぐっ、分かりました…お嬢様……」

「よろしい、この畫はお母さんとお姉ちゃんに送っとくね」

なんだと……

俺はその一言で従者スタイルを辭めて抗議の聲を上げる。

「おい、止めろ、紗香!それだけは勘弁してくれ……」

だが紗香は…

「だ~~め♪」

最高の笑みを浮かべ俺の目の前で、家族4人で使っているSNSの連絡アプリのグループ中に畫を選択してポチッと畫面を押して投稿が完了された。そして直ぐに既読1そして2という文字が浮かび上がった。

(母さんは分かるが姉貴はまだ仕事中じゃねぇのかよ…それにしても紗香よ、酷すぎる……)

「あ、お母さんから返事きたよ。え~っと、「今から向かうから沙雪はメイド服著たままで待ってて」だって。來てくれるみたい」

(おわった……俺は弄られ倒されるんだ……)

「お姉ちゃんからもきたよ、「ww」だって。笑ってるみたいだね」

(俺は全く笑えねえよ……)

仕方ない、最後の抵抗というものを見せてやる!

「この紗香の悪魔!白い悪魔!いや違う、純白の悪魔だ!どこが天使だ、噓つきやがって!」

「私、何も噓ついてないよね?」

「どの口が言ってるんだ!下著のは純白なのに心は黒すぎる。俺を騙し……」

俺はその言葉を最後まで言えなかった。この後に起こったであろう記憶は覚えていない…。そして次に目が覚めた時は、フードコートの椅子に寢かせられているところだったのだ……。

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